ソードアート・オンライン 赤色の記録   作:Aa_おにぎり

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#43 新しい家族

二〇二六年 一月一日

父の車に乗って帰宅した修也と詩乃は玄関で口をアングリとさせていた。それはマキナと手にあるタブレットに映る一人のアバターだった。

 

「「何方?」」

「新しい家族です!」

「いやいやいやいや、説明!説明して!」

「マキナ、何があった……?」

 

玄関で正月姿の二人がマキナと揉めているとタブレットの中のキャラクターが挨拶をした。

 

『昨日からここでお世話になったストレアでーす』

「すとれあ……??」

「私から詳しい話をしますね」

 

そう言いマキナがこうなった経緯を話し始めた。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

年末の十二月三一日、修也も詩乃もいない家で一人待っていたマキナは興味本位でALOのアカウント(前に修也に買ってもらってた)を使ってログインをしていた。

そして適当に武器とかを漁り。修也のALOでのアバターを探して、拠点まで向かったら修也のアバターの近くで修也の事をずっと見ている人がいた。

薄紫色の髪をした女性は修也……ブレイドの拠点で待っているのを見たマキナはそっと声をかけた。

 

「あのぉ……」

「っ!?ビックリしたぁ、君誰?」

「いやぁ、マス……ここの住人の知り合い」

「じゃあ、ブレイドの知り合い?」

 

前に聞いていた修也のプレイヤー名で聞かれ、マキナは苦笑しながら頷いた。

 

「うんまぁ、そんな所」

 

そんな感じでブレイドの宿屋の外で二人は壁に背を当てながら二人で話していた。

 

「名前は?」

「ストレアって言う。君は?」

「マキナ」

「マキナね……」

 

お互いに名前を聞き、マキナがストレアに質問をしていた。

 

「何でここでブレイドを見ていたの?」

「うーん、君なら分かるかもね。ブレイドは私が目覚めた原因だし」

「目覚めた……?」

「そう、ブレイドはSAOの75層、つまりお父様……茅場晶彦との最後の戦いの時に戦いに敗れた。()()()()()は死んでいて、最終フェーズが行われるはずだった……」

「……」

 

マキナは修也から聞いていたSAOでの最後の話を思い出しながら話を聞いていた。

 

「だけど、最終フェーズがエラーを起こして実行されなくて、アバターの残像が残って、それがゲームクリアへと導いた」

「そうだったのね……」

 

マキナが頷くとストレアの言葉に違和感を感じた。

 

「ん?お父様…?……っ!?まさか……」

 

するとストレアが笑みを浮かべた。

 

「そう、私はAI。MHCPの試作二号よ。……初めまして()()()()

 

そこまで知っているのかと思った。NTDP(次世代トップダウン型試作人工知能)の自分に気付いているとは……するとストレアがマキナの気持ちを感じたように答えた。

 

「ゲームがクリアされて、SAOのデータが消去される中。私は《ザ・シード》のメインプログラムに逃げ込んだんだ」

「そこで自分の修復をしながら、ブレイドに関する情報を集めて、あなたの事を知った」

「成程、じゃあマスターの事もよく知っているのね」

「勿論、修復と最適化に思いのほか時間が掛っちゃってブレイドに会いに来れるようになったのが最近なんだよね」

 

もはやマスター呼びを隠さずにマキナとストレアが話していた。

 

「でも、ストレアはどうなるの?ログを見るとだいぶシステムに干渉したみたいだけど……」

「そうだね。多分、カーディナル・システムによって消されちゃうんじゃないかな……」

 

マキナはこの時、どうしたものかと考えていた。今自分に使われているシステムはカーディナル・システムの前身『ジェネシス・システム』と呼ぶものだ。ジェネシス・システムはカーディナル・システムとも相互性はあった。

 

どうしようかと考えた末、マキナは……

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「……で、ストレアを自分の住処(修也のサーバー)に移したと?」

「そういう事です。マスター」

『従姉にサーバーの一部を間借りさせてもらっています』

「…私、もう訳分からないんだけど……」

 

振袖をしまい、居間のソファーで天井を詩乃は仰いでいた。修也も私服に着替えてストレアのいるタブレットを見ていた。

 

「詩乃、どうする?」

「どうするって言ってもねぇ……」

「和人に聞いてみるか……」

 

修也は徐に携帯を取り出すと和人に連絡を取ると和人からは……

 

『ユイの妹ならウチに来て欲しいけど俺のPCのスペック足りないし……生まれを聞いたけど、修也の方が良いんじゃないか?』

 

と言われ、ストレアはそのままうちのサーバーにいてもらう事になった。

 

『宜しくね〜』

「ストレアには私から色々と教えておきますね」

「ああ、色々と教えておいてくれ」

「お任せあれ!」

 

そう言って修也の部屋に戻ったマキナ達を見て修也と詩乃は乾いた笑い声をしていた。

 

「ハハハ…新年早々慌ただしいわね……」

「全くだ…色々と問いただしたいことが出来た……」

「またアレ作るの?」

「設計図はあるからな。二週間もあれば作れるだろう。部品はマキナの型落ち品とかを流用すれば良い」

 

修也はどこか嬉しそうな口調で詩乃と話していると修也の携帯に連絡があった。

 

 

 

 

 

「……と言うことでこちらが家でお世話になっているストレアです」

「宜しく〜」

 

クリスマスにキリト達が買い直した22層のログハウスでブレイドはストレアの紹介をした。ログハウスにはキリト、リズベット、シリカ、ユイ、クラインがいた。ブレイドの紹介を受け、挨拶をしたストレアにクラインがナンパしようとしていたがストレアにあっさり断られて灰になっていた。

 

「新年早々忙しいな」

「こっちのセリフだ。全く、こっちは今すぐにでもログアウトしてやりたい……」

「あんたも大概面倒ごとを引き寄せるわね……」

「た、大変ですねぇ……」

「チキショウ…俺には興味もないのかよ……」

 

集まった五人にストレアが話した。

 

()()()()には色々と教えてもらっていまーす」

「マスターって、ブレイド?」

「そうです。マキナからそう言うように言われました」

「牧奈ちゃんが?」

「そうです」

 

軽い挨拶を終わらせるとブレイドはストレアの話をした。

 

「彼女はこの姿にもピクシーにもなれる。十分な戦力になるだろうな」

「何かあったら呼んでね」

「じゃあ、私はこれからストレアの機体を作るからここらへんで失礼するよ」

「げっ、またアレ作るのかよ」

「何か問題でも?」

「母さんがユイタンク見て興奮して『作った人誰!?』って聞いてきていたんだよ」

「別に好きで作るから良いだろう」

「うんまぁ、そうなんだけどさぁ……」

 

キリトが微妙な表情をしながら苦笑をしているとブレイドはログハウスを後にした。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

ログアウトした修也は寝ていたソファーから起き上がると自室に篭ってパーツを掻き集めていた。

ユイタンクを作った経験からさらに改良した物を作りたいと紙に何が書き始めていた。

その様子に詩乃とマキナが苦笑してしまっていた。

 

「は、早いわね……」

「まぁ、元気だから良いじゃないですか。明日からは初売りの店もあったりしますし、部品が安く手に入ると思えば……」

「帰ってくるまでに料理作っておかないと……」

「ストレアも戻ってくるのに時間かかりそうですしね」

「何しているの?」

「キリトさん達と早速ダンジョンに潜っています」

 

マキナの追跡システムでストレアの居場所を確認した詩乃は苦笑していた。

 

「あいつも新年早々早いわね……」

 

詩乃は台所で雑煮を煮ていた。修也の好みで甘い出汁を使い、焼いた餅を入れていた。

 

「マスターは甘党ですね〜」

「アレで太らないから羨ましいわね」

「その分頭を動かしているとも言います」

 

詩乃はマキナの優秀さに舌を巻きながら鍋に火をかけていた。修也はリビングであーでもないこーでもないと頭を捻らせていた。

 

 

 

 

 

結局、ストレアが戻ってきたのは午後六時を回ったところだった。

 

『帰りましたー』

「意外と遅かったね」

『いやぁ、思いの外盛り上がってねぇ〜』

「楽しかった?」

『勿論、両手剣を使ってブンブン振り回していたよ』

 

なんかブレイドと似たような戦い方だなぁ、と思いながら詩乃が淹れた紅茶を飲んでいるとストレアが修也の居場所を聞いた。

 

『あれ?マスターは?』

「修也は今部屋に篭っているわ。貴方の体を作るって夢中よ」

『あぁ、ユイタンク?とか言うやつですか』

「そうよ、修也はああ見えて造るの好きだから」

 

そう言うと詩乃は夕食の準備をし始め、ストレアはマキナの体を興味深そうに見ていた。

 

『従姉さん。その体はマスターが作ったの?』

「そうよ、マスターが体を、プログラムはお兄様が作ったのよ」

『へぇ〜』

 

ストレアがタブレット越しにマキナの体を見ているとマキナは部屋の隅にある充電器椅子に座り込むとストレアのいるタブレットに移動をした。

 

『ふぃ〜、あの体も結構疲れるのよね』

『そうなんだ』

『乗ってみたら?ハード自体はストレアもいけるはずよ』

『何それ面白そう!』

 

ストレアがマキナに誘われて機体に乗り込むとストレアは感想を言った。

 

「ほうほう、確かにマキナ従姉の言う通り、不思議な感覚ね」

『慣れると結構いいものだけどね』

 

二人がそんな事を言っていると部屋から修也が出てきた。

 

「あら、ちょうど良いところに」

「?」

「ちょっと手伝って」

「ああ、了解」

 

台所で家事を手伝っている修也と詩乃を見て二人のAIは微笑ましく見ていた。

 

『なんか、あったまるね』

『同感。私、またゲームしようかな……』

『だったらオススメのがあるよ!』

『なんのゲーム?』

『GGOって言うマスターとアメリカの友人さん達で作ったゲーム!』

『マスターが作ったならやってみたいかも』

『じゃあ、マスターに相談してから決めよう。あれ、通信料高いし』

 

修也のサーバー内で聞こえない会話をしている二人はリビングにあるタブレットで修也に早速相談していた。修也は台所から野菜の乗った皿を机に置いていた。

 

『マスター、二人でGGOがしたいです!』

「ん、いいぞ」

『すごいあっさり!?』

「何か問題でも?だが、通信費はどうする気だ?」

『ゲーム内で稼いで行こうかと。私たちは時間の制約もありませんからずっと潜り込めますし』

「じゃあ最初の月だけ払っておくからあとは損しない程度で自由にしなさい。支払いは私のカードを使うといい」

 

そう言うと修也は台所に戻って行った。あっさりと許してくれた事にストレアが拍子抜けといった様子だったがマキナはそんな事も気にせずに二人分のアカウント作成をしていた。

 

『さ、すぐに行くよ。今日はマスターと詩乃さんだけにしたいんですから』

『本当の目的絶対そっちやん……』

『むしろ私がいると二人は気を使ってしまうからね。お邪魔虫はゲームで目一杯遊ぶのです』

『まぁ、そっちの方が幸せという事もあるのか……』

 

ストレアはマキナのサーバーから今の外の様子を見ていると確かに今の雰囲気に割り込むのは地雷臭がプンプンしていた。

 

『さ、準備ができたから行くよ』

『わぁ、待ってよ従姉さん!!』

 

そうして義姉妹はさっさとゲームの世界に向かって行った。

この後、修也と詩乃の二人は数少ない冬休みをほとんどの時間を二人きりで過ごしていた。




作「アンケートで多かったから迷ったけど出す事にしました」
修「だからと言ってこの時期は頭おかしい」
作「そうか?」
修「この後のこと考えているか?」
作「いいえまったk「処刑!」ゴフゥ!!」

その後作者は暫く姿を消したと言う……
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