この程度の描写でも駄目と、サイゲ公式またはハーメルン管理者様が判断したなら、謝罪&取り下げます。
七月後半になり、黒札専用【高級式神】が納品されました! 目出度い!
外見は、前世の某動物擬人化ゲームのキャラクターをイメージした。さすがにケモ耳とケモ尻尾は省略して完全人型たけど。
式神向け偽装戸籍サービスには『川上 姫』という名前で登録してあり、普段の呼び名は<ヒメ>としたがその時の気分で<プリン>とか色々呼ぶことかも知れない。
そういえばアガシオンには名前つけてないな。命名した方が良いのだろうか。
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<ヒメ>は物理アタッカー兼タンクのパワーファイターとしてデザインした。
【俺たち】の中には高級式神を戦闘の前線に出したがらない奴もそれなりにいるが、俺はそうではない。共に前線で戦って絆を深めるって良いよね。
専用式神を入手するまでの繋ぎとして使っていたレンタル式神は、今月末まではレンタル期間が残っていること、<ヒメ>と同じくパワーファイター型であることから、今しばらくダンジョンアタックに連れて行って俺とレンタル式神のコンビネーションを<ヒメ>に学習させるつもりだ。
しかし高級式神といえど、レベルが低いとAIがこなれていないね。
汎用スキル【会話】を持たせたので会話はできるが、まるで家電のスマートスピーカーへ話しかけているような印象を受ける。短文の応答なら問題ないが、会話のキャッチボールをそこそこ長く続けると馬脚を露す。
それから主人である俺に最初から懐いてくれるのは嬉しいけど、鴨の雛が親の後を追いかけるように、何につけ俺と一緒にいようとする。流石にトイレにまでくっ付いてくるのはストップかけたが。きっちり命令すればお留守番もできるが、今のところ1時間以上俺と離れていると挙動不審になりだす。これは俺の式神特有の思考ルーチンなのかね? 式神のみ異界探索に出す【俺たち】に、低レベルのときの式神の挙動を聞いてみたい。
ミナミィネキは俺に自身の式神をきっちり仕込めと言ってたが、まるで幼子を相手にしているような気がして、まずはハグや頭を撫でるといったスキンシップからスタートするのが良いような気がする。
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<ヒメ>とレンタル式神(妖鬼オニ)を連れて修行用異界低層に潜る。オニとは半年近くコンビを組んでいるが、ショタオジ謹製だけあって結構高性能だ。物理アタッカー兼タンクとして【かばう】や【挑発】にはだいぶ世話になった。
まずは<ヒメ>には後ろに控えてもらい、オニと俺の連携を見て学んでもらう。オニのレンタル期間が終了したらそのままオニとポジション入れ替わりになるし、<ヒメ>も【かばう】は持っているので見取り稽古になるはずだ。
基本的な連携パターンを一通り見せた後は、今度は<ヒメ>が前に出てオニは後ろに下がってもらう。早速の実践稽古だ。
とはいえ、オニが<ヒメ>に手渡しは武器は貧相だな。ホームセンターで購入した鉄パイプの空洞部に発泡ウレタンを入れたお手製こん棒(空洞が埋まっているので野球の金属バットより頑丈)だ。<ヒメ>がそんな物でも喜んで振り回しているのを見ると、何だか申し訳なくなってくる。
一応言い訳すると、レンタル式神はあくまで繋ぎという意識があったので、最序盤は金策が苦しかったこともあり、武器防具をケチったのだ。防具なんか裸の筋肉が見苦しいという理由で防御力度外視のTシャツと短パン。レンタル式神は呪符に戻すと使用者の消費マグを減らせるが、代わりに装備品を自分で持ち運ぶ必要があり、その手間を惜しんでしっかりした防具を用意しなかったという理由もある。
「っと、偵察に出したアガシオンから、雑魚一匹の報告が来た。まずは<ヒメ>の物理攻撃力を見せてもらおうかな」
「任せてください! とりゃぁーっ! ワン・ツーからの、必殺! プリンセス☆パンチ!」
平均Lv4の【地霊ノッカー】はこのパーティから見れば雑魚だが、Lv1の<ヒメ>からすれば格上。それを【ひっかき】スキル一発で撃破するのだから悪くないのだが、俺は通常の物理攻撃力を見たかったんだよね。
どや顔で俺から褒められるのを待っている<ヒメ>を見て、今のは俺の伝達ミスなのか、彼女の思考AIが弱いのか、どっちなのか少しだけ悩む。
ここで流れに負けて彼女を褒めるだけにすると、彼女が脳筋一直線に育つ下地になってしまう可能性がある。さて、褒めると窘めるを両立させるには、どう言葉を選んだものか。