【カオ転三次】マイナー地方神と契約した男の話   作:れべっか

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Ex5 デモニカ販売

警視庁だか自衛隊だかが廉価版【デモニカスーツ】を大量発注して、【ガイア連合】が生産性・整備性を重視したデモニカ『G3マイルド』を開発製造している*1が、その陰でこっそり少数出回っているのが通称『G3R』シリーズである。

これはG3マイルド開発中に余った試作パーツや品質不足により検品で弾かれた規格外パーツなど、本来なら廃棄されるはずの物を掻き集めてでっち上げた物で、Rはリサイクルという意味だとか*2。性能は『G3マイルド』未満で整備性も劣悪、【黒札】には見向きもされない。しかしそんな物でも最低限デモニカと呼べるシロモノだから、在野の霊能者に取っては喉から手が出るほど欲しがられる。

なんでこんな話をするのかというと、俺がガイア連合製造班の技術者たちから『G3R』を提供して貰い、自分の派出所で売っているからだ。

ガイア連合製造班の技術者がブーストニキに貼り付けるトラポート持ちを探していた*3とき、俺がたまたまミナミィネキの伝手でブーストニキを紹介してもらい*4、アイテム作成の手ほどきをして貰うことになった。ブーストニキから教えて貰ったのは短期間のみだが、俺がトラポートを使えるので技術者たちに恩を売ってコネを作り、裏ルートからデモニカを仕入れることに成功したのだ。

『G3R』はそのような理由で製造されるので安定供給されないのだが、国家権力が堂々と大量注文してデモニカが品薄の現状では、黒札かつ派出所管理人といえども正規ルートでデモニカを入手するのは難しい。もしかしたら小遣い稼ぎで正常パーツをちょろまかして『G3R』を組み立ててくれるカオス寄りな技術者がいるかと少し期待したが、そんな後ろめたい行為をしなくても製造班の技術者は稼げる。「金よりもむしろ休みが欲しい」と言われるとこちらとしても打つ手がない。

一応、黒札用シキガミの性能アップとしてスキルカードを渡すことで『G3R』を臨時増産してくれる可能性はある。スケベ部に入って【性交】スキルカードを製造できるようになった*5ことがこんなことで役立つとはね。ただ需要供給バランスを考えるとスキルカード乱発は避けたいのが本音である。

地元霊能組織にガイア連合製の優秀なオカルトアイテムを与えることで自分たちの立場・発言力をアップさせる計画だが、やはり消費アイテムより使いべりしない武器防具の方が評価が高い。アガシオンや一反木綿型式神のレンタルも好評だが、デモニカは【非覚醒者】を【覚醒】させる効果も期待できることから一番人気だ。

 

そんなこんなで、簡易量産型デモニカを入手するだけで一苦労という現状を分かってもらいたかったのだが。

 

「新潟の魚沼派出所では簡易量産型ではない本物のデモニカを複数入手!*6 うぉぉん、施設の充実度でまた負けたぁ~~」

「主様、ライバル心を持つのが悪いとは言いませんが、勝手に勝負を吹っかけて勝手に負けた気になるのは悪い癖ですわ」

「<ヒメ>よ、あれはどうにもならぬ。小人閑居して不善をなす、何かやらせて気を逸らすが上策よ」

「そうですわね…… DDS-NETのトレード板で掘り出し物でも探してもらいましょうか?」

「それが良いな。ついぞ秘儀の一端に触れてきた*7というからには、アイテム作成を実践させるか」

*1
改造人間短編集「警部補、網戸洋一は霊能力者である。」

*2
口の悪い黒札は、Rは(才能)ロバのRと揶揄する

*3
スキルツリーがバグった【俺ら】の現地事情 「第十六話 何事も事前準備が大事」

*4
スキルツリーがバグった【俺ら】の現地事情 「人類の発展にエロスは必要不可欠」

*5
本作「第15話 レベルアップ修行(3)」

*6
故郷防衛を頑張る俺たち 「暴走の顛末2」

*7
スキルカード変換は習得できなかったがブーストニキから何かを得た。

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