なんだかんだあって、仲魔の【屍鬼ボディコニアン】が【女神ネペレー】に進化しました。ほんと、どうしてこうなった。
それはともかく、シェルター近辺に発生した【異界】を攻略して異界ボスの【龍王ミズチ】も降伏させ、いったん【悪魔合体】による仲魔の強化を検討することに。ミナミィネキが悪魔合体できる*1ので、彼女にも相談しつつパーティの強化方針を検討することになった。
「例のオバタリアンが、レベルアップ進化に際し【女神ネペレー】に存在を乗っ取られた?!」
ネペレーの入手について経緯を説明すると、流石のミナミィネキにもそれは予想外だったようで、ぽかーんと大きく見開いた眼の焦点が空をさ迷った。
「あはは、【女神スカディ】の神格を取り戻そうとして、他の神格に存在を乗っ取られるなど、この上ない辱めですね。グッジョブですよグッジョブ!」
ミナミィネキは笑いをこらえながら、感心したように褒めてくれた。
「で、その屈辱の瞬間は当然、AV撮影してあるんですよね?」
「すいません、してないです」
「えっ? 本当に?」
それを聞いたミナミィネキの視線が馬ニキに突き刺さる。『こいつ何やってんの? 使えないわー』という心の声が聞こえて(幻聴です)馬ニキは腰が引け始める。
「すいません、俺の
「んー、仕方ありませんねぇ。……過去視でどうにか映像記録に残せないかしら、それとももう一度再現する方が簡単?」
そこまで拘る必要ある? と疑問に思った馬ニキだが、ミナミィネキには逆らえないので何も言わない。
「そうだ、女神ネペレーを見せてもらえます? まだ悪魔全書*2には未登録のはずですよね?」
「あ、はい。出ろ、ネペレー」
同じCOMPに入れたくないという理由で【屍鬼オバタリアン】を封魔管(脆)*3ごと譲ってもらったため、オバタリアン→ボディコニアン→ネペレーと進化しても封魔管(脆)に隔離したままであった。そのためネペレーはCOMP未登録であり、悪魔全書も未登録であった(少なくとも馬ニキはそう認識している)。
呼び出されたネペレーは実体化してすぐに挨拶をかわそうとして、自分をじっと見つめるミナミィネキの視線に気づき、まるで蛇ににらまれた蛙かのように固まった。
「あらあら、別に取って喰うわけじゃないのに」
「俺には性的な意味で食う気満々に見えますけど」
「あら、そう見えます? まぁそのつもりなんですけど♡」
かつてダークサマナー・クレマンティーヌとその仲魔・モリサマー*4を獲物と定めたように、ミナミィネキはにっこり笑った。ネペレーは必死になって馬ニキの背に隠れようとするが、もちろんその程度で逃げられはしない。
「あら? もしかしてボディコニアン時代の記憶が残っているのかしら? 興味深いわ」
ネペレーは最後の砦とばかりに馬ニキの背中に縋りつくが、残念ながら馬ニキはミナミィネキから性の手ほどきを受けてその方面の弟子ともいえる立場であり、この場ではネペレーではなくミナミィネキの味方だ。
裏切られたとショックを受けて項垂れるネペレーを、ミナミィネキと馬ニキが左右から挟んで連行する。
「大丈夫、安心して。あなたはもうスカディではないから、零落させ辱める必要はないの」
「……本当?」
「ええ、あなたはただ気持ち良くなるだけ。その間に霊気調整は終わるから」
「やっぱり改造されるんだーっ!」
*
ミナミィネキの経営する悪魔娼館の一室で、ねっとり絡み合う三人の男女。
全身を汁まみれにして失神しているネペレーの背中を、ミナミィネキの指がゆっくりなぞっていく。
「調整はこれでいったん終わりです。スカディを縛る枷は取り払ったので、不自然にレベルアップが遅いことも、肉欲を貪ることしか考えられずにサマナーの指示を無視することも、もうありません。Lv10の下級女神として妥当な性能になったと思います」
ミナミィネキの特殊能力ともいえる霊気改変を間近で見せてもらったが、馬ニキにはその手の才能がないので「はー凄いです」としか感想が出てこなかった。
「ついでと言ってはなんですが、戦力強化のための悪魔合体の相談に乗ってもらえませんか? 【シキオウジ】に勝つのが中期目標です」
「【終末】後だと、戦闘職【黒札】は
ショタオジが拠点防衛用に作成した【妖鬼シキオウジ】は雑魚戦に強い*6というのが定評となっている。
【ハイブースター】と【ダイン】系を組み合わせて一発でぶち抜けるから簡単よね? とかハムネキはさらっと言うが、終末前から修羅勢だった人の言う"簡単"を文字通りに捕らえてはいけない。
ミナミィネキは馬ニキに軽く視線を走らせ、少し考え込むような姿勢を見せた。
「そうね……
アタッカーさえ用意できれば、アタッカーを守り切ってシキオウジに勝つプランが現実的かしら。相棒たる黒札専用【シキガミ】はタンク兼物理アタッカーのビルドでしたっけ? それなら二体目のシキガミを購入するか、悪魔合体で属性魔法アタッカーを見繕うか」
「案外、最初のシキガミに【物理貫通】と【ブレイブザッパー】を両方スキルカードで持たせるのが一番手っ取り早いかもしれませんね」
馬ニキはそんな簡単に有用なスキルカードが入手できるわけないと冗談のつもりだったが、ミナミィネキは真剣だ。
「欲しいものを周囲に公表しておくことは大事です。終末前のとあるTCG界隈でしたが、珍品でも欲しいと言った物は大抵コレクター仲間の横のつながりでオークション情報とか出てきました*7。それを入手できるかどうかは貯金と運次第でしたけど」
「そうなんですか。じゃあ後で欲しいものリスト作成してDDS-netにアップしておきます」
「単に欲しいと言うだけでは駄目ですよ、情報を渡しても良いと相手に思われることが重要です。例えば、こちらから有用なスキルカードを出せると界隈に示すとか。そういえば
「いやぁ、スキルカード作成は負担が大きいので…… あはは…… 頑張ります」
ミナミィネキの無言の圧に、馬ニキはあっさり負けた。
「それはともかくとして、今すぐ悪魔合体となると…… 先ほどのネペレーはLv10なのでLv30くらいまで成長させないと合体素材としては弱いですね。他に仲魔で悪魔合体できそうなのは?」
「【妖鳥コカクチョウ】と【龍王ミズチ】がどちらもLv30くらいです。他は合体させずに成長させたようかと考えてます」
ミナミィネキは少し考えこんだ後、お勧めと思われるパターンを口にする。
「龍王と妖鳥の合体は魔獣になることが多く*8、あまり面白くないですね。
「夜魔は悪魔娼館に多数いるから
「そうです。ただし
COMPと封魔管(脆)で仲魔数上限は足りているはずだけど、でも甘味や酒を生み出すアガシオン*14も欲しいしなぁ、と皮算用を始めた馬ニキと、彼を見てにやにやするミナミィネキ。
「自ら沼に突き落とした同志があくせくしている姿って、ご飯三杯とは言いませんが見ていて飽きませんね」
「ん? 何か言いました?」
「いいえ、なにも」
平田維茂(ひらた・これしげ) 男・22歳 転生者 Lv41
ステータスタイプ:【体】寄りのバランス型
耐性:破魔無効、火炎耐性(装備)、呪殺耐性(装備)
スキル:パトラ(真5仕様)、デクンダ、ディアラマ、ディアラハン、ハマ、トラポート、テトラジャ、チャクラウォーク(劣化)*1
汎用スキル:房中術、相撲*2
称号:馬背神の加護(中)、スケベ部幹部*3、小泉小太郎*4、ガイア連合派出所管理人、前世はロキ
仲魔1:シキガミ<川上 姫> Lv38
ステータスタイプ:パワー型前衛
耐性:物理・火炎・氷結・衝撃・電撃耐性、呪殺・破魔・精神状態異常無効
スキル:かばう、プリンセス☆パンチ(貫通撃互換)、挑発、チャージ、食いしばり、勝利の息吹、防御形態*5、一分の活泉、二分の活泉(装備)
汎用スキル:会話、食事、性交、相撲
仲魔2:妖鳥 コカクチョウ<アグネス>(アガシオンから変異) Lv30
耐性:物理耐性
スキル:ジオ、スクカジャ、マカカジャ、エネミーソナー、テレパシー、念動、変化、警戒*6
仲魔3:鬼女 紅葉 Lv36
耐性:物理耐性、破魔弱点、呪殺無効
スキル:ドルミナー、ディア、マハラギ、アギラオ、ムド、ムドオン、変化、酒の宴*7、火炎ブースター
仲魔4:女神 道敷大神 Lv24
耐性:破魔耐性、氷結・呪殺無効、火炎弱点
スキル:ジオ、リカーム、デカジャ、マハジオ、ムド
仲魔5:屍鬼 〈肉便器な〉ボディコニアン Lv8
耐性:毒無効、破魔弱点
汎用スキル:性交
仲魔5:女神 〈淫乱な〉ネペレー Lv10
耐性:氷結・衝撃耐性
スキル:マリンカリン、霞駆け*8、淀んだ空気*9
汎用スキル:性交、牧畜
仲魔6:龍王 ミズチ Lv31
耐性:電撃吸収、氷結・呪殺無効、火炎弱点
スキル:ブフーラ、マハブフーラ、マカカジャ
備考:悪魔合体希望
仲魔7:夜魔リリム Lv8*10
耐性:氷結弱点、電撃無効
スキル:セクシーアイ、ラクンダ