【カオ転三次】マイナー地方神と契約した男の話   作:れべっか

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忍者と極道(作:近藤信輔)は面白いですよ。


余話28 新潟行きリヤカーの旅(5)

新潟某所。ここは新潟の重工業を一手に引き受ける技術部のうち、銃器に関する研究・開発ラボが置かれている。

このラボでは、黒札・武田観柳から依頼されて回転式機関砲(ガトリングガン)を製造*1した技術者が暇を持て余していた。

 

「ガトリング砲の次はアームストロング砲、作りてぇな……」

 

アームストロング砲は幕末~明治初期を描いた某漫画においても、志々○真実一派の鋼鉄艦「煉獄」に搭載されていたり、鯨○兵庫が右腕に装着して使用していた。

ガトリング砲を製造したことで、彼ら技術者たちは浪漫を拗らせていた。

 

「でもよぅ、腕に装着するなら宇宙海賊コ○ラのサイコガンの方が取り回し良いし……」

「新潟・佐渡を往復するフェリー艦*2に乗せるにも、19世紀の兵器じゃ時代遅れも甚だしい」

 

流石に需要のないものを製造するほど良心を失っていないようで、彼らは失意の底に沈んでいるようだ。

 

「救いは…… アームストロング砲に救いはねぇのか!? オレらこのまま()… ()んで…ッ」

莫迦(バカ)かてめえら!」

 

突然現れて管を巻く技術者連中を一喝する男、それはたまたま新潟に立ち寄った宮城支部所属の技術者、鬼鮫ニキ*3である。

 

「アームストロング砲に需要がないなら、作る! 馬でリヤカーを牽く黒札がいるんだろう?! そいつに試作品供与と称して渡すんだ!」

 

すると今まで力なくへたり込んでいた技術者(モブ)たちが、急に目に光を取り戻しはじめた。

 

「戊辰戦争・上野寛永寺の戦いで使われたような、車輪で移動させるタイプ……!」

「9ポンド騎兵砲……! いや、現代(いま)の最新技術なら12ポンド野砲だって!」

 

鬼鮫ニキの言葉に蒙を啓かれたとばかりに、彼らはおいおい泣きながら希望を語り始める。

 

「合金樹*4素材をまた…鍛冶(ガジ)りてえなあ~~…!」

鍛冶(ガジ)れば()し!」

「特殊なギミック──沈刻(しこ)んで……いいんスかァ!?」

沈刻(しこ)んで()し!!」

「いろんな属性弾、売捌(トバ)してええのか?!」

売捌(トバ)せば()し!!」

 

自信満々に返答する鬼鮫ニキを救いの神とばかりに崇め始めるモブ技術者たち。

こうして彼らの新しい挑戦が始まったのだ。

 

*

 

「──で、アームストロング砲(これ)が産まれたってわけ」

「ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲じゃねーか。完成度高けーなオイ」

 

【ガイア連合】特製リヤカーに追加オプションがあると聞いて出向いた馬ニキが見せられた物は、砲身全長180cmほどの卑猥な造形だった。

 

「こうしてリヤカーに固定して、後装式だから砲弾はこう込める。きっちり栓をしないと暴発するから注意」

「なんで菊門を模した装填口と、イチジクの実を模した弾丸なんですか?」

「発射!」

 

馬ニキの疑問には答えず、アームストロング砲の使い方を実演して見せる鬼鮫ニキ。

 

「思ったより音がしないだろ? 見た目は睾丸っぽいけど消音器(サイレンサー)として優秀*5だぜ、これ」

「その代わり、砲口からこぼれる白煙が、想像してたより粘度高いですね。どう見ても精子です、本当にありがとうございました」

 

ちなみにこのアームストロング砲、ミシャグジさまが気に入って、馬ニキに夢で啓示が与えられたようである。

*1
故郷防衛を頑張る俺たち「復活!装甲列車!!」で武田観柳が乱射している

*2
ファッション無惨様のごちゃサマライフ 「アルカトラズ・レポート 前編」

*3
TS^2ようじょの終末対策「転生ようじょ、渡米する。②」

*4
故郷防衛を頑張る俺たち「【シキオウジロボ】技術開発班ロボ部【活躍せず!】Part.430」では新潟にも導入されている

*5
野砲用のサイレンサーは実際にこのような形状をしている

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