【ガイア連合】ホビー部主催のTCG大会に参加して散々な成績だった馬ニキだが、対人戦を数こなしたことで過去(前世)のカードゲーム熱がぶり返していた。
デッキのテーマを決めてシナジーのあるカードを組み合わせるという、『デッキを構築する』という部分もTCGの楽しみの一つであり、実践を経てデッキを改良するというPDCAサイクルに見事にはまっており、近頃の馬ニキはもっぱらデッキのアップデートに力を入れている。
もちろん、ガイア連合製TCGにおけるデッキ強化は、単に金にあかせてカードを搔き集めるだけではない。式神技術を応用してカードに悪魔のパワーを封じる*1その性質から、封じる悪魔の霊格を上げることで見るべきものがない平凡な
その悪魔の霊格を上げるという手段だが、通常はカードゲームに興じ一喜一憂することでプレイヤーや観客からマグが発生し、そのマグをデッキ/カードが吸収することで強化されるというものだ。だがデュエル・アカデミアに所属しているひよっこ霊能者はともかく、元から霊能強者である【黒札】なら、悪魔合体と同じ要領で
なお、カード1枚に封じることのできる悪魔パワー上限と、デッキ全体における悪魔パワー上限はそれぞれ制限があり、大人げない黒札が本気で
馬ニキは霊能強者である黒札としてカードの新規作成・カスタマイズを行うことができるが、彼はあくまで一般プレイヤーとしてこのTCGを楽しむというスタンスである。そのためホビー部TCGチームに開発・運営側としては参加しない立場であり、カードカスタマイズ能力はホビー部TCG製造メンバーと比べてノウハウで大きく劣る。デュエル・アカデミア所属のひよっこ霊能者である学生と比較して多量の霊能リソース(稼ぎ)を注ぎ込めるだけ有利であるが、デュエルの場数では学生たちに一歩も二歩も遅れている状態である。
彼は前世で思い入れのあるギャザコラボ天使デッキをベースに、天使を仲魔にスカウトしてある程度強化してカードにする、ということを繰り返しているが、悪魔合体と同様に傾向はあるが確定ではなくランダム要素も混じっており、同レベル同種族の悪魔をカードにしても同じ結果にならないこともしばしば。しかしホビー部の【俺たち】に製造ノウハウを聞き出すことはせず、馬ニキはトライ&エラーもまた楽しみの一つとばかりに、ときにDDS-netでアカデミア生や闇デュエリストたちとカード製造の討論を交わし、ときに(黒札から見て)低レベルの天使カード製造を請け負ったり、ときに(黒札から見て)低レベルの天使カードをトレード売却に出したり、ときにカードに許容量以上の悪魔パワーを込めようとしてカードと悪魔をロストしたり── 並のデュエリストとは思えぬパワフルな存在感を発揮していた。
DDS-netでは匿名を貫いているが、天使カードの製造カスタマイズと販売を主な行動としているため、アカデミア生や闇デュエリストたちは馬ニキのことをクレイジー天使おじさんと呼んでいるとかいないとか。
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「今日も天使狩りして
長野県長野市の善光寺跡地は、【終末】後に天使系の悪魔が出現する
馬ニキはその異界を潰すのではなく、狩場として定期的に間引きしながら維持する方針とし、そこの低中階層で低Lv天使を恐喝したり討伐したりしてTCGカード製造カスタマイズの
最近はカード1枚に込める悪魔のパワーは、悪魔のレベルにのみ依存するのでなく、その悪魔の友好度も影響するように感じており、どのように検証すべきか悩んでいるところだ。今まで天使を散々狩っているので、なるべく戦わずに悪魔会話することで友好度をどこまで戻せるだろうか。
ミナミィネキがエンジェルを完堕ちさせた*3ように、悪魔合体で他種族に変えてから天使に戻すことはどうだろうか。
そうぼんやり考えながら、異界に向かう途中の千曲川の畔で、馬ニキはいつものように小休憩することにした。
「馬の旦那、お疲れ様です」
「おう、お疲れ」
河童がひょいと水面から顔を出し、いつものように挨拶する。
「旦那、近頃はお天道様がだいぶ頑張っているようでね、いつもなら水底にある中州や河川敷が顔を出してます。渇水旱魃に気を付けて」
「そうか、ありがとう」
河川敷の常なら水面下である砂利帯に視線をやると、下草がそこそこ生えてバッタなどの虫が発生し、それを食べる鳥や小動物が集まってきているのが分かる。
「うーむ、虫が多いな」
「へぇ、バッタの大量発生は特に目につきますね。……何か気になるので?」
「……いや、気のせいかな。虫を捕食する鳥・トカゲ・イタチなど食物連鎖が形成されているようだし、問題ないだろ」
未来予知系の特殊能力を持たない馬ニキは違和感を無視してすぐに忘れてしまった。
しばらくのち、北方から複数の
馬ニキが作れるようになった天使カードは今のところ低コストのコモンカードだけです。
天使の従者/Angelic Page
天使の学芸員/Angelic Curator
セゴビアの天使/Segovian Angel