ここまで長かった…。
ま、また臨海学校編でドタバタするんですけどね。
どうも。
こうして私視点から始まるのも久し振りな気がする、IS学園1年1組副担任の山田真耶です。
なかよし部の皆さんのお蔭で、学年別トーナメントもなんとか無事に終える事が出来て、例のVTシステムの事も真宮寺さんと新聞の子達の情報操作によって『あれはドイツの候補生の専用機の特殊能力』と言う事になりました。
強ち間違いではないので、私達的にも何も言えません。
一応、生徒達に箝口令は出しておきましたが。
トーナメントはなかよし部の皆さんが全学年の優勝を独占し、校内外にその名を轟かせる結果に。
私から見ても、彼女達の実力は凄まじいですからね。
この結果には誰もが納得しました。
その後、ボーデヴィッヒさんは憑き物が取れたかのように穏やかになり、今朝のHRにてちゃんと皆さんに謝っていました。
これには私だけでなく、織斑先生もかなり驚いたようで、大きく目を見開いていました。
けど、問題はそれからで…。
あのデュノア君が、まさかの『デュノアさん』だったという衝撃の事実が発覚。
織斑先生は、なんとなく感づいてはいたようですが、事態が動くまでは静観の構えでいたそうです。
デュノアさんの一件もまた、生徒会となかよし部が密かに結託をして解決に動いていたようで、私達は最小限の仕事だけで済みました。
本当に…あの子達には頭が上がりません…。
因みに、デュノアさんは名目上『デュノア君は家の事情でフランスに帰ることになり、その代わりに彼の双子の妹であるデュノアさんが入れ替わるような形で転入してきた』という形になりました。
その辺の設定も既になかよし部の方で考えていたそうで…先生としての面目が殆ど丸潰れです…とほほ…。
こうして、色んな事がありましたが、ようやくIS学園にまた平穏な日々が戻ってきたのでした。
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放課後。
私が職員室でお茶を飲みながら休んでいると、隣の席に座っている織斑先生が何かを読んでしました。
「織斑先生? 一体何を読んでらっしゃるんですか? なんだか楽しそうですけど…」
「あぁ…これか? なかよし部の活動日誌だ」
「活動日誌…」
IS学園の部活動は、他の学校の部活動と同じように日々の活動を記録した日誌を書くようになっています。
なかよし部も例外じゃなかったってことなんですね。
「これが結構面白くてな。あいつ等の意外な一面が見れて」
「へぇー…」
あの子達の普段は見れない一面かー…。
私もちょっと読んでみたいかも。
「む? そろそろ部活の時間か。では山田先生。私はこれで失礼する」
「はい。いってらっしゃい」
チャンス到来。
織斑先生が職員室を出て行くのを確認してから、私は机の上にあるなかよし部の活動日誌を覗いてみる事に。
「えーっと…なになに…? 部員4名に顧問一名…そうか。最近になってデュノアさんもなかよし部に入ったって言ってましたっけ」
意外過ぎる子がなかよし部に入って驚いたなー。
「学園内三ヵ所に部室を所有……えっ!? なんで三ヵ所もっ!?」
部室を三つも持ってる部活って…前代未聞ですよぉ~…。
この時点で既にツッコミ所満載なのに、一体どんな日誌を書いてるんだろう…。
『6月7日(月) 真宮寺由仁(3年 部長) 午前6時起床。現在の湿度は81%。昨夜未明からの降雨の影響により今朝は前日に比べて、より一層湿度が上昇傾向にある。統計によると1年の内6月は降水量が最も多く、毎年の多湿並びに、その変化はこの事が原因である。降雨と言えば南洋でスコールと呼ばれる局地的大雨が…』
真宮寺さんだけで軽く30ページぐらいあるんですけど…。
っていうか、これはもう日誌とかじゃなくて報告書になってますよねっ!?
『6月8日(火) 風間ちえる(1年) 第1話 遭難
ルリ子が目覚めたのは見知らぬ海岸であった。
『ここは…?』
頬に当たる潮風が生暖かく、長い髪に纏わりつく。
彼女は必死になって今までの記憶をなんとか手繰り寄せようと試みる。
彼方に続く白い砂に打ち寄せる波の音が遠く聞こえる…。
その日…とある豪華客船ででは盛大なパーティーが開かれ、そこで彼女は…
なんか急に連載が始まってるんですけどぉぉぉぉぉぉっ!?
活動日誌に何を書いちゃってるんですかぁぁぁっ!?
『6月9日(水) 黒江花子(2年)
ウチ『おじいちゃん。そんな所で何をやってんのさ?』
おじいちゃん『…………』
入れ歯を探しているおじいちゃん。
ウチ『もしかして、入れ歯を探してるワケ?』
じいちゃんに近づく。
おじいちゃん『…………』
な…なんですかコレ…台本?
どうして台本なんですか…?
『6月10日(木) シャルロット・デュノア(1年)
今日もまた部活でなかよし部に行った。
クロエ先輩が可愛過ぎて生きているのが辛い。
いつもはツンツンしてる先輩が、ふとした時に見せる照れた顔が最高に溜まらない。
あれだけでボクは向こう1週間のオカズには困らないよ…♡ うふふ…♡
はぁ…やっぱりクロエ先輩は可愛いなぁ…♡
ユニ先輩も風間さんもいいけど、やっぱりボクはクロエ先輩一筋かなぁ…。
なんとかして、クロエ先輩と合法的にキスをする方法は無いもんだろうか?
この日誌を使って色々と考えてみようと思う。
まずは、クロエ先輩の脱ぎたてホヤホヤの生パンツをゲットするところから始めてみるか…』
き――――――――ゃ――――――――――――っ!!!???
デュノアさんが完全に黒江さんのストーカーになろうとしてる―――っ!?
何がどうして、こうなるんですか――――――っ!!??
『6月11日(金) 織斑千冬(顧問)
今日もやっと部屋に帰れる…』
…………。
私はこれに対して、どんな風に反応したらいいんですか…。
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「では、これより部活動を始める」
特別なものなど何もない空き教室。
私、ラウラ・ボーデヴィッヒはその一角に座って教壇に立っているユニ先輩を見つめる。
流石はIS学園一番の秀才にしてトーナメントでも優勝しただけはある。
小さいながらも、その威厳は紛れもなく本物だ。
「…が、その前に一つ報告がある」
「なんですかー? って、それは聞くだけ野暮ってもんですか」
「そーやね」
「だね」
全員の視線が私に集まる。
それも当然だ。
この教室内にて、私だけが異端者なのだから。
「本人の強い希望もあり、今日だけは特別にチエルくんやシャルロット君のクラスメイトであるラウラ君も活動に参加することになった」
「よ…よろしくお願いします…」
自分でも柄じゃないと分かってはいるが…緊張してしまうな…。
私を圧倒し、そして私を救ってくれたなかよし部の事を少しでも良く知りたいと思い、チエルに頼んで部活に特別参加させてくれることになったが…。
(これは一体、何をする部活なんだ?)
流石の私も部活動ぐらいは知っている…が、今のこの状態は少なくとも、私が知っている部活ではないような気がする…。
(というか、シャルロットもなかよし部の一員なんだな…)
彼女とは部屋割りが変更された際にルームメイトになった。
こんな私にも友好的に接してくれて、こちらとしても非常に助かっている。
なにやら、私と同様になかよし部に多大な恩義があるようで、その縁でなかよし部に入っているのかもしれない。
(それはいいが…どうして、さっきからシャルロットはずっとクロエ先輩の事ばかりを見つめている? しかも、頬を赤く染めて)
副官であるクラリッサに聞けば何か分かるかもしれないが、まだ未熟な私には何も分からない。
今後も様々な事を学んでいかなくては…。
「そういえば、あれからラウラ君はクラスではどんな感じだ? ボクやクロエ君は学年が違う関係上、どうしても一年生の事情は把握しかねるからな」
「ぜーんぜん大丈夫ですよー。あれからちゃーんと謝って、皆にも許して貰いましたし。ねー?」
「うん。皆もラウラの事をちゃんと受け入れてくれてるし、問題は無いと思います」
「そうかそうか。ならばいいんだ。我々としても、最後にそれだけが心配だったからな」
心配…してくれていたのか…?
あんな事をした私を…今でも…?
(フッ…成る程な。私などでは絶対に勝てない訳だ)
今…分かった。
なかよし部は、私には無かったものを全部持ち合わせている。
単純な実力だけの話じゃない。
もっと別のナニかを…。
「そういや、シャルロットがラウラのルームメイトなんじゃなかったっけ?」
「はい! あれからまた一年生限定で少しだけ寮の部屋割りが変更されて、ボクとラウラが一緒の部屋になったんです!」
「ふーん…そっか。まだお互いに日本には不慣れだろうし、ちゃんとお互いに支え合いな。んで、何か困った事や分からない事があったら、遠慮なくウチらを頼っていいから」
「クロエ先輩…♡」
遠慮なく頼れ…か。
こんな言葉を迷う事無く言えるとは…凄いな。
最初見た時から思っていたが、どうもこのクロエ先輩と言う人物はどこか、織斑教官に似ているような気がする。
顔や背格好ではなく、その…雰囲気とかが。
「あの…ユニ先輩。一つ聞いてもよろしいでしょうか…」
「ん? ちゃんと挙手をして意見を言うとは偉いな。何かね? ラウラ君」
「織斑きょうk…先生はまだいらっしゃらないのでしょうか? この部の顧問だと伺っていたのですが…」
「ふむ…織斑教諭か。彼女ならば、単に遅れているだけだろう」
遅れているだけ?
あの織斑教官が理由も無く遅刻をするとは思えんのだが…。
「織斑教諭は学年主任をしているからな。必然的に他の教諭達以上に忙しくなってしまう。一応、1年1組の副担任である山田教諭がフォローをしているようだが、それでも限界はある。故に、こうして教諭が遅れてくるのは我々にとっては日常茶飯事の事であり、我々もそれを最初から知った上で織斑教諭に部の顧問をやって貰っているのだよ」
「そうだったのか…」
流石は織斑教官…。
1組の担任だけでなく、学園主任となかよし部の顧問も見事にやってのけるとは。
道理で、なかよし部の面々と教官がお互いに全幅の信頼を置いている訳だ。
「すまん。遅れてしまったな」
「噂をすれば何とやら…だな」
「もう先に始めてますよー。織斑先生ー」
「ちーっす」
「そんなに急がなくても良かったのに…」
話している間に織斑教官がやって来た。
少し息が乱れているが…急いで来たのだろうか?
「ん? どうしてボーデヴィッヒがここにいる?」
「本人たっての希望で、今回だけ特別になかよし部の活動に参加させているのさ」
「そ…そうか…」
私を救ってくれた者達と、私の尊敬する教官がいる場所で部活をする…。
何故だろうか…猛烈に嬉しいと思っている自分がいる。
もしかしたら、私は今やっと本当の意味でIS学園の生徒になれたのかもしれないな…。
本当は別の話を書きたかったのですが、いつの間にか脱線してしまいました…。
なので、近日中にもう1回書こうと思います。
今度こそ、本来書く予定だった話を。
なかよし部で誰が好き?
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可愛いクロエちゃん!
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賢いユニちゃん!
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楽しいチエルちゃん!
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皆大好き!