ラスボスはお母さん   作:ラスボスはゴッドウソップ

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ワノ国 三幕目

どうやらルフィが一味に話を付けたらしい。

 

私が意気揚々とサニー号に乗り込むと、床から手が生えて追い出された。

ならばと食料室の樽に入ってやり過ごそうとすると、サンジさんに見つかって、お弁当を持たされた後で追い出された。

ミニメリーの中に隠れるとウソップが、寝室に隠れるとブルックさんが、フランキー将軍の中に隠れるとフランキーさんが、ゾロの背中に隠れるとゾロが、みかんの木の影に隠れるとナミさんが、(ちょっとみかんの木が弱ってるみたいだと教えてあげた)

 

医務室に隠れると、何故か拘束され、怪しげな注射をチョッパーに打たれるところだったが、ここは自力で脱出した。

 

 

うむ。一人ぐらいなら味方になってくれると思ったが、麦わらの一味は満場一致で私を鬼ヶ島に連れていくつもりがないらしい。

 

結構回復要員としては優秀な方だと思うんだけど……。

 

ならば仕方ない、と言うことでローさんを訪ねてみる。

 

「乗せるわけねぇだろ。ガキの遊びじゃあるまいし」

 

……ですよね~

 

と言うことで、キッドの船を訪ねる。

 

「……チッ。勝手にしろ」

「いいのか?キッド」

「あぁ、癪だがな。こいつには今回のことででかい借りが出来た。それに能力も使える。面倒になったら麦わらにでも押し付けちまえばいい」

「そうか。お前が言うなら俺も賛成しよう」

 

すると意外なことに、そのままキッド達と鬼ヶ島に行くことに。

 

てっきり、ガキは引っ込んでろ!とでも言われると思ったが、キラーさんのSMILEの症状を治した事をキッドなりに『でかい借り』として認識しているらしい。

 

ここでダメならもう侍達の船に紛れるしかないと思っていたので、これは嬉しい誤算というやつである。

 

一応セルセルの能力で治せるのは笑いが止まらない部分だけであって海に嫌われる概念的な部分はどうしようもなかったのだが、それだけでも十分だとキラーさんは言う。

いや、本当に……治って良かったぁ……とそれは魂からの叫びであった。

 

「鬼ヶ島につくまでに麦わら達に見つかっても面倒だ。てめぇは船の中にでも隠れとけ」

 

キッドの腕は覚醒前ならともかく、覚醒後の今なら生やそうと思えば生やせると言うと、ギョッとして少し迷っている様子だったが、半日は掛かる事を伝えると、ならもっと早く教えろと(はた)かれた。

 

どうやら治すことにそれほど抵抗もないようだし、この戦いが終わったら船賃替わりに治してあげるのもいいかもしれない。

 

いや、それだとキッドのいうでかい借りを返せたことにならないから、金を取る方がいいのか。

 

……しかし腕一本を生やす適正価格ってどれぐらいだ?

1000万ベリーぐらい?

それとも一億?

いっそのこと、キッドの懸賞金と同じ額(更新後)にしてみたらいいのか?

 

まぁ高く見積り過ぎて払えなかったらいけないので事前にキラーさん辺りと要相談かな。

キッド海賊団ってあんまり金持ってるイメージないし、それでいてキッドがあれだから、払えないなら生やさなくていいって拒否ってきそうなイメージあるし。

 

「おらァ!野郎ども出航だァー!」

 

今度、ローさんに腕一本はどれぐらいで生やしていいか聞いておこうと思う。

 

そんな訳で、いざ鬼ヶ島へ。

 

 

 

 

 

 

 

上陸して直ぐに見つかって、麦わらの一味に囲まれた。

 

「ルタ、お前!?」

「うっそ、着いてきちゃったの!?」

「一体誰の船に乗りやがったんだ?」

「ロー……なわけないよな。と、取り敢えず!着いてきてしまったもんはしょうがねぇ!ルタはおれ達と一緒に行動しような!」

「だ、だなぁ~よおし、ルタは俺に任せてお前らは先に行け~!」

「安心しろ。ルタちゃんは俺が完璧に守ってやるぜ」

「……無念に散った侍達の怨念がルタをここまで呼び寄せたのかしら?」

「フフフ、スーパー問題ねぇ!こんな事もあろうかとブラキオタンク5号は拡張済みだ!」

「流石はフランキーさん、抜け目がない。まぁ抜け"目"がないのは私なんですどね……ヨホホホ!」

「ビッグマムの件では大変世話になった。今後ともよろしく頼む」

 

いや、だから私は仲間じゃないって。

 

なんかーうん……脳がバグる。

麦わらの一味に見つかったら……まぁ帰れコールを食らうんだろうなと思っていれば、あんまりにも自然体で受け入れてくれるもんだから……あれ、実は私って麦わらの一味だっけ?

ドレスローザ編で初登場して、ホールケーキアイランド編でサンジ合流とともに一味に入った?

なんて勘違いしそうになる。

 

流石は日本少年誌の顔というべきか。

私の地獄成分が直前で補給されていなかったら今頃麦わらの一味になっていたかもしれない。

 

「……よし。ならルタはサンジ達と一緒にいろ。絶対に無理すんじゃねぇぞ。分かったな?」

 

「肝に銘ずる」

 

「じゃあ俺はキッド達を追いかけるから………………絶対に着いてくるなよ?」

 

「イエス、イエス、イエス」

 

「うし!」

「おいバカ!騒ぎをデカくする気か!」

 

それでフランキーがサニー号からメカを取り出している最中のことである。

ルフィとゾロが一味を離れ、だが私は一味の元から離れるなとルフィに釘を刺されてしまった。

 

 

 

フリというやつだね。分かるよい!

 

 

私はさささっとサンジさん達の元を離れて、ルフィ達の後を追う。

 

 

 

あれ?でもどっち曲がったけ?

こっちか……?

 

 

 

「マ~~~マ、ママ!おやおや~誰かと思えば、うちの息子達に随分と世話焼いてくれた小娘じゃないか。こんな所でどうしたんだい?」

 

 

 

 

あっ、死んだわ。

 




シャンクス、腕が!?

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