未来と古来と異界のポケモン   作:クロマ・グロ

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少年と双子と転生者の技量

 

 

ヴィオ視点

 

 

~カラフシティ~

 

 

私はこの世界で生きているうちにずっと考えて今までの旅で検証を続けてきた事がある

 

それはポケモンというゲームとこの世界における違い、そして類似点だ

 

私が旅で色々と検証した結果この世界はポケモンというゲームのシステムを殆ど受け継いでない事が分かった

 

そもそもPPなんてものは無いし『あなぬけのヒモ』といった便利アイテムの存在も確認出来なかった

 

命中率は必中以外は基本信用出来ないしポケモンにはレベルという概念そのものが存在しないのだ

 

「この世界の人は変化技の使い方が下手なのよね……

バウッツェル!『あくび』!!」

「バウッ!!くぁぁぁ~」

「ヌメッ!めらぁ……」

「ちょ!?ヌメラ!寝ちゃダメだよ!『みずのはどう』!」

「ヌメ……らぁ!………zzz」

「バウッツェル!受け止めて『ねがいごと』!」

「ばう!!」

「あれ!?バウッツェルってそんな技覚えたっけ!?」

 

ネモはバウッツェルが本来覚えない技である『ねがいごと』を使ったことに驚愕する

 

バウッツェルはヌメラの『みずのはどう』をしっかりと受け止めて『ねがいごと』を祈る

更にヌメラは『あくび』の効果により『ねむり』状態へと陥ってしまう

 

ネモの反応で完全に確信したけどこの世界にはある概念が存在しない

 

それは前の世界でたまご技や横遺伝と呼ばれる本来なら覚えない技を他のポケモンから遺伝させるということだ

 

「まったく……この地方には育て屋なんて物ないから一から方法を探すのはかなり苦労したわよ」

 

私は育て屋での横遺伝の条件等を参考にいくつか仮説を立てて検証したりあからさますぎる名前のアイテム、『ものまねハーブ』を持たせてみたりと色々とやっていた

 

結果遺伝させたいポケモンの技の枠に空きを作り、『ものまねハーブ』を持たせて遺伝させる技を覚えたポケモンと一緒に遊ばせる事でポケモンの意思とは関係無く勝手に技が横遺伝するというのを見つけた

それに何故だか知らないのだけど卵グループは関係無かったのでもしかしたら育て屋での遺伝とは完全な別口なのかも知れないけれどこれで戦術の幅がかなり大きく広がった

 

そして私はチャンピオンであるネモの技の認識を知りたいから一つ疑問を口にする

 

「やっぱりネモもあんまり変化技は気にしない口かしら?」

「うん?よく分からないけど私もかなり本気のポケモン使う時は変化技を使うよ

『ステルスロック』とかすごく強いじゃん!

でも育ちきってない時だと扱い凄く難しくなっちゃうからね」

「そこは分からなくもないけど使い方によるわよ」

 

むしろライズは『みがまも』とか『たくわえる』を使って上手く耐久して格上の相手すら倒していたもの……まぁ若干ハメに近いやり方ではあったけれど

 

……ライズはこの世界出身にしてはやたらバトルが上手いのよね……少なくともウルトラビーストとは何か関わってるみたいだけど……

 

「今は考え事してる場合じゃないわね、バウッツェル!『じゃれつく』」

「ばうっ!きゃいんきゃいん♪」

「メラァァァァァァァァァ!?!?!?」

「あ、ちょ!?ヌメラぁぁぁああああ!?!?」

 

バウッツェルのタイプ一致弱点による『じゃれつく』をモロに食らったヌメラは一撃で戦闘不能へと陥る

更にバウッツェルの『ねがいごと』が叶い、バウッツェルの傷が完全に回復する

 

「いやー、ほんと『ねむり』状態にされたら起きるまで耐えきれなかったらほぼ負けるからキツいなぁ……でも楽しくなってきた!」

「普通はこういう戦い方されたら萎えるものなのだけれどね」

 

私は苦笑いしながら答える

俗に言う陰キャ戦法と呼ばれるような戦い方は前世でも嫌われておりこれが原因で止める人も出たくらいだ

 

そしてこの世界においてもそれはあまり変わらずバトルをエンターテイメントとして見ている人が多いこの世界においてこのような手段を問わない戦い方は好まれないのだ

 

だけどネモは違った

 

「なんで?それだってどうやったら勝てるか必死に考えて作り出した立派な戦法の一つだもん!私も参考にしよっと!」

 

ネモの思考回路はほんと戦闘が9割なのよね……

 

「それにそれだって弱点が無いわけじゃないからね!」

「やっぱり気づくわよね……」

「でもあんまり使う人居ないからそうそう対策しないんだけどね」

「その口振り……やっぱり経験あるわね?」

「うん!いやー、あの子との戦いは楽しかったなぁ!絡め手ばかりで苦戦しちゃった!」

 

むしろよくそれだけで済んだわねほんと……

 

私が観客席を見るとスマホロトムで記録をしているライズといつの間にか起きてて応援しているレティの姿を確認出来る

 

レティの姿を見てほっとしたのか頭が更に冷静になった私はある一つの事に気がつく

 

「…………ネモ、対策はしてないのよね」

「え?うん……あ」

「…………勝ち目ある?」

「『あくび』さえ避ければ大丈夫!いくよ!パモット!!」

 

ネモは明らか目をぐるぐる回して青い顔をしてパモットを繰り出す……けどこれもう手遅れよね?

 

「バウッツェル!!」

「ばうっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

うん、使ってて思うけどやっぱあんまり気分よくないわねこの戦法……




ライズ「おいこらマグロ……」
マグロ「っ【カンペ】」
ライズ「『長くなりすぎそうだったからやっぱり
     パス』…………殺す          」
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