未来と古来と異界のポケモン   作:クロマ・グロ

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少年と双子と紅き兜

 

 

レティ視点

 

~チャンプルタウン~

 

 

「アオアシラ……リングマに近い感じのするポケモンだけどあの腕はヤバそうだなぁ……。」

 

「うげぇ!?紅兜ォ!?」

「おや?彼女はこのポケモンについて何か知ってるのですか?」

「あー、ヴィオ姉はヴィオ姉で独自に色々調べてるみたいで私達が知らないような情報を仕入れてくる時があるんです。」

 

私はアオキさんに対してなんとか誤魔化す。

誤魔化しきれてるか若干怪しいけど……まぁヨシッ!

 

それにしてもヴィオ姉はアオアシラではなく紅兜と呼んでいた……。

多分あのアオアシラはリージョンフォームか何かの一種だと思う。

 

「いくよ!ボルンガ!」

 

私は様子でいろんなタイプへの耐性の高いボルンガをくりだす。

 

アオアシラ……今その名前を聞いて思い出したけど確か向こうの世界でもかなり弱い部類の大型のポケモンらしい。

でも……目の前のこのアオアシラはとてつもない威圧感を感じる。

それもあの獰猛化ハブルポッカよりもかなり強い威圧感を感じる。

なんというか……あの古傷だらけの姿を見てるとそれだけの激しいバトルを何度も行ってきているというのが分かる。

 

「ボルンガ!『どろあそび』!」

「ボルァ!!ァァァアアア~♪」

 

ボルンガが強く地面を踏みしめるとそこに大量の泥が現れる。

ボルンガはその泥を纏う為に泥の池にゴロゴロとし始めて姿を変化させる。

 

「泥と金属による二重の鎧ですか……固そうですね。」

「実際に硬いですよ!ボルンガ!『マッドブラスト』!」

「ボルァ!!」

 

ボルンガは頭を地面に振り下ろすとシャベルのような役割を持った頭部に溜まっていた泥の塊がいくつも発射される。

 

「ォォアア!!」

 

だけどアオアシラは技を使わずにその腕を振り払うだけで『マッドブラスト』無力化してしまう。

 

「きゃっ!?」

 

アオアシラの腕を振り払う動作だけで凄い風圧が発生して私の所まで強風が届いていた。

なんてパワーをしているんだろう……。

 

「アオアシラ、貴方の歴戦の技を見せてあげましょう。

『インファイト』。」

「ォォア!!」

 

するとアオアシラは腕を構えて片足を曲げた状態で上げる凄く見覚えのあるフォームをする。

すると片足だけだというのに残像が見える程の速度でボルンガへと近付いていく。

「ボルンガ!体を丸めて!!」

「ボルッ!!」

「ォォァァァアアア!!!!」

 

ボルンガがギリギリで体を丸めて防御姿勢になった辺りでアオアシラが0距離までもう近付いて来ており、目にも止まらぬ程の凄まじい連撃を放つ。

 

「ッ!?ッ!!ッ!!」

 

ボルンガはなんとか泥と金属の鎧で耐えてはいるけど明らかにダメージが大きい。

弱点ってだけじゃない……これは……!

 

「かくとうタイプがある!?」

「ォォアア!!!」

「ボルァ!?」

 

最後の一撃で体を守っていたボルンガの体勢が崩れて大きく後ずさる。

 

「『ギガインパクト』!」

「ォォォォォオオオ!!!!」

「『アイアンヘッド』!!!」

「ボルァァァァアアア!!」

 

アオアシラが全身に凄まじいエネルギーを発生させて光となる。

ボルンガはそれを待ち構えて頭部を振りかぶり鉄槌のごときその額で迎え撃つ。

 

「ボルッッッ!!!ァァァアアアアア!!!!」

「アオァァアア!?!?」

 

なんとかボルンガはギガインパクトの威力を相殺しきったけど今回のは周囲の泥でアオアシラが上手く踏ん張れなかったのが最大の原因みたい……。

これは本気できついかも……それに相殺は出来たとはいえ反動で返ってきたダメージが大きすぎる。

 

「ボルンガ!動ける!?」

「…………ガッ……ボル……アッ!」

 

ボルンガは最後の力を振り絞って立ち上がる。

けどこの様子だと次の一撃で戦闘不能になっちゃいそうだなぁ。

けどアオアシラが反動で動けない今しかチャンスは無い!!

 

「最後の一発だよ!ボルンガ!『ぶちかまし』!!」

「ルゥゥゥウウアアアアアアアアア!!!!」

「オァァァァアアアア!?!?」

 

ボルンガが地面へと頭部を叩きつけてめり込ませる。

そのめり込ませた頭部が地面を掘り起こし、フィールドを抉りとりながらボルンガは突撃してアオアシラにアッパーを食らわせた。

 

アオアシラは大きく後方へと吹き飛ばされるけど受け身を取って簡単に立ち上がっていた。

肝心のボルンガは……。

 

「……………」

「頭を振り上げたまま気絶してるわね……」

「元々立ち上がるのでさえギリギリだったんだろう。

これはレティとボルンガの根性の賜物だ。」

「ごめんねボルンガ……しっかり休んでて。

出てきて!レギィ!」

「レギュァァァアアア!!!」

 

するとアオキさんが若干嫌な予感がするくらい暗い顔になる。

 

「ふむ……先程の借りは返せそうですが……まずは仕切り直しとしましょう。

アオアシラ、『ハチミツぐい』」

「ォォアア♪……ペロペロ」

 

すると何処から取り出しのか分からないけどアオアシラがハチミツのつぼを取り出して自分の手を入れて掬い、とても幸せそうに舐め始める。

 

すると……みるみるうちに傷が塞がっていく。

 

「「「「なんで!?(レギァ!?)」」」」

 

 

私達の心は一つになった。




マグロ「紅兜の最後の技枠もオリジナルの技となっておりますのでお楽しみにw」
ライズ「なんでハチミツで傷が治るんだよ……」
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