未来と古来と異界のポケモン   作:クロマ・グロ

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少年と双子と白騎士

 

 

ヴィオ視点

 

 

~ナッペ山~

 

 

「どうする?僕としてはあんまりオススメはしないけど。」

 

グルーシャさんは一応こっちの心配をしてくれているらしい。

だけどその心配をするのも無理はない。

特殊個体のモンスターは他の個体を大きく上回る力を持っていてその大半が古龍と渡り合える程の実力を持っている。

 

グルーシャさんの言うことを聞かないとなると最悪の自体も想定する必要がある。

 

本来モンスター同士の争いは殺し合いであり生存競争。

私からしてみればこの世界のポケモンの生態の方がおかしく見えてくる。

 

確かにポケモンにだって食物連鎖は存在する。

だけど大半がきのみで十分だったりするし倒されても精々気絶する程度で済むことが多い。

 

この世界はそういう面で見てみるとかなり歪だ。

 

「やります……!

私達はこれ以上の強敵も相手にしなきゃいけないんです。

こんなところで止まってなんて居られません!」

 

やっぱりレティは勇気があるわね……。

 

「そっか……覚悟が決まってるならもう止めない。

ベリオロス、僕をまだ認めてないなら好きに動いていい。

でもトレーナーとの絆を深めたポケモンの強さを舐めないで。」

「…………オロス。」

 

ベリオロスはグルーシャさんを一瞬見たけどあの状態だと好きに動きそうね。

 

「よーし!いくよ!ボルンガ!」

「ボルァァァァアアアア!!!」

 

レティはベリオロスに対してボルンガ……改造ボルボロスを繰り出したわね。

 

タイプ相性的に考えるとタイプ一致での弱点を狙える分ボルンガがかなり優秀でしょうけど私としてはアイスボーンの頃でかなり警戒の必要だった凍結が怖いわね。

動きを封じられたらその時点で大幅に不利になるもの。

 

「ルロロロロロロ…………!」

「オロロロロロ…………!」

 

二匹はお互いを牽制しあいながらフィールドを回るように動いてるわね。

縄張り争いでもよく見る威嚇ね。

 

「ボルンガ!防御を固めるよ!『てっぺき』!」

「ボルァァァァアアアア!!!」

「ベリオッ!!」

 

ボルンガの前に大型の盾のようなものが現れて全身の鎧と甲殻、鱗等の防御力が大幅に上がる。

だけどベリオロスは変化技特有の隙を付いて真後ろに回って尻尾を凪払いにくる。

 

「ボルンガ!受け止めて!」

「ボルッ!」

「オロッス!!オロ!?」

「『アイアンヘッド』!!」

「ボルァァァァアアアアアアアアア!!!」

「ベリッ!」

 

ベリオロスはボルンガ!に対して攻撃が全く入らなかったのに驚きはしてたけどすぐに己を取り直してボルンガの『アイアンヘッド』をかなり余裕を持って回避していた。

 

やっぱりかなり素早さが高いわね。

 

「レティ……あの身軽さをどう対処するのかしら……。

ベリオロスという種は基本的にかなり身軽に動くから動きを捉えるのは至難の技よ。」

 

『氷刃佩くベリオロス』という特殊個体は肉弾戦と氷塊ブレスが主体の近接戦に特化した変化を遂げていて竜巻ブレスは吐かなくなっている。

けどこの間ナッペ山で起きていた異常気象を考えると……。

 

「ベリオロロロロ!!!」

 

ベリオロスが氷ブレスを吐いてボルンガへとぶつかるとそこを中心として氷の竜巻が発生する。

 

やっぱり通常種の竜巻ブレスも使えるようになってる!?

 

「『アイスサイクロン』……拘束効果も持ってるから気を付けた方がいいよ。」

 

拘束……つまり『まきつく』とか『まとわりつく』、『ほのおのうず』みたいな継続ダメージ&交代封じって事よね……。

前世でのマルスケゴツメほのおのうずとかいうふざけたコンボを思い出す……。

あれはほんと物理じゃ突破しようがないからきついって……。

 

そんな事を思い出してるとベリオロスがその場で大ジャンプして竜巻の上部へと向かって滑空する。

 

もちろん竜巻に煽られてぐるぐると竜巻の周囲を回るけどベリオロスは狙いどおりなのか全く迷わずに横からボルンガへと襲い掛かる。

 

遠心力と重量、高さ、スピード……これらが全て合わさってると考えると流石に洒落にならないわね。

 

「ボルンガ!左に『アイアンヘッド』!」

「ボル……ボルァ!!」

「ベリャッ!?」

 

ボルンガはレティからの指示を受けて目を閉じて左に旋回しながら『アイアンヘッド』でベリオロスを迎撃する。

『アイスサイクロン』で視界が悪くなってたからあえて視界を閉じてレティの指示に集中したわけね。

これはポケモンがトレーナーとの信頼関係をしっかり取れてないと出来ないわね。

 

「ベルルッ!!ルロロロロロロァァァアアア!!!」

 

今度はベリオロスが遠くで観戦していたこっちまで凍えそうな程のとんでもない冷気を口から放つ。

これは特殊個体になってから習得した凍結ブレスね。

これは流石に食らったら動けなくなるわね。

 

だけどボルンガはその身体の大きさ故に避けられない。

 

「『じしん』で砕いて!」

「ボルァァァァアアアア!!!」

 

ボルンガが地面に頭を叩きつけて『じしん』を引き起こして地面と自分に生えていた氷のトゲを全部粉砕してすぐに動けるようになった。

 

やっぱりレティ……今回の対策でわざと『どろあそび』を忘れさせたわね。

 

これはどうなるかわからなくなってきたわ。






ベリオロス(氷刃佩く姿)
こおり・ドラゴンタイプ
アナザーポケモン

特性:?????

・『アイスサイクロン』
こおり 特殊 威力40 命中85 
あいてをこおりの竜巻で4~5ターン拘束する

・『ブリザードブレス』
こおり 特殊 威力80 命中90
相手を20%の確率でこおり状態にする

・『すてみタックル』
・???????(こおり・物理)
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