未来と古来と異界のポケモン   作:クロマ・グロ

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少年と双子と絆技

 

 

ライズ視点

 

~ナッペ山~

 

 

「ベリオロロロロロロッッ!!!!」

 

ベリオロスは呼吸を荒くして咆哮する。

口からも冷気が漂っており、白い煙が出ていた。

 

ヴィオから聞いたがアナザーポケモン達は怒り状態になる事で強さが別格になる個体も多いらしい。

その分攻撃も激しくなるが疲れやすくなる……だが冷静さは失わないらしいからここからが正念場といったところか。

 

「来るよ!」

「ボルッ!」

「ベルルルルァァァァァアアアアアア!!!!」

 

ベリオロスは口から冷気のブレスを吐き出して下から上に斬り上げるように二回放ってボルンガの左右を氷の壁で塞ぐ。

 

すると一気に大ジャンプをして上から冷気を纏った翼脚で殴りかかる。

 

「ボルンガ!『もろはのずつき』!!」

「ボルルルァァァァァアアアアア!!!!」

 

ボルンガは頭を上に反らしてかなりのエネルギーを額に集めて地面を踏みしめて迎え撃つ。

 

「…………ベリオロス!『ブリザードブレス』を吐きながら反動を利用して後ろに飛ぶんだ!」

「ッ!!ベリアッ!!」

「嘘ッ!?」

 

グルーシャさんがいきなり指示を叫びながら伝えたと思ったらベリオロスは一瞬顔をしかめたがグルーシャさんの指示通りブレスの反動を利用してボルンガの『もろはのずつき』を回避した。

しかも『ブリザードブレス』の直撃でボルンガが全身を凍りつかせてる。

金属が軋むような音がするから恐らく鎧の間接部も凍らされたな。

 

「『アイスブレイク』!」

「ベリァァァァアアアア!!!」

「『てっぺき』で受け止めて!」

「ボルッ!ァァァァァァァァァアアアアアア!!!!」

 

ベリオロスがまた先程のように冷気を翼脚に纏わせて殴りかかりに来る。

対するボルンガは動けず『じしん』、『アイアンヘッド』、『もろはのずつき』を使えなくされている為に『てっぺき』で防御能力を上昇させて受け止める。

 

ベリオロスの『アイスブレイク』の衝撃でボルンガの全身を覆っていた氷が砕け散る。

だがそれと同時にボルンガの出していた盾状のはがねエネルギーが砕け散る。

 

「ボルアッ!?」

「ボルンガ!?」

 

こいつは……防御能力を下げたのか!?

つまりみずタイプの『アクアブレイク』に似ている効果か!?

 

「ベリオロス……確かに僕はまだ君に認められるだけの実力は無いかもしれない。

だが絆を結んだトレーナーとポケモンは同じ強さの野生のポケモンとは比べ物にならない程の力を発揮する事があるんだ。

今だけでもいい……僕を信じてくれないか?」

 

グルーシャさんは後ろに下がったベリオロスに触れながらそう話す。

だがグルーシャさんの触れた手がベリオロスの冷気で凍り始めており、ベリオロスの毛は逆立っていた。

 

しかしベリオロスはグルーシャさんをしばらく見つめた後またすぐにフィールドへと戻り……。

 

「ベル。」

 

グルーシャさんに頷きながらそう吠える。

あれは信じるというよりは『自分を上手く扱って見せろ』と言った所か。

 

「すごいわねグルーシャさん。」

「あぁ……伊達にジムリーダーを任せられる程の経験を積んでいないということだ。

あの言葉だけで言うことすら聞かずに信頼すらも無かったベリオロスがグルーシャさんへ向ける表情を変えた。

恐らく最初にずっと指示を出さなかったのはわざとだろうな。」

 

ヴィオ曰く正直ボルボロスとこの特殊個体のベリオロスでは本来は圧倒的にベリオロスの方に軍配が上がるらしい。

だがそのボルボロス……ボルンガがここまで余裕を持ったまま食らいつけてるのもあの鎧とレティとの絆があるからこそなんだろう。

 

それに何やら額に付いていた砕けた紫色の結晶体の色が変化してるような……。

 

「ボルンガ……やっぱり負けてられないよね。」

「ボルッ。」

「私達だってこんなに強くなれたんだもん……こんなところで負けてなんかいられない。

何よりもヴィオ姉とライズ君の強さに追い付きたい。」

「ボロスッ!!」

「なら私達の絆の強さを見せつけよう!」

「ボルルルァァァァァアアアアア!!!」

 

ッ!?ボルンガの額の結晶体が修復されて水色に変化した!?

 

「はぁ!?絆石が修復した上に色が変化!?

そんなの向こうの世界にも無いわよ!?何がどうなってるのよ!?」

 

絆石……?まさかヴィオはあれの事も知ってるのか。

 

するとボルンガの結晶体から光が溢れてレティへと向かっていき腕にまきつくように集中する。

すると腕には水色の結晶がいくつも嵌め込まれた卵のようにも見える石が嵌め込まれていた。

 

「これは……ッ!!いける!!ボルンガ!」

「ボルァァァァァァアアアアアア!!!!」

 

レティの腕に現れた石が光輝き、開くような形で変形してまるで翼を広げたドラゴンポケモンのような形へと変わる。

それに呼応するようにボルンガの額の結晶も光輝く。

 

ボルンガが大きく後ろに下がり、地面に頭を振り下ろす。

 

いつものように地面を抉りながらの頭突きかと思ったが抉る深さが違いすぎる。

しかも抉れた地面がどんどん頭に溜まって巨大化していく。

 

「ボルンガ!『ボロスチャージ』!!!!」

「ボルァァァァアアアア!!!!!!!」

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