ヴィオ視点
~オージャの湖~
さーて、一番の大問題であるウルトラホールをどうした物かしら……。
あそこまで巨大なものが現れてるなんて……あのサイズなら他の大型モンスターが入り込んで乱入みたいなのになってもおかしくはないわね。
「ヴィオ、あのウルトラホールを放置しておくとどれだけリスクがあると思う?」
「…………向こうの世界の状況次第だけどあのサイズなら伝説のポケモン並の強さを持ったやつが普通に入れるわ。
もし乱入でもされたら確実にこっちか死ぬと思うから絶対に対策しないといけないわ。
ハッキリ言ってリスク以外なにも無いのよ。」
するとライズがネックレスに嵌まっているウルトラボールへと視線を向けている。
多分UB関係のポケモンがいるのでしょうけど……まさかルナアーラとかソルガレオとかの伝説系じゃないでしょうね?
「はぁ……仕方ない。
俺はあのウルトラホールを何とかして閉じるから二人……いや三人にはオストガロアを頼みたい。」
「へ?」
「三人……?」
「あら?気配は消していたつもりだったのですがあっさりとばれてしまいましたか。」
思わず声がした方向に顔を向けると……。
「オモダカさん!?」
「どうしてトップがここに……って考えれば当然ね。」
「察していただきありがとうございます。
説明の手間が省けますね。
とりあえずライズ、貴方にはあれを閉じる手段があるのですね?」
まぁオージャの湖があんな状態になる時点で異常事態な上にそこに住み着いたのが異常な強さを持った謎のポケモンともなるとトップチャンピオンであるオモダカさんが出ても全くおかしくはない。
ただやっぱりライズの方が気になるわね。
やっぱりアローラでのウルトラホール騒ぎに深く関わってるのかしら?
「えぇ……一応。
本来ウルトラホールはあんなに長く繋がることは無いので言う必要が無かったんですけどね。」
「なるほど……確かに今までであれば一瞬で閉じていましたからね。
流石はアローラ出身と言ったところでしょうか?」
「アローラでもあれに関われるのは一握りですよ。
自分が言うのもなんですがね。」
とライズは若干苦虫を噛み潰したような表情で答える。
やっぱりあんまり関わりたくは無いのかしら……。
彼ってあんまり自分の過去を話したがらないのよね。
「となると問題はどうやってオストガロアを引きずり出すかですね。」
「そっちは問題ないと思います。
あのポケモンは捕食欲求がかなり高いので獲物が縄張り近くにいるようなら自分から襲いにいくので。
どっちかと言えば姿がこの骨のせいで見えにくいので奇襲されやすいことです。」
「…………ねぇ、何かしらのお肉かなにか投げ入れれば姿を見せたりとかしないかな?」
あ…………。
この世界にすっかり馴染みすぎてたから忘れてたけど確かにその手があった。
向こうの世界ではトラップに肉を使うの普通によくある罠だ。
特にイビルジョーに近いレベルの食欲を持ったオストガロアには効果は確実にあるわね。
ただまぁ状態異常は多分狙いにくいから姿を出させて奇襲を封じるのはいけそうね。
「確かに合理的ですね。
こちらのリスクも少なく先程の情報からしても何かしらアクションは起こすでしょうから居場所の特定にも役立ちます。」
「とはいえ多分出てくるのは触腕で本体は湖に隠れてると思うわ。
だから触腕に攻撃を集中してまずは怒らせて本体を引きずり出すしかなさそうね。」
「バイオレットさん、貴女はあのポケモンについて良くご存知のようですね。
何か他に警戒する必要があることはありますか?」
「…………あの触腕なんですけど本当の頭じゃないと思って戦うと多分痛い目を見ると思います。
確かに実際はただの触腕ですけど実際に戦うのならあの触腕一つ一つ強力なポケモンだと思った方が良いです。」
「その理由はなんでしょうか?」
オモダカさんはどんどん聞いてくるけど正直これ以上答えたら確実に怪しまれるわよね……。今さら気にする事でも無いのでしょうけど。
でも今は安全第一ね。
「オストガロアというポケモンは自身の口以外にも触腕の先端からもかなり強力なブレスを扱う上に触腕に他のポケモンの骨をくっつけて本来オストガロアが使うことが出来ないような技をいくつも使うことが出来るんです。
先端の骨の特徴から何を使うかはある程度予想出来るのでそちらは任せてください。」
とはいえここはゲームじゃなくて現実……ゲームで使ってた骨以外を使ってくる可能性が高いのよね。
「…………後程色々と聞きたいですが今は良いでしょう。
少々お待ちください。
誘き出す用の餌を取り寄せます。」
「わかりました。
ライズは何かこっちで手伝う事はあるかしら?」
「無い、強いて言えば邪魔されないように押さえててくれ。」
「任せて頂戴。」
とりあえずの懸念事項はだいぶ潰せたわね。
あとは私達の強さ次第ね。
ライズ視点
「…………わりぃ、まだ完全に回復しきってないのにまた力を使わせちまう。」
「…………。」
「そうか……もう少しだけ待っててくれ。
そうしたら……一緒にまた光のある太陽の下でまた遊ぼう。
今はもう少し休んでいてくれ、『ネクロム』」
「………シ……シカ……リ。」