レティ視点
~オージャの湖~
オモダカさんの用意した餌でオストガロアを誘き出す作戦はかなり上手くいっていた。
かなり巨大な骨つき肉を湖に投げ入れると骨で埋まった湖の下から骨の龍のような触腕が二本現れて噛みついたりして何か調べるように巻き付いていく。
「掛かったわね。」
「しかし本体はまだ出ていないようですね。」
「あのポケモンの本体を引きずり出すなら触腕にダメージを与えて怒らせるしかないと思います。」
ヴィオ姉はやっぱり前世?の世界でオストガロアの事をよく知ってるのもあってかなり冷静なのが分かった。
ゲームで何度も出てきたような存在が今目の前にいるって……どんな気分なんだろ。
そんな事を思っているとオージャの湖に開いている巨大なウルトラホールの辺りから白銀の光の柱が発生した。
ライズ君……。
『お前ら人間じゃねぇ!!お前ら人間じゃねぇ!!お前ら人間じゃねぇ!!』
「あら、ライズからね。
やっぱり何かあったのかしら?」
…………ヴィオ姉の着メロ相変わらず変なのばっかだなぁ。
ヴィオ姉はスマホロトムを起動してライズ君との通話を繋ぐ。
「もしもしライズ?そっちは大丈夫なの?
あの光の柱ってそっちから出てるんでしょ?」
『あぁ、というかこっちが出してる。
悪いが思ったよりウルトラホールがデカ過ぎる上にかなり不安定だ。
流石にこれを塞ぐのには時間がかかる。
10分で良いから耐えてくれ。』
ライズ君はそう言い残して通話を切った。
「良かった……ライズ君無事だったんだ。」
「とはいえ10分ですか……確かアローラのウルトラホールは塞ぐだけならそこまでかからないと聞いていましたがそれ程の事態と考えるべきでしょうね。」
「私としてはあの白銀の光が気になるわね。
一体何をやっているのかしら……。」
確かにライズ君の方は気になる。
けど向こうはそう待ってはくれないみたい。
「ヴィオ姉、オモダカさん。
オストガロアがこっちに気付いたみたい。」
「いよいよね。
幸い足場はこの骨のお陰でしっかりしてるからアナザーポケモンの体重でも大丈夫だと思うわ。
いくわよ!シュニン!」
「ンガァァァアアアア!!!」
「出てきて!レギィ!!」
「レギァァァァアアア!!!」
「行きなさい!キラフロル!」
「キラララ~!」
私達がポケモンを出したのに反応したのか触腕がこちらに両方とも向いて胴体部分を覆う巨大な骨の塊が現れる。
「あいつの本体側から出てくる青い液体には絶対に触れちゃダメよ!
粘性が物凄く高いから足場の骨が張り付いてまともに動けなくなるわ!」
ヴィオ姉がそう叫んですぐにオストガロアが触腕をくねらせて咆哮する。
「オロロロロァァァァァアアアアアア!!!!!!」
確かにあれは生物の首がして良い動きじゃないなぁ……。
それによくみると下顎に擬態させてる部分が空洞になってて肉が一切無いのがわかる。
骨の間から見える青く発光してる部位が全身に纏われた骨と合わさってより不気味に見えてくる。
本当にこれが生物なの……?テツノワダチやイダイナキバと相対した時にも思ったけど今回はそれ以上に恐ろしい何かを感じる。
「これが……古龍……!」
「今の形態は基本物理攻撃くらいしかしてこないから遠距離から少しずつ攻撃を集中させるわよ!」
「わかった!」
「今はというと何段階かあるわけですね?」
「ええ!とりあえずだんだん話す余裕無くなりそうなので次の形態に移行してから話します!
シュニン!『かやくがん』!」
「ンガァァァアアアア!!!!」
シュニンがヴィオ姉の指示で『かやくがん』を出していくけど今回は尻尾を振るときの遠心力で飛ばさずに転がって移動しながら『かやくがん』を飛ばしている。
凄い……いつの間にあんなのが出来るようになってたんだろ!
「レギィ!『スケイルショット』!!」
「レギァァァァアアア!!!」
私はレギィの背中に乗って空を飛びながらオストガロアの触腕に向けて攻撃を集中させる。
絆石が腕についてからポケモンの背中に乗るとその子の事がまるで手に取るようにわかる気がする。
何かが繋がってるようなそんな感じがするんだよね。
レギィの『スケイルショット』がオストガロアの触腕に当たる。
だけどレギィから飛ばされた鱗はガキィンとかなり硬い物がぶつかったような音を出して全部弾かれた。
「嘘っ!?」
「レギァ!?」
ヴィオ姉の予想だとほぼ確実にドラゴンタイプが入ってるって聞いてたけど全くダメージが通らないなんて!
「レティ!その全身の骨の鎧は全てがアナザーポケモンから取れた物よ!生半可な威力じゃ抜けないわ!」
「物理的な攻撃に強いのでしたらこちらはどうでしょうか!キラフロル!『マジカルシャイン』!!」
「キィィィラアアア!!!」
「オロロロロロロォォォオオオ!!!」
オモダカさんのキラフロルが光輝いてオストガロアへとダメージを与える。
そっか!物理的じゃなければ骨の鎧に防がれにくいんだ!
するとオストガロアが体を反転させていく。
「あ、逃げちゃう!」
「いいえ、これは……!」
体を反転させたオストガロアは体を持ち上げて……。
「オロロロロロロォォォオオオ!!!!!!」
その正体を現した。
「これが……!オストガロアの本体!」
「第二形態の捕食形態よ!皆!食われるんじゃないわよ!」