ヴィオ視点
~オージャの湖~
ピクニック用のテーブルとかを全部片付け終わり、少したった当たりでライズはネクロズマの入ったウルトラボールの嵌まったネックレスを握りながら私達を呼んだ。
「いい加減俺とネクロムの事を話をしようと思う。」
ライズはそう言うとネックレスからウルトラボールを取り外して月食ネクロズマをボールから出した。
赤く輝くエネルギー体……色違いのレックウザとかは度々アニメや映画でも出ていたけどそれ以外での色違いの伝説のポケモンなんて前代未聞ね……。
いや、ネクロズマはそもそもウルトラビーストだから別に可笑しくはないのかしら?
「シカリ……。」
「俺がこいつと初めて出会ったのは俺が7歳くらいの頃だったか……同時俺は博士達の手伝いで海のポケモン達の生態調査を手伝ってたんだ。
まぁ今思うと二人からすれば俺を遊ばせる為の口実だったのかもしれないんだが……まぁそれはともかくとしてその時にたまたま海で倒れていたこいつを見つけたんだ。
とはいえ当時は今とは違う姿だったんだがな。」
たぶん通常フォルムの事でしょうね……そもそも月食ネクロズマも日食ネクロズマもネクロズマにルナアーラ、もしくはソルガレオと融合するのが前提だもの。
「当時のネクロムはかなりボロボロでな。
全身に入ったヒビや赤黒い雷……おそらく龍属性の攻撃が原因だったのかかなりの重症でな。
俺が二人に無茶言って付きっきりで面倒を見ていたんだ。」
ネクロズマは甘えるようにライズの頬に顔を擦り付け、ライズはそんなネクロズマの頭を撫でながら続きを話す。
「結論から言えばネクロムは回復までに1年以上かかった。
どうも龍属性による浸食が余程酷かったらしくて傷薬やきのみ関連による回復がかなり効きにくくなってたんだ。
ただ……ネクロムは完全に力を取り戻した時はドラゴンタイプを持っている。
龍属性の性質を考えてみるとドラゴンタイプとしての致命的な弱点とも言えるこの属性による攻撃……しかもかなりの重症をこいつに負わせる程だ。
たぶんだがアナザーポケモン達の居る世界……この中でも相当強力なポケモンによる攻撃を受けたんだと思う。」
ネクロズマはいくらドラゴンタイプとはいえ伝説のポケモン……普通に考えれば古龍クラスの存在と考えて問題ないはず……。
それにウルトラネクロズマに重症を負わせる程の龍属性エネルギーの使い手なんて数が限られている。
あり得るとすれば……まさか奇しき赫耀?
…………なんだかとても嫌な予感がする。
「ネクロムが目覚めてからはやたらと懐かれてな。
それ以来俺とネクロムはずっと一緒に過ごしてた。
ただ……俺が11の頃……エーテル財団がウルトラビーストの騒ぎを引き起こした。
しかも財団の組員の中にあるロケット団の残党が潜入していた……そいつは俺達を襲撃してまだ完全に回復しきってなかったネクロムを誘拐……しかも何処から捕まえてきたのかコスモッグというポケモンを使ってある実験を行い事故を引き起こした。」
……ッ!
「事故の影響でコスモッグは意識のみをネクロムに移して死亡、ネクロムはこの姿になったがその際に身体にまだ残っていた龍属性エネルギーが暴走を引き起こして殆ど動けない身体になった……俺達の方で色々と検査したが全く原因を掴めなかった。」
「まって、そうなると今のネクロズマ……ネクロムの方の意識はどうなってるの?所謂二重人格的な状態なのかしら?」
「ん?あぁ……認識としてはそれに近い。
だがネクロムの意識もコスモッグの意識も両方記憶やらも共有している。
だからネクロムはコスモッグでコスモッグはネクロムとも言えるんだ。」
「シカリシカリッ!」
ライズ……。
「そしてあの事故を境にアローラの各地で妙なウルトラホールが現れるようになった。
バサルモス達が現れたのも丁度その時期だな。」
「バサルモス達も?ってことは今現れてるアナザーポケモン達はそのネクロズマに引き寄せられてるのかしら?」
「当時俺はそう考えていた。
ただ……ネクロムに残った龍属性エネルギーとこの地方に空いたウルトラホールを解析してこの間ようやく判明したんだが……ネクロムの龍属性エネルギーに引き寄せられていたのはアローラだけだった。」
「はぁ?ならパルデアの各地に現れてる奴らは一体何に引き寄せられてるんだ?」
ペパーの疑問も当然ね……辻褄が合わなすぎるもの。
それに一体何に引き寄せられているのか……何が原因なのかがわからない限りこの地方の生態系はめちゃくちゃになることが分かりきってる。
「ウルトラホールの解析を続けて結果ある共通する波長を見つけてそれの発信源を探ってた。
そしてこの間ようやく見つけた。」
そういうとライズは時々出していたメモだらけの地図を取り出して地面に広げ始める。
地図には全く理解できないような物がかなりびっしりとかかれていて今ままでウルトラホールが出現した場所に丸がされており、そこからいくつもの線が伸びている。
そしてすべての丸から伸びるいくつもの線がとある一つの場所で交わっており、そこには一際大きい丸が書かれていた。
「パルデアの大穴……間違いない。
パルデア地方のウルトラホールの原因……それはこのパルデアの大穴の中心部の地下深くにある。」