未来と古来と異界のポケモン   作:クロマ・グロ

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少年と双子とマジボス

 

 

レティ視点

 

 

~スター団かくとう組チーム・カーフアジト内部~

 

 

 

ビワさんが凄まじい速度で進行方向にある障害物を弾き飛ばしかねない勢いで男泣きしながら走り去っていった行った後校長先生とさっきゲートの前で戦ったタナカさんがこっちに合流してきた。

 

「……終わったようだな、三人共。」

「ビワちゃん……。」

「校ty……ネルケ、そいつって……。」

「あぁ、ゲート前で戦った団員だ。

話がしたくて来て貰った。」

 

彼女は若干複雑そうな顔をしながら校長先生に問い返した。

やっぱり……そうなっちゃうよね。

 

「……話っていうのは?」

「あんた、他のしたっぱとはボスに対する接し方が違う。

その理由を教えてくれないか?」

「目ざといわね……いいわ、話すわ。」

 

すると彼女は若干辛そうな顔をしながら口を開き始める。

 

「わたし……ビワちゃんを疎ましく思っていたの。

美人でスポーツ万能……トレーナーとしても優秀。

入学してすぐビワちゃんはアカデミーの人気者になった……それまで一番人気だったわたしを追い越して。」

「それで嫌がらせを……?」

「えぇ……クラスメイトに呼び掛けていろいろと……本当にバカだった……。

でも所詮子供の遊びよね……飽きたら次の刺激が欲しくなる。

すぐにクラスのいじめのターゲットがわたしに変わった。

…………因果応報よね、でもそんなバカなわたしにビワちゃんは手をさしのべてくれた。

居場所が無いとしんどいよねってわたしをスター団に誘ってくれたの。」

「いじめてた本人を……凄い女性だな。」

 

私も本当に凄いと思う……それに彼女は所々にその優しさが見て取れたしボールだって捕まえたら回復するヒールボールだったもん。

  

「……本当にそう思う。

団に入ってからは楽しかった。」

「スター団がいじめをしているという噂もあるが……。」

「今までの話を聞いてもそんなふうに思うの?」

「まぁそうなるだろうな……やっぱり一部の新人達の暴走と考えた方が自然なんだろうな。」

 

ライズ君の言う通りスター団の皆は結成当初からいるような人程凄く良い人達ばかりだった……。

だけど私達が登校初日に見たアレもまた事実なんだよね……。

 

「今のわたしがあるのはビワちゃんとスター団のおかげ。

わたしたちの大事な宝物……取らないで。」

 

その言葉を言い残して彼女は立ち去っていった。

私達もなんとも言えない気持ちを抱えながらアジトを後にする事にした。

 

_________________________________________________

 

 

『ウホッ……良いおとk…。』

「カ、カシオペア?何かしら?」

 

ちょっと待ってヴィオ姉なんでそんな慌てて出たの!?

 

とりあえずタイミング的に考えてもやっぱり今までと同じ目的かな?

 

『何をそんなに焦ってるのだ?

……それはともかく三人共、ビワからボスの証……ダンバッジを貰ったようだな。

これでボスがいなくなったチーム・カーフは解散に近付いた。

ビワ…………。

…………すまない、ともかくこれですべてのチームボスを引退させることが出来た。

ボスの座を降りた五人は遅かれ早かれ団を解散するだろう。

じきに不登校をやめてアカデミーに戻るはずだ。』

 

すると校長先生がまた私達の所に合流してきた。

 

「三人とも、お疲れさんだ。」

『その声はネルケか。』

「カシオペアもお疲れさんだ。」

『あぁ……約束の報酬だ、三人のスマホにLPをチャージしておこう。』

 

確認してみると私達のスマホにそれぞれ2万LPずつチャージされているのが確認出来た。

 

いつも思うんだけどカシオペアはどうやってこれだけのLPを調達してるんだろう?

 

すると校長が思い出したようにバッグを漁ってポケモンの落とし物を沢山取り出し始める。

 

「……おっと!そういえば今回はオレが補給班もやるんだっけか。」

『あぁ、三人に追加報酬を渡してくれ。』

 

私達は大量の落とし物をとりあえずライズ君の荷台に載せておく。

バッグにも入るけど結局これが一番楽なんだよね。

 

『いよいよスターダスト大作戦は最終段階に入った。

残る仕事はあと一つ……。』

「マジボス……いえ、あなたを倒す……でしょ?」

『…………気付いていたのか。』

 

っ!やっぱり……!

 

「単なる状況証拠を整理したらあなたしか候補が居なかったってだけよ。」

『…………そうか、ならば話は早いか。

だが先に謝らせてくれ、隠し続けるつもりは無かったんだが言い出すタイミングが無くてな……。』

 

若干気まずそうにカシオペアはそう言う。

 

…………うん、思い返してみると確かにあんまり良いタイミング無かったかも?

 

『スター団を結成したのはわたし、団の皆は仲間でわたしのかけがえのない宝だった。』

「…………カシオペアはもしかして仲間の皆がこれ以上立場が悪くならないようにこの作戦を決行したの?」

『…………それもある。

だが今のスター団はみんなを不幸にするだけ……だから諦めがつくよう掟に従って解散させたいんだ。』

 

カシオペア……。

 

『…………夜に学校のグラウンドで待つ。

ネルケも居てくれると助かる。』

「分かった。」

『では待っている。』

 

そう言い残してカシオペアは通話を切っていった。

 

「まさかとは思っていましたがカシオペアがマジボスだったとは……そしておそらくその正体は……。」

「校長先生、それ以上は実際に会って確かめるべきです。」

「…………それもそうですね。

待ち合わせ場所は夜、アカデミーのグラウンドにて。

…………準備して落ち合いましょう。」

 

そう言い残して校長先生も先に学校へと戻っていったのだった。

 

 

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