未来と古来と異界のポケモン   作:クロマ・グロ

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少年と双子とSTC

 

 

ライズ視点

 

~アカデミー校庭~

 

 

 

「さて、ボタンさん。

そしてボスの皆さん……アカデミーを代表しスター団に申し上げます。」

 

校長先生がスター団のボス達全員の前で改まってそう答える。

 

スター団のみんなは緊張してるのが目に見えて分かるが……いままでのネルケとしての反応から考えれば……。

 

「本当に申し訳ございませんでした。」

 

校長先生はそう答えながら深く頭を下げた。

そしてその対応にボタンが大きく動揺する。

 

「……え?」

「アカデミー校長クラベル一生の不覚です……。」

「……え?え?」

 

ボタンが今の状況が何一つ理解できてないのかかなり混乱しているな。

まぁ無理もないか……ボタン達からすれば退学を言い渡されてもおかしくないと思っていただろうしな。

 

「スター団結成の理由……活躍はボスの皆さんに聞きました。

私が赴任してから見ていたいじめのないアカデミーの姿は……あなたがたの悲しみと怒り……勇気が勝ち取っていたということを。」

 

俺達もパルデア中を回っていて最近知ったことだがスター団自体はアカデミーを離れて好き勝手やってた訳ではなく普通に困っている人の手助けや居場所のない者達の新しい居場所になっていたりと噂が宛にならないレベルでの善良性を示していた。

 

やはり一部の勘違いした新人達の暴走が根本的な悪い噂の原因だったのだ。

 

「……結論から言います。

スター団への解散要望およびボスの皆さんへの退学勧告は……ただちに撤回いたします!

 

するとスター団のボス達全員の表情がどんどん困惑から明るくなっていく。

 

「つまりそれってさ……。」

「ええ!スター団の解散はもはや必要ありません!!」

 

校長先生がオルティガの疑問に大きな声でそう言いきった。

 

今この場は俺のスマホロトムからナンジャモの宣伝を通じて今パルデア全土に向けて配信している。

スター団全員へしっかりと伝える意図もあったのだろうな。

 

そしてボス達は余程嬉しいのかボタンの元へと集まって抱き合っている。

 

「やったぁー!ボタンちゃん!これからもみんな一緒だよ!」

「恐悦至極でござる!」

「で、でも……うち、皆を裏切って……。」

 

カシオペアの正体がボタンだと勘づいた頃から思ってはいたが……やっぱり負い目を感じていたか。

だがあの様子なら大丈夫だろう。

 

「スターダスト大作戦のこと?クラベル校長から聞いたよ。」

「団にこだわって退学しそうなボクらを心配しての行動だろ?」

「普通に解散って言われてもハイそうですかってオレらじゃねぇし。」

「我らを思うボタン殿の心中察するに余りある……。」

「心配させてごめんね、わたしたちもう大丈夫。」

 

オルティガ、ピーニャ、メロコ、シュウメイ、ビワはボタンにその本心を次々と伝えていく。

 

「だ!だとしても……。」

 

とボタンが言い淀んでいると校長が手を叩いて全員が校長へと顔を向ける。

 

空気を読んでくれと言いたいところだがまぁまだ校長の話はおわってないみたいだしな。

 

「……話を続けますね。

先程申し上げたようにスター団への解散要望は取り下げます!!ただしスター団の皆さんが行った……」

 

あぁ……だいたい察しがついてきたわ……。

 

「長い無断欠席!」

「うぐっ。」

「制服の改造!」

「ぬうっ!?」

「アカデミー備品の勝手な持ち出し!」

「ゲッ。」

「ライドポケモンの改造および爆走!」

「うぅ……。」

「……などなどなど!学則違反もろもろは見過ごせません!」

 

まぁ校長先生として立場を考えれば当然といえば当然なのだろうな。

 

スター団の全員の顔が暗くなっていく。

 

「ゆえに処分として奉仕活動をしてもらいます!」

「奉仕活動……?」

「はい、スター団の皆さんにはSTCの運営をお願いします。」

「エス、ティー……なんの略?」

「SはStar(スター)、Tは"T"raining(トレーニング)、Cは"C"enter(センター)を意味します。

スタートレーニングセンター。

アカデミーとポケモンリーグで新設するトレーナーを育成するための施設です!

これは三人がアジトにカチこんでいる時にひらめきました。」

 

ん?つまりは……あれを生徒にやらせるわけか?

 

「スター団の戦法やアジトはユニークかつ独創的!

ですのでアジトはトレーニング施設として、スター団はSTCスタッフとして活動を継続していただきます。

……以上、質問はございますか?」

 

既にあるスター団のアジトを活用して無駄な出費を一切出してない辺りが流石だな……

 

思い付いたの校長でもこの辺の多分オモダカさんだなこれ?

 

「いや、楽しそうだしなんかwin-winっぽいけど……。」

「オレ達がいうのも変だけどさ、ボタンも一緒にやろ!」

「左様……ボタン殿もともに……。」

「学校も一緒に通おう!何があっても私たちが守るよ!」

「スター団も学校も両立できたらいいなってボクらで話してたんだ。」

「……ダメか?」

「みんな……。」

 

 

ボス達の説得にだいぶ悩んでいるのかボタンは俺達の方に顔を向けてくる。

 

「三人とも……どう思う?」

 

そんなの決まってるさ……。

 

「「「ボタンがやりたいことを選べば言いと思う()。」」」

「で…でもでも!うーん……うーん……。」

「今決めなくても大丈夫ですよ、ゆっくり考えてください。

ひとまず解散しましょうか……団ではなくこの場を!」

 

その辺はきっちり訂正する辺り校長らしいな……。

 

 

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