ヴィオ視点
~アカデミー校長室~
「三人共いらっしゃいましたか。」
私達はあの後バトルの後始末と自分のポケモン達の回復をしたり軽く休憩を入れてから校長室にやってきた。
実はさっき解散した直後に校長先生がライズに耳打ちして私達含めて後で校長室に来てほしいと言われていたらしい。
「スター団の一件に関してお礼を伝えたくてお呼びしました。
貴殿方がいなければ私はスター団の皆さんに誤った処分をしてしまうところでした。
誠にありがとうございます。」
「いやいや、こっちもこっちで見過ごせなかっただけですし。」
「途中から何だかんだで私達もどんどんスター団の疑問が増えてましたから。」
すると入口の方からドアをノックする音が響いてくる。
「どなたでしょうか?」
「……ボタンです。」
あら?校長先生ボタンの事も呼んでいたのかしら?
でもなんか反応がおかしいような?
「どうぞ入ってください。」
「おジャマします……。」
そう言って校長室に入ってきたボタンだったのだけど……なんかすっごく冷や汗かきまくってる上に気まずそうにしてるわね?
なんかいやな予感するのだけど?
「STC……えっと……みんなと……やってみたいんですけど。」
「それは素晴らしいですね。
良いお返事をありがとうございます。」
あぁ、さっきの件の返事……ならなんでそんな気まずそうにしてるのかしら?
「でもあの……うち……みんなより処分重くなるような気がしてて……。」
「スターダスト大作戦を指揮したから……ですか?」
それもそれで理由としては変じゃないかしら?
確かにスター団のボスやスター大作戦っていうやらかしはあっても皆を守るためだったのだしスターダスト大作戦も皆を退学させないためだったわけよね……どういうことかしら?
「いや違くて……うち、完璧悪いこともしてて……。」
「完璧悪いこと?」
あ、あら?なんかボタンの冷や汗の勢いが増してめっちゃ目が泳いでるのだけど……本気で何をしたのかしら?
「スターダスト大作戦でギャラとして配ってたLP……あれ、リーグのLP管理システムハッキングして……ちょっと、あの……不正発行してて……。」
「ちょっ!?」
「え゛っ!?」
「…………そう来たかぁ。」
「あぁ……なんということを……。」
そのとんでもない事実に私達は驚きの余り固まってしまった……ライズに至っては頭を抱えている。
ちょっとまって……マジで待ちなさい……それって私達も不正発行したLP使ってた訳だからどう考えてもアウトよね!?
「そもそもポケモンリーグのシステムをハッキングできるとは……。」
「や、そんなにムズくない……じゃなくてごめんなさい……。」
すると立ち直ったレティが私とライズに小さな声で耳打ちしてくる。
「ね……ねぇ?ポケモンリーグのシステムってそんな簡単にハッキングされるようなものなの?」
「…………普通にムリ、一部の地方のなんかはリーグに重要機密なんかの情報も入ってるからどの地方のリーグシステムも防犯対策はかなり万全にしてあるし追跡なんかの体制も万全……のはずなんだが。」
「私のスマホ……あれでもカシオペアもといボタン用に防犯用のアプリ20は入れていたのだけど……彼女はあっさりと抜けてた辺り相当よ?」
というかリーグの内情に関してそこまで詳しく知ってる辺りライズもライズね……。
「……流石にその件は私の範疇を超えますね。」
「一応ポケモン博士としての俺の権限があっても流石に黙っとくって訳にはいかないな……。」
「ポケモンリーグのトップであるオモダカさんにも相談してみます。」
「……ですよね。」
まぁ直接的な被害としてはリーグ側だものね……。
ちなみにライズに聞いたのだけどポケモン博士には一応警察と同様の権限も軽く持ち合わせてるらしい。
ポケモン犯罪や研究所からポケモンが盗まれるリスクを下げるためとも聞いている。
「申し訳ありませんがライズさん、スカーレットさん、バイオレットさんには少々席を外していただけますでしょうか?
準備が出来次第スマホロトムに連絡を入れさせていただきますので本日はテーブルシティの中でお待ちいただけますでしょうか?」
「わかりました。」
「ボタン……その……大丈夫だよね?」
「なんとかなるように努力はしてみます。」
「…………オモダカさんは一応話は分かる人だ。
だがかなり合理主義な所に加えて強引な所もあるから……まぁアオキさんのようにならなければ御の字だろう。」
ライズ……流石にそれは笑えないわ。
だけど私はいままでに会ってきたオモダカさんとアオキさんの事を思い出す……。
……………………ホントに笑えないわね。
あの人なら普通にやりかねないんじゃないかと思えてしまった……。
ボタンの無事を祈るしか出来ないわね……。
結局その後、私達はアカデミーの寮にあるライズの自室に集まっていままでの事を整理したり雑談したりして1日を終えていったのだった。