ヴィオ視点
~ポケモンリーグ施設内~
「見違えました、トップが気に入る訳です。
えーと……次は最後の四天王です。」
勝負が終わり、お互いのポケモンを回復させあった後アオキさんはその場で後ろの扉へと向いて声をかける。
「……ハッサクさんどうぞ。」
…………流石にこの距離でしかも扉越しとなると聞こえないんじゃないかしら?
「……来ませんね。」
案の定扉の向こうから反応は帰ってきておらず開いてもいない。
若干呆れた様子のチリさんとポピーちゃんがアオキさんのそばまで移動してくる。
「あの……聞こえてへんとちゃいます?」
チリさんが呆れながらアオキさんにそう言うと彼の目が更に死んだ目になっていき、ため息を軽くつきながら扉の方へと少し移動していく。
「……ハッサクさんどうぞ。」
…………その声の大きさだとまだ距離が全然遠いと思うのだけど?
「アオキさんもうちょい声……声出さんと……。」
「……………ハッサクさん。」
ち……ちっちゃい……アオキさん基本がそこまでやる気があるタイプじゃないからどうしてもこうなっちゃうのね……。
「はぁ……しゃーない。
ハッサクさーん!!出番やでー!!」
チリさんが頭を軽く抱えてから大きな声を出して四天王最後の一人であるハッサク先生を呼ぶ。
流石にここまで大きな声だと問題なく聞こえたのかハッサク先生が入ってきた。
「バイオレットくん。
よくいらっしゃいましたですよ。」
ハッサク先生は私に朗らかな笑みを見せて向かえると若干ムスッとした顔をしてアオキさんを半目で睨む。
「アオキは……またチリに呼ばせましたね。」
「…………。」
アオキさんは思いっきり顔を横にそらしている。
そこからしばらくの間ハッサク先生からの説教がアオキさんに続いていき、あまりにも長くなりそうなのでとりあえず次に使うポケモンを選んでいく。
するといい加減自分を出せと言いたいのかある
まぁドラゴン使いの人相手なら多分大丈夫よね……私も私で参考になりそうだしこの子を使った戦闘もいい加減経験を積みたかったからちょうど良いわね。
「分かったわ。
ただやりすぎないように注意して頂戴?」
私がそう伝えると『分かった』と言うように一度大きく揺れてから揺れが収まる。
準備が整ったのでバトルの定位置へと戻るとハッサクさんが話しかけてくる。
「あなた方ならいずれここまでたどり着くと思ってましたですよ。
若い芽の成長は本当にね、著しい。
これ程までに早く相見えること……想像を遥かに超えていました。
本来教師とは教え子を導きその成長を助ける者……ですが今は教育者としての本分は忘れ……貴女を倒すだけにこの力を振るいましょう!」
ッッッ!!!今まで戦ってきた中でも一番のプレッシャー!?
だけど……今この手の中にいる
「実技テスト最後の砦を守る竜ハッサク!
騒然たる勝負の息吹を身をもって教えてあげましょう!!
行きなさい!オンバーン!!」
「オンバァァァァァァァン!!!」
「…………全てを飲み込みなさい!オストガロア!!」
「オロロロロロァァァァア!!!!」
私は遂にダークボールからこのポケモンを解放した。
するとこの部屋中にウルトラホールが抉じ開けられて大量の骨が流れ込んでくる。
「こ、これは!?」
「なんやなんや!?こんな大量の骨!?」
「うわぁいっぱい流れ込んでくるのですぅ!?」
「…………。」
「この子の特性ですよ。
どんな場所でも自分の得意なフィールドに書き換えてしまう。
この子を他のアナザーポケモンと同じと見るとあっさり負けますよ!」
オストガロアが二本の触腕を骨の海へと突っ込むと二つの骨を纏った状態で出てくる。
今回はウラガンキンとディノバルドね。
攻守のバランスが悪くないわね。
「貴女も本気という訳ですね。
ならば私も全力で迎え撃ちましょう!
オンバーン!『ハイパーボイス』」
「オストガロア!無視して『
オンバーンが耳栓が欲しい程凄まじい音量の声を出してくるけどオストガロアは全く効いておらず、オンバーンが『ハイパーボイス』を使っている隙に真っ赤になる程熱せられたディノバルドの刃をオンバーンへと叩きつけて爆発させる。
粉塵までおまけしてたのね……。
結果としてオンバーンは一撃で落とされて戦闘不能になる。
今一つでもこの威力となるとやっぱりこの子のレベルって相当やばかったのね……。
「ゴーストタイプでしたか……そうなると見た目からしてドラゴン・ゴーストといった所でしょうね。
かのギラティナと同じタイプにその佇まい……素晴らしい竜をお持ちですな。」
竜……ね。
この子はその程度じゃ済まないわ。
あらゆる生態系を逸脱した生きる災害……それが古龍種なのだから……。