ヴィオ視点
~ポケモンリーグ施設内~
お互いのポケモンの最大火力の技がぶつかり合い、ポケモン達の様子を伺うことが出来ない。
ただオストガロアはその圧倒的な巨大なその肉体と骨の鎧ゆえに煙の中からでもすぐに見つけることが出来た。
だけどその身体にまとわりついていたはずの骨の鎧はかなりヒビが入っており、相当なダメージを受けているのが分かる。
しばらくすると爆発によって発生した煙もどんどん薄れていき二匹の骨の龍……オストガロアの触腕がうねっている影が分かる。
テラスタルも解除されてないってことはこっちの勝ちかしらね。
「グレィィィブ……。」
煙が完全に晴れるとオストガロアの前にはテラスタルが完全に解除され目を回しているセグレイブの姿があった。
「ドラゴーン!!」
ハッサク先生は何かを堪えるような表情をしながらそう叫ぶ。
どういう意味なのかしら?
私が疑問に思っていると今度は横から拍手が聞こえてくる。
「ほ……ほんまにやってもーた。
しかもポケモンを殆ど出さずに……。」
「あらまー!!」
「お「……す、素晴らじいっ!」…………。」
ちょっ!?ハッサク先生!?
アオキさんが喋ったタイミングとハッサク先生が泣き始めたタイミングが完全に被ったせいでアオキさんの目が更に死んでるんですけど!?
「小生、感動じで……うぼぉおおいおいおいおい!!」
「ハッサクおじちゃんなかないで!
いいこいいこですからね!」
え、絵面が酷い……誰が見ても泣き叫ぶ大の大人を幼女が甘やかすように慰めてるようにしか見えないわよこれ……。
チリさんも頭に手を当ててため息をついている。
「すまんなヴィオ、うちらの大将たまにこうなってしまうんや。」
「だ、だっでぇ!じがだな゛いじゃな゛い゛でずがあ!」
「い、いえ……私としてはいいんですが絵面が……。」
「そこんとこは目を瞑っておいてくれ……ウチらも自覚はしとる。」
あ、自覚はあるのね……。
「代わりに進行するけどチャンピオンテスト二次試験実技テストは……文句無しの合格や!」
「わー!カッチカチですー!」
「……はい。」
「よ……よぐがん゛ばりま゛じだ!!」
テンションの落差があまりにも酷い……。
「おめでとさん!
……って言いたいとこやけどチャンピオンテストはもーちょっとだけ続くねん。
お次がいよいよチャンピオンテスト最後の関門、奥の扉を見てみぃ。
うちらのスーパー総大将……最終テストの試験官はこの先で待っとる。
四天王をその実力で腕ずくかき集めたチャンピオンランク最強のトレーナーや。
ま!チリちゃんにも勝てた自分なら楽勝やろうけどな。
……サービスしたるから負けるんやないで。」
「おねーちゃんのポケモン、ポピーすきなのです!
だからね!がんばれーってしますの!」
「えーっと、グッド「竜は一寸にして昇天の気あり!」」
あ、アオキさんんんんんん!?!?
ハッサク先生またですか!?
「おわっビックリした!?いつの間に復活を……?」
「貴女ならきっとなしとげることでしょう!
さあ行きなさいバイオレットくん!その小さな手で大きな勝利を掴んできなさい!」
あの……わざとじゃないんでしょうけどホントにアオキさんが不憫でならない。
私はオストガロアを治療して大量の骨をもとあった場所……オストガロアの巣にウルトラホールを経由して片付けてから進んでいく。
奥の扉に入ってからその道をまっすぐ進みつづけていくと奥の方にエレベーターが見えてくる。
多分あれで上がれってことよね。
私はオモダカさんに挑む前にしっかりと手持ちのポケモンを整理していく。
流石にチャンピオン相手だもの……かなり本気で挑まないと……。
整理が終わった私は早速エレベーターに乗る。
中を見てみると止まれる階は一つだけとなっており、屋上となっていた。
この施設屋上にもバトル用のフィールドがあるのね……。
エレベーターで上に上がりつづけて屋上へと到着するとちょうどすぐ目の前にあるバトルフィールドにはオモダカさんが既に配置についていた。
「ようこそバイオレットさん。
貴女とポケモンリーグの頂点でお会いできて大変喜ばしいです。
最終テストはトップチャンピオンであるこの私、オモダカとの勝負……勝利すれば合格ですよ。」
トップとの勝負……正直以前オージャの湖の時に見たポケモンでさえ凄まじい育成がされているのが一瞬でわかった。
一筋縄じゃいかないでしょうね。
「でもその前にひとつ謝りたいことが。
私、リーグ委員長としてよろしくない欠点がありまして……ポケモン勝負に一切妥協が出来ないのです。」
ッ!!!!
本気でヤバいわねこのプレッシャー……間違いなく今までで一番ヤバい……!
でもこっちだって負けられないのよ!
「そのせいか最近は合格者が現れず困っています。
しかし貴女ならチャンピオンネモのようにとてつもないことをやってのけるかも……。
それではご準備はよろしいでしょうか?」
「望むところです!」
「貴女の才……見極めさせていただきます!」