未来と古来と異界のポケモン   作:クロマ・グロ

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紫の少女と頂上決戦その1

 

 

ヴィオ視点

 

~ポケモンリーグ屋上~

 

「行きますよ!クエスパトラ!」

「オーロンゲ!頼むわよ!」

「オォォォォオオオロンッ!!」

 

正直この人相手にほぼ初見殺しなさっきまでの未進化編成でまともに勝てるとは思っていない。

もちろん一部のポケモンはガチだから今の編成にもいれてはいるけど流石にチャンピオン相手に手を抜くほうが失礼と言うものだ。

 

そして私の前世の世界で先発でのオーロンゲとなると基本的に役割は一択になる。

 

「ぜひ私に勝利してチャンピオンになってくださいね。」

 

オモダカさんはそう楽しそうに話すけどまったく隙が見当たらない。

はっきり言ってこの人の戦意はネモと良い勝負だと思う。

多分少しでも隙を見せれば一瞬でこっちが落とされるわね。

 

「それにしても早速相性が最悪ですね。

クエスパトラ、『リフレクター』!」

「させませんよ!オーロンゲ!『ちょうはつ』!」

「クェェェス……!」

「…………ハッ!」

「クェェェェェエエエエエ!!!!!」

 

うっわこっちの世界の『ちょうはつ』ってそんな感じなのね……スッゴいバカにしたような顔して鼻で笑うなんて。

 

「……やはり『いたずらごころ』ですか。」

「やっぱり知ってますか。」

「以前に何度も苦戦させられましたよ。」

 

オモダカさんはそう苦虫を噛み潰したような顔をして答える。

 

このオーロンゲの特性『いたずらごころ』は変化技を素早さを無視して優先度+1……つまり先制技と同じ扱いで放てると言うかなり強力な特性だ。

だからさっきクエスパトラに『リフレクター』を指示したのを確認してから『ちょうはつ』を私が後から指示したのにこっちの方が早く行動した訳だ。

 

これの嫌な所としてこの特性を持つポケモンは基本的に先制で使われたくないような嫌な変化技ばかりを持っている事だ。

特にオーロンゲやエルフーンなんかは若干害悪寄りになる。

 

「クエスパトラ、戻ってください。

行きなさい!ドドゲザン!」

「ドゲザンッ!」

 

出たわねこの地方特有のキリキザンの進化系。

でも今のうちに最低限だけでも仕事をしてしまおう。

 

「オーロンゲ!『リフレクター』して交代よ。」

「ロンゲ!オォォォォオオオロンッ!!」

 

オーロンゲが『リフレクター』を張り終えたのを確認して私はすぐにオーロンゲをボールに戻した。

 

今回私が採用したオーロンゲはサポート完全特化型の持ち物が『ひかりのねんど』で技が『リフレクター』、『ひかりのかべ』、『ちょうはつ』、『すてゼリフ』となっている。

だけど特性『いたずらごころ』は唯一の欠点としてあくタイプに対して変化技を使うと失敗してしまうという点がある上に相手のドドゲザンはあく・はがねタイプ……あく・フェアリータイプのオーロンゲではほぼ何も出来ないのだ。

 

「行くわよ!トロピウス!」

「トロォォォオオオ!!!」

「トロピウスですか……ドドゲザン!『ストーンエッジ』です!」

「ドゲザッ!!」

「トロッ!?ピィィィイイイ!?!?」

 

うっわ結構キツいわね……あっさり急所に当ててきたわ。

でも不一致の弱点程度で倒れる程私は柔な鍛え方はしていない。

 

『ストーンエッジ』を受けたトロピウスは持たせていたある"きのみ"を食べ始めてその顎にまた同じきのみを生やした。

 

「それは確か……アッキの実ですか?

そうなると特性は『しゅうかく』?どう言うことでしょうか?」

 

この世界ではきのみの効果は殆ど知られてなくて情報が少ない。

きのみを使う有名な人とかだと私の故郷のチャンピオンであるダンテがリザードンに四倍弱点であるいわ技の対策としていわタイプの弱点攻撃の威力を半分に押さえるヨロギの実をバトルタワーで持たせてるくらいだろうか?

 

そしてトロピウスに持たせたアッキの実の効果は物理攻撃を受けると『ぼうぎょ』が一段階上昇する効果だ。

はっきり言ってこれ単体だけならそこまで強いかと言われると微妙な性能になるけど特性が『しゅうかく』持ちである技を覚えさせていた場合は話が大きく変わってくる。

 

「トロピウス!『こうごうせい』!」

「まともに回復はさせません、ドドゲザン!再び『ストーンエッジ』!」

「ドッゲッザン!!」

「ッ!!ピィィィイイイ!!!!」

 

トロピウスはドドゲザンの一撃をあっさりと耐えきって『こうごうせい』で回復していく。

 

更にアッキの実を特性で回収した後に『ストーンエッジ』を受けたことによりまたトロピウスがアッキの実を食べ始めて更にぼうぎょが上がる。

『リフレクター』込みで考えればこの状態になると物理攻撃で突破するのは急所に何度も入れない限り不可能になってきてる。

 

しかもついでにまた『しゅうかく』でアッキの実を再回収してきたわね。

 

流石のオモダカさんも違和感に気付いたのかポケモンを入れ換えてくる。

 

「クエスパトラ!もう一度お願いします!」

「クェェェェェエエエエエ!!!」

 

うっわ……相性わっる。

 

流石にとくぼうが2段階も下げられるタイプ一致技とかいうぶっ壊れた性能をした専用技である『ルミナコリジョン』を食らうのだけはごめん被る。

 

「ごめんトロピウス、戻って!

行くわよ!アーマーガア!」

「カァァァァァアアア!!!」

 

さて、かなり苦労して捕まえたこの子の特性にオモダカさんが気付かないと良いんだけど……。

 

 

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