レティ視点
~ゼロゲート内部~
「おわっ!なんか暗っ……。」
「ちょっと不気味だね……。」
早速ゼロゲートの扉を開いた私達は中に入ってみると一面真っ暗な部屋に電源の入っているいくつものよくわからない機械に囲まれた場所へと進んでいく。
部屋は真っ暗なのに機械だけが怪しく光っているからより不気味に感じちゃうなぁ……。
「ペパー!強いポケモンはどこー?
皆が強いポケモンが居るって言うからここに来たのに~!」
「話聞けよ……。」
ネモがポケモンの気配が欠片もないゼロゲートのなかでそうぼやく。
というか居るのはここじゃなくてここから入れるエリアゼロの中だよ……。
「とはいえ学校では小うるさいだけだが今は頼りになるか……。」
「おー?戦るかー?
っていうか暗いよ!ペパーが言うすげーポケモンどこにいるの!?」
「だからここじゃなくてこの下だっつってんだろ!?」
ネモ……。
「にしても変だな……前来たときは電気ついてたんだけど……。」
とペパーが言うと同時に部屋全体が明るくなる。
もしかして博士達が気付いたのかな?って思ったけど部屋の奥からボタンとライズ君、それとアオキさんが戻ってきたのを見て三人がやったのに私とヴィオ姉は勘づいた。
「ついた!」
「なんで?」
「う……うちらがやった。」
「どうもオートで省電力モードになるように設定されてたみたいだな。
とはいえ埃の被り方から見るにやたら長い時間ここにら誰も出入りしていなさそうだったのには気になったが。」
「…………誰かがここにいた形跡はありませんでしたね。」
長い間出入りしてなかった?
それはそれでおかしい気がする。
そうなのだとしたら博士以外の研究者はみんなどうしたんだろう?それに物資とかの補給も必要だよね?
「ハッキングして強制的に解除……。」
「ちょ!?」
私は思わずアオキさんへと顔を向けると……。
「…………私は何も見てません。」
…………だんだんアオキさんの事が分かってきた気がする。
この人もしかしなくてもめんどくさがりな上にマイペース?
「大丈夫、ログには一切痕跡を残してない。」
「そういう問題!?」
ボタン……それどや顔で言うことじゃないと思うよ……。
「あー!思い出した!
イーブイバッグがもっふもふ!!あの時の!!」
ネモは思い出したようにボタンを指差す。
そういえばネモってあれからボタンと会ってなかったのかな?
その割にはヴィオ姉が言ってたおうまディアブロス?ってポケモンに一緒に乗ってきてたけど。
「思い出すの遅すぎるし……。
えと……名前、ボタン。」
自己紹介すらまだだった!?
「改めてちゃんと話すのは初めまして!
私ネモ!クラスは1-A!機械得意なんだね!
あんなに強いポケモン沢山持ってるのにすごいや!」
強いポケモン……もしかしなくてもネモまた辻斬りのごとくバトルやらかしてないよね?
「うぐ……ぐいぐい来るし……。」
案の定ボタンはネモの圧に押されて若干引き気味になっている。
「いやー、ライズや校長にハイテク強いやつ紹介して貰って助かったぜ。」
「冒険とかガラじゃないけど……三人に借り返さなきゃ……。
約束は果たす。」
ボタン……!
「えいっ!」
「うわっ!?ちょっ!?」
「えっへへ、ありがと!ボタン!」
私はボタンの様子があまりにも嬉しくてつい抱きついてしまう。
ボタンがこういうのにあまり慣れてないのは分かってるけど我慢出来なくなっちゃった。
ヴィオ姉とライズ君も少し顔が緩んでいる。
「意外と硬派なヤツ。
改めて、オレはペパーだ!
好きなものはマフィティフと料理で……。」
とペパーがいざ自己紹介をしようとすると何やら部屋の中のスピーカーからザザッという音がして合成音声のような音が聞こえてくる。
『ザザッ……ザッ……ザザ……生体認証確認中……生体認証確認中……。』
「「「!?」」」
すると今度は聞き覚えのある声が聞こえてくる。
『ハロー、子供達……待っていたぞ。』
『優秀な仲間を集めて来てくれたようだな。』
オーリム博士とフトゥー博士だ。
だけどこの中で接点のないボタンやネモは首を傾げてる。
アオキさんは……。
「…………。」
顔が死んでるせいで無表情過ぎてわからない。
「いや、どちら様なん?」
「…………オレの父ちゃんと母ちゃん……多分。」
「え!?それってフトゥー博士とオーリム博士!?」
『学籍番号805C001 ネモ。
学籍番号803B121 ボタン。
野生のサラリーマン アオキ。
来てくれて感謝する。』
「博士!お会いできて光栄です!まだ会えてないですけど!」
「今すごい変な単語が……。
えと……うちらのことどう話したん?」
「話してすらいねぇ。」
まって!?ちょっとまって!?今すっごく聞き流せない単語がきこえたんだけど!?野生のサラリーマンってなに!?
「…………。」
ダメだ!アオキさんの顔がポーカーフェイス過ぎてどうフォローしていいのか分かんない!?
『ただのジョークだ、気にするな。』
『君達にはまずパルデアの大穴に入ってきて欲しい。』
『右手に見えるエレベーターから下の階段へ降りられる。』
博士がそう答えると同時にエレベーターへの道に降りていたシャッターが素早く開いていった。
「あのさ……父ちゃん!母ちゃん!」
『…………先へと進んでくれ。』
『その先で……大穴の奥で全てを話そう。』
博士達はその言葉を残して一方的に通話を切っていった。
ちょっとペパーが心配だ。
けど全てを話すって言ってくれたんだ。
私達は全力で彼を奥まで連れていかないとなぁ。