未来と古来と異界のポケモン   作:クロマ・グロ

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少年と双子と最後の記憶

 

 

 

ライズ視点

 

 

~エリアゼロ『結晶エリア』~

 

 

「あぐっ……あぁぁぁぁっ!?」

 

空から現れた黄金の龍を見た瞬間に虫食いだった記憶を埋めるようにどんどん記憶が逆流していく。

 

これは……!シュレイド城……?

 

『不味いわね……、いい加減この子にギルドが感付き始めた……。

龍歴院は交渉である程度はなんとかなってたけどギルドにまで気付かれたとなると話は変わってくるわ。

下手したらこの子が私達から引き離されかねないわね。』

『既にハンター達の間にこの子の目撃情報が噂程度とはいえ広まってきてしまっているわ。

これ以上はほとぼりが覚めるまで本気で隠さないといけない。

だけどこの子の能力をあまり隠しすぎていたらいつかきっとボロが出ると思う。』

 

ハンター……そういえばある時期からやたらと俺たちの住みかの周辺に人間がよく訪れていた……そうか、あれら全員がハンターだったのか。

 

『流石に今の世ではこの子を人の世界で暮らさせるにはまだ早すぎる、いずれこの子の力を恐れるか利用しようとする者が現れる。

…………正直あまりやりたくはなかったけど一時的に別の世界に連れていくしか無いわね。』

『っ!そんな!それでは!』

『えぇ……違う世界に連れていかせる以上はただで向かわせることは出来ない。

それだけ強大な試練が必要になってくる。』

『まだこの子は子供です、そのような試練を課すにはあまりにも……。』

『もちろんその辺は考えてあるわ。

それなりに長い期間会えなくなってしまうけどこの子の記憶に封印処置を施す事になるでしょう。』

 

封印……やっぱりこの白い少女……シロこそが俺をこの世界に送り込んだのか?

 

『この子の自然に愛される体質が上手く試練で浜ってくれると良いのだけど……。』

 

シロがそう言い終えると場面が切り替わる。

 

ここは山……それもかなりの高さだ。

その頂上にある巣穴には黄金の光が見える。

 

『…………むぅ、なにやら珍しい客人が来おったと思うたらずいぶんと珍妙な事をしておるようだなオオナズチよ?』

『私もこの子を連れて貴方の所にまた向かうなんて思わなかったわ、ガルバダオラ。』

「??」

 

義母さんが連れてきてくれた場所に住んでいた黄金の肉体をもった古龍ガルバダオラ。

義母さん曰く普段から多くの砂金なんかを身体に取り込んでいる為に全身の金属質な甲殻が金の性質を取り込んでいるらしい。

 

ただ……なんか義母さんに対してガルバダオラの敵意が若干強いような?

 

『相変わらず私に怯える癖はどうにかならないのかしら?』

『し、仕方なかろうが!貴様と俺とじゃ相性があまりにも悪いんだよ!』

 

どうやらガルバダオラは毒に対して致命的に弱いらしく、自然界に住まうモンスター達の中でもかなり強力な毒を用いる義母さんは特に苦手らしい。

 

確かにそう考えると毒を霧状に撒いたり固まりとして吐いたり噴射するようにブレスてして攻撃する義母さんは絶対に相手したくないわな。

 

『はぁ……して、今日は何用か?

こんな所にまで貴様が来るくらいだ。

なにか面倒事かなにかがあったのだろう?』

『えぇ、あの方が異界の門を開いてこの子を別の世界に一時的に避難させることになったの。』

『何……?その人間をか?

何故人間の小僧なんぞを避難させるだけでわざわざそこまでする?』

『この子は私が拾って育てている義理の息子でもあるのだけどね……まぁ簡単に言ってしまえば『龍の愛し子』で存在がいい加減隠しきれなくなったのよ。』

『そういうことか……ならば俺の役割はこやつを門が開くまで匿う事か?』

『ええ。』

 

するとガルバダオラは若干めんどくさそうに顔をしかめる。

 

『何故俺がそんなことをと言いたいが確かにここ以外で人間から遠ざけるとなるとまともに生活させるのすら難しい場所が多いわけか。

人間の活動範囲は広い、未だ人間が到達していない数少ない場所を考えれば俺の所に来るしかなかったわけだ。

わかった……あの方が関わっておられるのであれば要求を飲もう。』

 

それからしばらく俺たちはガルバダオラの巣でお世話になる事になった。

 

ここではガルバダオラさんは最初は素っ気なかったけどしばらく暮らしている内に単純に素直じゃないだけで聞いたことには色々と答えてくれるかなり良い龍だった。

 

そして俺は彼らがあの方と呼ぶ龍……シロの正体やそれに連なる存在……禁忌とされる龍達の話を聞かせてもらった。

 

黒龍、紅龍、煉黒龍、煌黒龍、そして全ての始祖たる祖龍。

 

そして共通してミラボレアスと呼ばれる由来……。

 

更にそれらを思い出すと同時に俺のこの世界での使命を思い出した。

 

『貴方には向こうの世界でかなり長い時間を過ごしてもらうことになる。

向こうの世界では誰かが時空を歪ませているせいで本来その時間軸にいない筈の生き物や別世界の生命が紛れ込んだりしているわ。

そして私達の世界のとある一体の生命の冒涜とも言える禁忌の存在が渡ってしまっているわ。

貴方の使命はその禁忌の存在を暴走しないようにすることよ。』

 

そして……。

 

『その禁忌の存在の名は……イコール・ドラゴン・ウェポン、又の名を竜機兵。』

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