未来と古来と異界のポケモン   作:クロマ・グロ

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少年と双子と楽園防衛プログラム

 

 

ライズ視点

 

 

〜ゼロラボ(タイムマシンの間)〜

 

 

 

体が動かない、ギリギリで意識だけは保っていられるが少しでも油断すればすぐに気を失ってしまいそうだ。

 

俺と繋がっているネクロムもどうやら全く同じようで地面に倒れた後に自分からボールへと戻っていった。

 

ヴィオとレティが博士達を倒し、アオキさんとペパーがウツロイド、アクジキング、カミツルギ、マッシブーン、フェローチェ、アーゴヨンの6匹を倒し、ウルトラホールも同時に閉じていた。

 

タイムマシンも博士達を倒した影響で止まったのか元の状態へと戻っており、せり上がった地面が収納され、部屋全体のテラスタル結晶体も光を失っている。

 

「おーい!皆ー!」

 

すると背後からネモの声が聞こえてくる。

 

振り向いてやりたいが俺は体が動かない為に無理だった。

 

「一番強いの倒しちゃった!?

ってかライズ大丈夫!?」

「ライズ君!」

「………!」

「悪いが動けない、誰か肩を貸してくれないか?」

 

ネモとレティ、ヴィオが心配してくれたのか駆けつけてくるが俺を見たヴィオが何かに気づいたような妙な反応をする。

 

俺に肩を貸しながら手を持って何かを確かめるように見る。

 

「…………指の本数は変わってない。

ライズ、貴方今の自分の状態に気付いてる?」

「……?どういう事だ?」

「貴方……耳が長くなって竜人族になりかけてるわよ?

多分まだ中途半端みたいだから耳にしか特徴は現れてないけど。」

「あ、ほんとだ!耳が長くなってる!」

「なにこれ!なにこれ!」

 

何?何か違和感を感じていたがその正体はそれだったのか。

 

ネクロムと深く繋がり過ぎたのが原因だろうか?ドラゴンタイプのエネルギーが俺にも流れ込んで竜人としての血が俺を変えたのか?

 

「今マでありがトう……。」

「ようヤくタいムマシんヲ……。」

「「彼らノ意思ヲ止めルこトがデきタ。」」

 

AI博士達は過負荷によってバチバチと火花を放ちながらも絞り出すように俺達に言葉を伝える。

 

「あア、コんナにも大キく育ッて……クれて嬉しい、ぼク達の……。」

「さミしイ思い今マですマナいさセてペp……。」

「と……父ちゃん!!母ちゃん!!」

 

ペパーがそう叫ぶと同時に部屋全体のテラスタル結晶体が紫色に染まり、警報が鳴る。

 

『セキュリティに異常発生!セキュリティに異常発生!

タイムマシンが危険にさらされています!タイムマシンが危険にさらされています!』

「わっ!わっ!わっ!何何何!?」

「またポケモン軍団来ちゃう!?」

「ちょっとネモ!目を輝かせてる場合じゃないわよ!」

「…………。」

「どどど、どうなってるの!?」

「「コれはまさカ……!?」」

 

どうやらAI博士達は何か知っているらしい。

 

『タイムマシンの活動に障害が発生しています。

障害を取り除くため楽園防衛プログラムを起動します。』

 

楽園防衛プログラム……!さっきまで戦っていた博士達とは別に防衛プログラムがもう一つ存在していたのか!?

 

「「コれは……!?博士はドウしテもタイむまシんヲ止メタくなイノか!?」」

『フトゥーID及びオーリムIDを除く全てのモンスターボールをロック。』

 

何!?

 

「えっ!?どういうこと!?」

「俺達のモンスターボール全てが完全に機能を封印された!!これじゃポケモンを出せないぞ!」

「ポケモン戻すんじゃなかった!?」

「不味いわね……今私達全員出せるポケモンは……そこのガーグァくらいしかいないわよ!?」

「グァ?」

 

…………そういえばガーグァいつの間にボールから出てたんだ?

 

『プログラム準備中……テラスタルエネルギー収束開始。』

 

AI博士達の身体がパキリッと音をたてながら足元からどんどんテラスタル結晶体と化していく。

 

「すマナい子供たチ……君たチでは不可能ダ。」

「…………逃ゲテクレ!!」

 

博士達は少しずつ変化していき、また白目の部分が黒く染まり、博士達もプログラムに乗っ取られた始めて来ているようだった。

 

『フトゥーAI及びオーリムAIは楽園防衛プログラムに上書きされました。』

「うぉあ!」

「なっ!?タイムマシンが!?」

 

タイムマシンはまたしても起動し、せり上がっていく。

AI博士達だった物……いや、楽園防衛プログラムは懐からまた新たなマスターボールを取り出した。

 

「「邪魔者ハ排除スル!」」

「「グルァァァァァァァァアアアアアアアア!!!!!」」

 

ミライドンにコライドン!このタイミングで出てくるか!

 

「ボールが使えない!これじゃ戦えないよ!」

「悪いがガーグァには単体で戦う事を想定した技は覚えさせてない。

逃げるにしてもエレベーターが起動するかどうか怪しいぞ。」

「わっ!?変な電波で妨害されてる!ハッキングでも解除出来ん!?」

「ズリィ……!こんなの大人がやることかよ!!」

 

 

更には地面や天井からいくつものチューブやコードが現れて竜騎兵の残骸に接続される。

 

接続された竜騎兵の残骸はテラスタル結晶体に覆われていき、どんどん元の形へとオイルや血のようなものを流しながら戻って行く。

幸いコアは俺たち回収しているからこれ以上苦しめる事は無いとはいえ……竜騎兵まで復活させてくるか!

 

 

 

 

 

 

『ふふ、仕方ない。

本当は少し後に出でくるつもりだったけど君達は試練を一度は乗り越えたんだ。

このくらいはサービスしてあげないとね。』

 

 

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