未来と古来と異界のポケモン   作:クロマ・グロ

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少年と双子と天狗獣★

 

 

~スター団『チーム・セギン』アジト内部~

 

 

「「いくぞ(ニャ)!!」」

 

目の前には俺達の仲間と同じアナザーポケモンがいる

それも大型のポケモンだ、アイルー……いや、ニャンター曰くあいつらの世界の大型のポケモンはほぼ全てがとてつもない力を持っているらしい

 

こりゃ気は抜けないな……少なくともひこうタイプを持っていた場合ニャンターの攻撃はかなり効きにくくなる

『あなをほる』はひこうタイプには効果が無い上にメインの攻撃手段である『かんつうブーメラン』と『ツメフィニッシュ』はかくたうタイプの為にひこうタイプを持っている場合威力が軽減されてしまう

 

とはいえ元々あくタイプには弱点なのもあり、結果としては等倍で済むので威力的な事を考えると結局かくとう技で攻めるしかなくなる

 

「今度はボクから先手を取らせてもらうよ!ビシュテンゴ!『トライアタック』」

「ウキッ!ウッキャァアアア!」

 

ビシュテンゴが懐からかなりとんでもなく大きいきのみを3つ同時に投擲する

 

「いや明らか違うでしょその技っ!?」

 

それぞれ色が異なっており、特に黄色と紫色のきのみはすごくいやな予感がする

つかトライアタックは炎、電撃、氷を同時に射出して攻撃する技じゃなかったか……?

 

「一旦『あなをほる』で避けろ!」

「分かったニャ!」

 

ニャンターは『あなをほる』で地面へと潜って『トライアタック』を回避する

 

地面へとそのままぶつかったきのみはくだけ散り、電流を纏った果汁と紫色の煙が周囲に飛び散る

更にもう一つの木の実は砕け散った瞬間にとんでもない閃光を生み出してこちらの視界を大きく遮った

 

有害なきのみなんて初めて見たな……

毒に麻痺に目潰し……厄介この上ない組み合わせだ

ビシュテンゴは尻尾だけで立っているのだが、そこから体を回転させて踊るように移動する

 

「ニャンター!『タルばくだん』!!」

 

その言葉を聞いたニャンターはすぐさまビシュテンゴの真下の地面を爆破して現れる

 

「ウキャァ!?」

 

ビシュテンゴはすぐにバランスを崩して後ろに転ぶのだが

その時に隠し持っていた大量のきのみを撒き散らす

 

「ウニャッ!?ニャァ゛ァ゛ア゛ァ゛ァ゛ア゛!?!?」

 

その中でも紫色のいかにも毒がありそうなきのみがニャンターにぶつかって砕け散る

するとニャンターはとてつもなく苦しそうにして顔が青くなっている……やっぱり毒か!?

 

「ニャァ……ニャァ……」

「不味いわね……ニャンターは元々それなりに消耗していたからどく状態になったとなればもう長く持たないわよ……」

「うぇえ!?」

「ニャンター……」

「任せろニャ……ウニャァァアアア!!!」

「わかった……どのみち長くは持たない、一気に決めるぞ!ニャンター!『ツメフィニッシュ』!!」

「ウニャァァアアア!!!!」

 

ニャンターはその赤黒いオーラを己の爪に集中して一気にビシュテンゴへと距離を詰める

 

「ビシュテンゴ!『ドリルくちばし』で迎え撃て!」

「ウッキィィイイ!!」

 

ビシュテンゴはそんなニャンターを迎え撃つように己の身体を回転させて突撃する

 

だからなんか違くね!?

 

しかも回転するごとにビシュテンゴの懐からきのみがポロポロと落ちて周囲へと吹き飛んでいる

 

「ニャンター!避けずに受けきれ!!テラスタルだ!」

 

俺はタイプ相性からこのまま受けていては受けきれないのがわかっていたのでテラスタルを用いてニャンターのタイプをノーマル単タイプへと変更する

 

「なんで避けずに……」

「多分アレを下手に避けたら横に飛んできてる巨大なきのみにぶつかって余計に消耗させられるわ……

良くあの一瞬で判断出来るわね……」

 

「ウッキィィイイ!!!!」

「ウニャニャニャ!!!!」

 

ビシュテンゴの身体ごと回転しているくちばしとニャンターの爪がぶつかって火花を散らす

 

「ウニャ……ニャニャニャ……ウニャァァアアア!!!」

 

だがニャンターはなかなかビシュテンゴのくちばしの回転を止めきれずにいた

ニャンター達の世界のポケモン、アナザーポケモンは過酷過ぎる生存競争を生き抜くためにとてつもなく強靭で硬い肉体を手にいれているポケモンが多い

そしてその肉体の強さは大きければ大きい程被弾による回復を起こしやすく、更に硬く、強く、強靭な肉体を作りあげていた

 

だがニャンターはそんな大型のポケモン達からアイルーの生活をまもる種族であり、自分よりも強いポケモンを何匹も退け、狩猟を行う事が出来る個体となる

 

弱肉強食の世界における下克上、それこそがニャンターというポケモンの最も強くなる環境なのだ

 

そしてその敵は今目の前にいる

 

「なら………もっと強さを求めるだけだ!そうだろうニャンター!!!」

「そんなもん決まってるニャァァァアアアアア!!!

ボクは!ボクは旦那さんと一緒に強くなるんだニャァァァアアアアア!!」

 

ニャンターの爪による一撃がそのままくちばしから滑り始め、身体を回転させ続けているビシュテンゴの身体を螺旋状に切り裂いていく

 

「ウキャァァァァア!?!?!?!?!?」

「ウニャァァアアア!!!!!ニャァ!!」

 

アイルーはそのまま全身を切り裂いていき、その水晶の身体にヒビが入る

 

「ウキ……ウキァ………」

 

ビシュテンゴは自分の使った技が仇になったようでそのまま大ダメージを受けきれずに気絶する

 

「ニャッ!?ニャァァアァァア……」

 

それと同時に毒によってニャンターの体力が完全に削りきられて全身の結晶が砕け散り、ニャンターも思わず気絶する

 

「両方倒れた……」

「でもライズにはまだ手持ちがあるわ」

「じゃあ!」

「ええ、ライズの勝ちね!」

 

「ニャンター……良くやった…….」

 

俺はこのバトルで頑張ったニャンターの毒を治療して抱えて労うのだった

 

「旦那しゃん~……うにゃぁあ……」

 

ったく……あとでこいつの好きな飯を用意してやるか……

 

 




マグロ「ういっ」

ビシュテンゴ
アナザーポケモン
あく・ひこうタイプ

特性:かきあつめ
(特殊なきのみである『デカデカ柿』、『ドクドク柿』、『ピカピカ柿』、『シビシビ柿』を大量に懐に隠し持つ
攻撃をうけるときのみが飛び出て相手にぶつかってダメージや状態異常を与える、一部の技の効果変化)

デカデカ柿:威力50、効果無し、物理
ドクドク柿:威力20、あいてをどく状態にする
シビシビ柿:威力無し、あいてをまひ状態にする
ピカピカ柿:威力無し、あいてをこんらん状態にする

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