未来と古来と異界のポケモン   作:クロマ・グロ

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紫の少女とナンジャモ

 

 

~ハッコウシティ~『バトルフィールド』

 

『それでは両者位置に着いてください!』

 

審判の声を合図に私達はトレーナーの待機エリアに移動する

最初からシュニンでも良いんだけどここはこの子で行きましょうか……

 

「視聴者達が楽しめるようなシビレるバトりをよろしくね~!

いくよー!カイデン!」

「カイッ!」

「行くわよ!ドオー!」

「どおーー」

 

うん、やっぱりこの子エクレアにしか見えないわ

そして鳴き声がなんかおっおりとしててめちゃくちゃ可愛い

 

「ドオー!?」

「いつの間に……」

 

ふっふっふー、実は私はずっとパルデアの姿のウパーを手持ちに入れてコツコツと進化の準備を進めていた

 

どうも剣盾と同じで手持ちであれは戦闘に出さなくても経験は詰めるらしい

ただ実践に勝る経験はない上に結局の所私のメインがパーモットとシュニンなのもあってなかなかバトルで使う機会が無かったのだ

 

そしてたまたま道端で拾えたけいけんアメをウパーに費やしてドオーになったのである

 

つまりはバトル経験はほぼ皆無に等しかったりする

 

でもやっぱり二人を驚かせたかったのよねぇ……

 

「でもじめんタイプはカイデンには効かないよー!」

「ええ、だからこそこの技を覚えさせておいたのよ!

ドオー!『がんせきふうじ』!」

「ウソォ!?」

「どぉぉぉおおおお!!」

 

ドオーがゆったりとした動きで鳴くと周囲にいくつもの岩が浮かび上がる

 

「どっ!」

「カイデン避けて!?超避けて!?」

「カイッ!?デッデッデッカイッ!?」

 

まぁ経験が少ない分技の命中精度はやはりそれ程高くはない、こればっかりはゲームではなく現実だから仕方ない

ならそれを指示でどうにかするのがトレーナーの腕の見せ所よね

 

「左、右、奥、左右、手前」

「どっどっどっどどっどっ」

 

ドオーは事前に伝えていた通りに私の短い指示に従って『がんせきふうじ』の落とす位置を調整してくれる

するとどうだろう、だんだん逃げ道が一方向にしか無くなってくる

 

「カイデン!左!『でんこうせっか』で突破して!」

「カイデッ!」

 

もちろんそれを見逃すナンジャモではなかったけどドオーは『がんせきふうじ』で身体を隠しながら既に移動していた

 

そして出てきたカイデンは『がんせきふうじ』を空中で待機させて口を大きく開けたドオーが待っており、それに驚いたカイデンは急停止が効かなかった

 

「あ!?『がんせきふうじ』で隠れて移動してた!?」

 

そしてカイデンはそのままドオーに突っ込んでいき……

 

「ドオー!とどめの『がんせきふう……あら?」

「あ……」

『あ……』

『あ……』

『あ……』

『アーッ!』

 

「どおっ」

 

カイデンはそのままドオーの口の中に刺さってしまった

 

「…………」

「…………」

『…………』

『…………』

『…………』

 

凄く微妙な空気がフィールドを支配する

 

「…………ドオー、口を閉じちゃって」

「ちょっとぉ!?」

「どおっ」

 

『カイデンが!?』

『たべられたwww』

『美味しいのだろうかww』

 

「ドオー、咀嚼して吐き出しちゃいなさい」

「どお……(むしゃむしゃむしゃむしゃ)」

「カイデーーーーン!?」

『やめたげてよぉww』

『容赦ねぇww』

『いとも容易く行われるえげつない行為ww』

 

「「うわぁ……」」

 

まってレティとライズが声をハモらせて引いてるんだけど……そんな目を向けないで頼むから

 

「ペッ」

「…………」

 

しばらくするとドオーが咀嚼をやめて口の中のカイデンを吐き出した

吐き出されたカイデンはヨダレでべとべとになって傷だらけであり、その目は虚ろになっていた

 

『カ……カイデン戦闘……不能……』

 

審判ですら若干引いていた

 

「ど?」

 

ドオーはよく分からないのか首を傾げていた……可愛い

 

「ぐぬぬ……やるじゃないかバイオレット氏……

今度はそう簡単にはいかないぞ!

いくよ!ハラバリー!」

「バリバリ~!」

 

『ん?たしかドオーの特性って……』

『おいちょっとまて……ナンジャモちゃんのジム用ハラバリーの技構成って……』

『ヤメルォ!?ままままだ『どくのとげ』とかの加賀笠間可能性もなきにしもあらずだし……』

 

ドンナモンジャTVの視聴者は全員がとても嫌な予感がし始めていた

 

何故ならドオーの特性は接触してきたポケモンを『どく』状態にする『どくのとげ』か……

 

「ボクだってじめん対策くらいまだあるんだぞー!

ハラバリー!『みずでっぽう』」

「バリーーー!!」

 

ナンジャモのハラバリーの『みずでっぽう』がじめん・どくタイプのドオーへと直撃する

しかしドオーは……

 

「どお?」

 

ダメージを一切受けておらずむしろしっとりもちもちとした肌になって潤っていた

 

『あのドオーの特性『ちょすい』だ!?』

『おっふw』

『ナンジャモちゃんのハラバリーはジム戦用の子はたしか『スパーク』と『みずでっぽう』だけよね……』

『『スパーク』→でんき技だからじめんタイプのドオーには無効

『みずでっぽう』→特性がちょすいだからむしろ回復』

 

 

 

 

 

 

 

 

『あれ?これ詰んでね?』

「のぉぉぉぉおぉぉおおおおおおおおお」

 

ナンジャモの心からの叫びであった……まさかのナンジャモの手持ちと徹底的に相性が悪いのである

 

「ドオー!『じならし』!」

「ドッ!」

 

ドオーが『じならし』によってバトルフィールド全域を揺らす

そしてハラバリーは体格の都合上高くジャンプしたりすることは出来ない……つまり

 

「バリバリーーーーー!?!?!?」

「ハ……ハラバリーーーーー!?!?!?」

 

『あぁ……これはひどいww』

『このジム用にドオーをわざわざ育成したトレーナーって何気そんなに居ないよな……』

『まぁ最近まであんまり見向きされにくいポケモンだったからなぁ……四天王のやつは別格に強いらしいけど』

 

どうもドオーはあんまり見向きされていなかったらしい

それもそのはず、この世界ではあんまり耐久戦術というのが流行ってはおらず、倒される前にこちらが倒すというのが主流であり、前世なら当然のようにあったサイクル戦、変化技による妨害等はあまり知られていないのだ

 

むしろサイクル戦をするトレーナーはバカにされやすい傾向すらあった

 

だがジムリーダーはこれらを軽視する発言を行う者がおらず、全員がその強さや意味をきちんと理解しているらしい

 

そしてジム戦でのジムリーダーは基本的に出すポケモンを変えることはなく固定されやすい傾向にある

 

「うーん、自覚はしてたけど相変わらずボクの運は信用出来ないなぁ……」

 

ついでにいえばナンジャモはガチャ等でも爆死が基本な程運は低かった……

 

『あ……あれ?これ……やばくね?』

 

「ルクシオ!」

「ルシャァ!」

「どお!?」

 

ルクシオは出てきた直後に吠えてドオーが軽く怯む

 

特性『いかく』によってドオーのこうげきが下がってしまう

 

「ドオー!『じならし』!」

「どぉ!」

「ルクシオ!大きく飛んで『かみつく』!」

「ルッシャア!」

「どっ!?」

 

ドオーは『じならし』でルクシオに大ダメージを与えようとするが大きく飛び上がられたことによって簡単に避けられてしまう

 

ルクシオはそのままドオーの頭上に着地して『かみつく』

 

「この子の上なら『じならし』は当てられないよー!バイオレット氏ー!」

『おおー、確かに上を取っちゃえば』

『いやまてドオーの背中はアカン!?』

 

「ドオー!捕まえて!」

「どおっ!!」

 

すると突如としてドオーの背中にある丸い模様からあばら骨のようにトゲが現れる

 

「しまった!?」

「うぇ!?ナニアレ!?」

「あー、そういやあったな……有効活用したの初めて見たわ」

 

ナンジャモは自分のやらかしに気がついて焦る

レティに至ってはドオーのトゲに大きく驚いており、ライズは知っていたようだが使うとは思っていなかったらしい

 

「ルクシオ!逃げられそうにないしひたすら『かみつく』!」

「ルシャ!」

「どっ!?どぉ!?どおおお」

 

若干ドオーが涙目になって可愛いがこのままではドオーが先にやられちゃう

 

「ドオー!そのまま仰向けに転がって『じならし』!」

「どーお!」

「ルッシャ!?ル゛シ゛ャ゛ア゛」

 

ドオーの体重はとても重く、それにのし掛かられては余程力強くない限り脱出は不可能だろう

そこにダメ押しの『じならし』だ、普通なら耐えることなどなかなか出来ないが……

 

「ルクシオ!まだまだ『かみつく』!」

「シャァッ!!」

「どお!?」

「ドオー!『じならし』!」

「ルクシオ!」

 

いかくでこうげきが下がったドオーのじならしではルクシオを倒すのには火力不足だった

 

「どぉ!」

「シャァッ!!」

「どぉ!」

「シャァッ!!」

 

そして二匹とも脱力してしまう……

 

『ルクシオ!ドオー!戦闘不能!』

 

引き分けだった

 

「ふぅ、一番やばいのは突破したけどこっちは最後の一匹かぁ……」

「私……正直割と自信があったんですけどね」

「ふふん、伊達にジムリーダーやってないってことだよ!

まぁ割とヤバかったけど……相性はどうしようもないからなぁ……」

「でも次で倒させて貰いますよ!」

「やれるもんなら!視聴者のみんな~!応援よろしく~!!」

『ナンジャモがんばれ!』

『ナンジャモー!好きだー!』

『負けるなー!』

『がんばれー!』

 

「いくよ!ムウマージッ!」

「いきなさい!シュニン!」

 

「マァァァァジュッ!」

「ンガァァァァァァァアアア!!!」

 

私達はお互いのエースポケモンで勝負することになった




マグロ「思ったより長引いた……次でナンジャモ戦を終えてVSアナザーになります」
ライズ「なんか自棄にやる気だな……」
マグロ「いやぁ……正直前回が文字少なかったしなぁ」
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