ヴィオ視点
~ハッコウシティ『ライズの自宅』~
うっわ……うわ……マジで?
「えっと……スパイスで巨大化する前からヌシ並に大きかったのよね……」
「あぁ、写真でも確認してみたが下手したら丸呑み出来るんじゃないかってくらいだ」
そして今のサイズ……明らかホエルオーよりもデカイじゃないのこれ……
「……このアナザーポケモンの名前は『ハプルボッカ』
別名は潜口竜とも呼ばれているわね」
「やっぱり別名はそのおおきな口が由来なの?ヴィオ姉」
「多分ね、それにこのアナザーポケモンは砂漠を中心に生息していて砂の中に隠れたり砂漠を泳いだりする事が可能なのよ」
「地面からその大口で何でも飲み込むってわけか……」
「なんかマッギョっぽい」
「なんでそこでマッギョが出てくる?たしかに地面に擬態はするが……」
あー、レティからすればマッギョ=ガラルの姿の認識なのよね……
「んで問題はこのサイズよ
本来の個体は最大級の個体でもここまで大きい個体は存在しないのよ」
「ヴィオはこの個体に心当たりは?」
「無いどころかありまくりよ……ただ解せないわ
この個体はあるゲームとのコラボで登場したイベント個体で平均的な標準サイズの2.3倍とかいうイカれたサイズのハプルボッカを狩猟するっていう物だったのだけど……
そもそもこの世界は現実よ、ゲームのコラボが関係するとは思えないわ」
「……そうなると明らかに異常な個体ってわけか」
「あれ?ねぇヴィオ姉……この頭の赤黒いモヤモヤ何?」
レティがハプルボッカの頭部から赤黒いモヤが発光しているのを見つける
出来れば見つけないで欲しかった……
「…………私が一番目を背けたかった現実よ」
「ってことは知ってるな?」
「…………『獰猛化』ね」
「「『獰猛化』?」」
「ええ、獰猛化したモンスターは何らかの原因によって極度の興奮状態に陥っているのよ
たしか筋肉の過剰活動が原因でその黒いモヤが発生しているわ」
「それ以外の特徴は?」
「基本的には普段通りの生活をしているのだけれど戦闘時にはその真価を発揮するわ
特にこのモヤを纏っている部位を使った攻撃にはエネルギーが蓄積して威力がとてつもなく上がっているわ
他にも全身の部位の耐久性が上がっていたりとかそもそも疲労しなかったりね
それ以外だと素早くなっていたりあとかなり怒りやすくなっているわ」
「興奮してるから怒りやすいのかな?」
「多分そうなんじゃないかしら?」
「んで問題はその『異常』な個体が『異常』な状態になっていて、そこにさらにスパイスによって『異常』にパワーアップしているってわけか」
やめて!?言わないで!?わざわざ『異常』を強調して言わないで頂戴!?考えたくもなかったのに!?
「ねえ、これジムリーダーの人達にも情報を伝えた方がいいんじゃないかな」
「あぁ、それならすでに通達する準備を進めている
ただ情報提供者がヴィオだといろいろと怪しまれるし俺の場合だと情報をこちらでわざと止めていたって判断になりかねないから論外
だからニャンターがこの画像を見て思い出したっていう筋書きにしておく」
「やたらと用意周到ね……」
「というよりお前から転生やらゲームやら聞かされた時点で色々とおかしい情報が出そうだったからある程度筋書きを事前に練ってたんだよ……そうでもしないと誤魔化しきれん」
するとライズはスマホロトムを操作してパルデアチャンピオンリーグの幹部組に連絡を入れていた
どうやらオモダカさんに四天王とジムリーダー、それに何故かライズがグループに入っているようだ
「なんでライズがそんなグループに……」
「ナンジャモのアホに無理矢理入れられた
オモダカさんもアナザーポケモンが最近入っている情報は耳にしていたらしくて専門家の俺の意見が必要になるかもしれないってな……」
ライズ……ほんと苦労してるわね……
そしてライズがチャットを送信すると割とすぐに返答が帰っているようだ
ライズ『情報提供
今回問題になっているアナザーポケモンの
情報ニャンター曰くそのアナザーポケモン
の名前は『ハプルボッカ』、さらに頭部の
黒いモヤから獰猛化と言う状態に陥ってい
るらしい。獰猛化したポケモンは極度の
興奮状態に陥り、筋肉の過剰運動からその
黒いモヤが確認される
その部位から放たれる攻撃の威力が上がっ
ており非常に怒りやすく疲労しないのが
特徴らしい
俺自身が実際に確認出来てないからまだ謎
の部分も多いので注意されたし。』
オモダカ『情報提供感謝します』
ナンジャモ『相変わらず君の情報発信早いよ……』
アオキ『その獰猛化した個体はこの地方でも発生
するのでしょうか?』
ライズ『ニャンター曰く獰猛化の原因自体が未だ
不明その為可能性自体は十分あると思う』
オモダカ『他に情報はありますか?』
ライズ『こっちもまだ情報が少ないので微妙な
ラインですが……スパイスによる巨大化
の前から明らかに異常な巨体になって
いるそうです』
オモダカ『そうですか、貴方達三人にも協力して
頂いてもよろしいですか?』
「え?三人……?」
「ライズ君……?」
「…………流石にアナザーポケモンを捕獲して保護しているお前らの事をこの人達に伝えないわけにはいかなくてな」
つまり私達の事はジムリーダーの人達や四天王の人達に思いっきり知られてる訳ね……
あれ?これジム戦今後辛くならない?
「ジム戦の事もあるからオモダカさんにのみ伝えていたが流石にナンジャモ辺りからどんどん情報が漏れ始めた」
あぁ……流石にその様子が簡単に思い浮かぶわね……
「言っておくがナンジャモ以外のジムリーダーは黙ってくれていたぞ、ジム戦が辛くなるだろうからって……」
「とりあえずどのみちスパイスを確保する必要はあったのだし……」
「うん、いこっか!」
「了解」
ライズは軽く苦笑いしながら返答する
ライズ『二人にも意思確認しましたが大丈夫です』
オモダカ『感謝します
とりあえずハイダイが今襲われている
ので急ぎで頼みます』
ライズ『はい?』
マグロ「一方その頃のハイダイは……」
ハイダイ「うおぉぉぉおおお!!砂漠で魚釣りが出来るとはぁぁぁ!!!」
潜口竜「ァァァァァアアアアアアアア(喉に釣り針が刺さっている)」