最初に投稿された私の投稿から数時間しか経っておりませんが……二人目の方の作品を公開いたします!
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咲野 皐月さんの企画小説です!
「お仕事やレッスンにバイトも無い、完全にお休みの日だから、今日は有名な繁華街を見て歩こうっと」
寒い冬、賑やかな繁華街。そこを訪れたのは、アイドル系ガールズバンド『Pastel✽Palettes』のボーカル、丸山彩である。完全オフ、以前から訪れたかった繁華街にやって来た。
「どれも美味しそうだなぁ! あ、でもあんまり食べ過ぎたら千聖ちゃんに怒られちゃうなぁ……」
食べ歩きで有名なこの繁華街には、和・洋・中・エスニック、メインディッシュからデザートに至るまで色とりどりのグルメがそろっている。
「でも、最初は何にしようかな……悩むなぁ」
彩は一品目を吟味しているところだ。しかし、アイドルである以上は食事量のことも考えないとならない。彩は唸りながら悩む。
「あ、あの屋台には肉まんがある……決めた! まずは肉まんを食べよっと! そしてスイーツでおしまいにしないと! すみませ~ん、肉まんを1つください!」
彩はそう決めて、まずは肉まんを買うことにした。立ち上る湯気、ほんのりと甘い生地の香りがたまらない。
「わぁ! 生地だけじゃなくて、中のお肉も美味しい!」
肉まんの美味しさに、彩は歓喜の声を上げた。それからは無言で肉まんを平らげる。
「あ~美味しかった! あとはデザートだけど……」
そして次に、デザートを食べようと再び繁華街を歩き始めた。
「あ、有名なクレープ屋さんだ! 次はクレープにしようかな! すみません、イチゴのクレープを1つください!」
次に彩が注文したのは、SNSでも有名なクレープ屋のイチゴのクレープだ。
「このイチゴのクレープ、ムース入りだしコーンフレークも入ってて美味しいなぁ!」
彩は再び歓喜の声を上げる。中のイチゴ味のムースとコーンフレークの組み合わせは、スイーツが好きな女子にはたまらない。
「ふぅ……お腹一杯! さて……次はどこを見て……あれ?」
次にどこに回るかを考えていたら、茶髪の頭に帽子を被っている、1人の男子が彩の視界に入った。
「アレって……」
その男の子はちょうど、小籠包の店の前に立っている。
「すみません、この小籠包を100個ください」
「はい! お持ち帰りでしょうか?」
「いえ、全部ここで食べます」
「え……!?」
彼は100個全てを一人で食べるつもりのようだ。そんなことできる訳がない。彩は唖然としながらも、山のような小籠包から目が離せなくなった。
「お! 噛んだ瞬間にスープが溢れ出る……」
「急に評論家のようなことを言い始めたよ……」
彼は小籠包を笑顔で食べながら、小籠包のレビューを述べ始めた。彩はあっけにとられて、ただ小籠包を食べる彼を見続ける。
「もう残り半分になったのかぁ、注文数が足りなかったか?」
「100個も注文して、まだ足りないって言ってるよ……」
彼は100個中、50個を簡単に平らげた。そんな彼はまだ足りないと言っており、彩は思わず苦笑いを浮かべる。
(あれ? あの人、どこかで見たことがあるような……? 気のせいかな?)
どこかで出会った気がする。そんな違和感を頼りに記憶をたどっている頃、彼は小籠包を平らげた。
「ごちそうさま」
「あ、あんなにあった量を……15分も経たない内に完食しちゃってる……」
「おお!」
「凄いなぁ!」
そんな彩とは別に、彼は100個の小籠包を完食し終えたのだ。彼の気持ちの良い食べっぷりに、いつしか人だかりが出来るほどだった。各所で歓声と小さな拍手が上がっている。
「メロンパン10個ください」
「かしこまりました!」
「10個……!?」
「ウソだろ……」
間髪入れず、隣の屋台に注文をする。今の食事量に見合わない量の注文と、小籠包のあとのメロンパンという食べ合わせに周囲はたじたじだ。
「ふんわりとした食感と、この甘さがまた美味しい」
「す、凄いなぁ……私だったら、あんなにたくさんは食べられないよ」
彩のつぶやきに何人かが頷く。メロンパンを10個も食べるとなれば体中が甘くなりそうで、見ている側も胸焼けを起こしそうだ。
「ふぅ……」
「また完食した……本当にどうなってるんだろう?」
彼は10個もあったメロンパンも簡単に完食した。そして周りの人達は、彼の食欲と胃袋は人間を超えていると、そう思うしかなかった。
「それにしてもあの人、見たことがあるような気がするんだけどなぁ。う~ん……思い出せないよぉ」
「ん?」
「あ……」
彩が彼について思い出そうとしてた矢先、彼はようやく彩の視線に気付いたのか、彼女の方に歩み寄って来た。
「何か用?」
「え、えっと……」
「さっきから、ずっと食事してるところを見てたようだったから」
「あ、その……凄い量を食べてたから気になって」
「まぁ、ライターとしての仕事も兼ねて食べ歩いてるだけだから」
「ライター……あ!」
『ライター』という言葉を聞いた彩は、彼が誰なのかを思い出した。
「あ、あの……もしかして、グルメライターの
「あぁ、確かアンタは“パスパレ”の……」
彼の正体は、18歳でありながら有名なグルメライターの東堂 ヤイバであった。パスパレである彩とは、以前番組で一緒に撮影したことがあった。
「それで、何か用でも?」
「え!? えっと……大量の小籠包とメロンパンを簡単に完食したのを見て、凄いなと思って……」
「あぁ、なるほど。元々食べ歩くのが好きだから、趣味と仕事を両立できるのは俺としては嬉しい」
「そうなんだ……」
ヤイバは気さくに話してくれた。彩はそれを聞きながら、表情が無愛想に見える割には話しやすいんだなと安心した。
「あ……」
「どうした?」
「なんか、またお腹空いて来ちゃった……」
彩の腹は音を立てたわけではないが、先ほど食べたばかりなのにもう腹の虫が騒ぎだしそうで、勝手に恥ずかしくなってきた。
「じゃあよかったら、一緒にどう?」
「え、いいの……?」
「アンタがよければの話さ。強制じゃないから、判断は任せる」
「えっと、じゃあ一緒にお願いします」
ヤイバの誘いに嬉しさが込み上げ、一緒に食べ歩くことにした。
「う~んと、う~んと……」
「どうした?」
「美味しそうな物がたくさんあるけど、カロリーのことも考えないとって……」
彩は先程、肉まんとイチゴのクレープを食べたばかりである。そろそろ次で終わりにしなければ、カロリーがオーバーしてしまう。
「アイドルも大変だなぁ。食べる物に悩まなきゃいけないなんて……事務所の人か他の人に制限されてるとか?」
「う、うん……」
考えてることがヤイバにあっさりバレて、苦笑いの彩。
「後でとっておきの消化法を教えるわ」
「え、そんなのあるの?」
彩にとっては願ってもない話だったので、思わず前のめりになる。
「ツボの専門家から、食べ歩きをする際に良いツボを教えてもらってる」
「そ、そうなんだ……」
「食リポ関連のロケで使っている芸能人も多いらしい」
「へぇ……」
「そのツボのことは後で教えるから、何を食べるかだな……」
「じゃあ私、あそこにある“オムライスボール”』が良いなぁ」
「わかった、俺がお金を出すから好きなだけ食べてくれ」
「ありがとう、ヤイバ君」
彩のリクエストで、オムライスボールを食べることとなったヤイバと彩。オムライスが好きな彩には、手頃に食べられるオムライスというのは嬉しい料理だ。
「美味しい!」
「確かプロフィールに、好きな食べ物はオムライスって書いてたっけ?」
「うん、そうだよ!」
「そっか、好きな物を食べるのは嬉しいことだからわかるわ」
「奢ってもらっちゃったね、ありがとう……」
「いいさ、美味しそうに食べてくれてるから」
ヤイバに奢ってもらったオムライスボールの美味しさに、彩は満面の笑みでお礼を言った。ヤイバも彩の美味しく食べてる表情を見て嬉しそうだ。
「そうだ、さっき言ってたツボの話……」
「あ、教えてくれるかな?」
「食欲を抑えたいときは、『胃腸点』のツボ押しが効果的なんだ。中指を内側に曲げたとき、指先が接するところと手首の中間点にあるんだ」
「へぇ、手にそんなツボがあるんだ」
「そしてもう1つが胃腸のはたらきを高め、腸の蠕動運動を活発にする『足三里』。ひざの外側、ひざ下のくぼみから指4本下の場所だから、ひざを軽く曲げて座り、親指をツボに当てて、ほかの指をふくらはぎに添え、やや強めに押し揉むのが良い」
「ツボって、いろんな種類があるんだね」
ヤイバから聞いたツボの話を早速実践する。ツボにはいろいろな種類と効果があると始めて知った彩は、また1つ成長したなと感じた。気がつくと夕方となっていて、空が朱く染まっている。
「ヤイバ君、今日は楽しかったよ! ありがとう!」
「プライベートはいつも1人だから、俺も楽しかった」
「ねぇ、また一緒に食べ歩きしたいって言ったら……いいかな?」
「アイドルが異性と一緒にプライベートを過ごすのは、マスコミに怪しまれて大変だぞ?」
「そ、そうだよね……」
ヤイバの言うことはもっともだ。もしもマスコミ……週刊誌にでも見つかったら騒ぎになる。ただ今日の楽しさを思うと、彩は少し寂し気な表情が出てしまう。
「まぁ……対策が無い訳じゃないからな。今度はいろいろと作戦を考えるとしよう。それまで待ってもらえるか?」
「うん! 約束だよ!」
「あぁ」
ヤイバの提案で、再び笑顔となった彩。次に食べ歩きの約束をして、解散する。次回会えた時、この2人の未来は……どうなっていくのだろうか? それは、神のみぞ知る。
Fin
今回、咲野皐月様の企画に参加させていただいた
下記に
誕生日:10月10日
年齢:18歳
身長:168cm
体重:68.3kg
好きな食べ物:何でも食べる
嫌いな食べ物:無し
趣味:食べ歩き、
職業:グルメライター
18歳にして、有名なグルメライター。『Pastel✽Palettes』とはグルメ番組で共演していた。
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