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この作品はきずかなの作品である『Dream Palette』の設定が反映されてたり、オリキャラが登場します。
佐倉イサムは悩んでいた。
それは来たる12月27日、そう丸山彩の誕生日についてだ。しかし、既に友人のミチルや千聖、麻弥から情報収集を行いプレゼントは確保してある。
では何を悩んでいるのか。
その答えを知るために我々はAmaz〇nの奥地へと向かった……。
「いやそんな事で向かう必要ないし、アマゾンはアマゾンでも違う所になってるし、何より伏字にしてるつもりかもしれないけど全然伏せられてないからねそれ」
と、彼は空に向かってツッコミを入れた。
しかし、
「よし、やるか」
彼は立ち上がった。愛する者の為に。
その背中には、新たな決意を背負った1人の漢の覚悟があった……。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「……まりなさん、ケーキ作りって得意ですか?」
「え? どうしたの急に?」
その翌日、イサムはバイト先のライブハウスであるCiRCLEにて先輩の月島まりなに相談をしていた。彼は非常に窶れており、あの時の決意を背負った背中は何処へやらといった様子だった。
「いや実はですね……」
イサムは事の経緯を説明した。
昨日、彩の為に手作りケーキの作製を決めたのだ。しかし、彼女はアイドルな上にその2、3日前にはクリスマスという美味しいものいっぱいなイベントがある。そして、その数日後にはお正月……。
ここまで言えばもうお分かりだろう。
美味しいものがいっぱいだと人は思わずそれを口にしてしまう。そして食べたものは運動をして燃焼しないと脂肪となって身体についてしまう。そして、アイドルは体型維持に気をつけなければならない。
要するにヤバいという事だ。
その為にもイサムは彩のために低糖質、低脂質なケーキを作ることを決意した。ケーキ屋さんで買っても良いのだが、スイーツというのはどうしても糖質が高くなってしまう。だからこそ、自分で作ろうとしたのだ。
しかし、現実は甘くなかった。イサムはケーキ作りに関してはあまり慣れていなかった。そんな人物が1人で始めたらどうなるか……。
「で、その結果……」
「ケーキ焦げるわ、萎むわ、挙句の果てには砂糖極限まで抑えたせいでなんかパサパサになるわ、眠たい中やったせいでゆで卵レンチンしてレンジの中で爆発しました」
「うん、最後に至ってはなんでそうなったの?」
「それで今日のお昼ご飯は昨日ミスしたケーキを何とか食べきってきました」
「あ、食べたんだ……」
「いや〜、全部1日で食べようとしたんだけど流石にキツかったですね。色んな意味で夢の世界に飛ばされそうになりましたよ……」
どこか遠いところを見るイサムをまりなは慰めのこもった瞳で眺めていた。
しかしどうしたものか。ケーキ作りとなると出来ないことは無いが、彼の期待に応えるまでの指導が出来るかと言われたら正直難しい。
こんな時、スイーツ作りに特化した助っ人がいれば……。2人がそう思っていた……。
「話は聞かせて貰ったよ!」
突如としてCiRCLEの扉が開き、イサムが「貴方方は!?」と驚きの声をあげた。
そこに居たのは……。
「スイーツ作りなら……アタシに任せてよ!」
慈愛の女神、今井リサ。
「彩さんの為にも頑張ってサポートしちゃいますよー!」
不発の大号令、上原ひまり。
「私も全力全開でお手伝いします!」
大いなる普通、羽沢つぐみ。
その3人は正しくヒーローと言わんがばかりの登場を果たした。いや、藁にもすがりたい思いだったイサムからすれば救世主と言っても過言では無かった。
「えっと……皆さんいつから……」
「いや〜、実はさっきたまたま立ち寄ったんだ。そしたら2人の会話が聞こえちゃって」
盗み聞きしてごめんね、と言わんばかりに手を合わせながらリサが説明した。しかし、これは好機であることに変わりない。
「皆さん、良かったらケーキ作り教えてくれませんか!?」
イサムも頭を下げて頼み込んだ。
「勿論ですよ! 私たちで良ければ是非協力させてください!」
「ありがとうございます!!」
「でも場所、どうしようか?」
「じゃあ私のお店のキッチン使いますか?お父さんに少しだけキッチン使えるようにお願いしてきます」
「さっすがつぐ!」
こうして、イサムはリサ、ひまり、つぐみの3人にケーキ作りを指南して貰えることになった。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
その翌日。
4人は羽沢珈琲店のキッチンにエプロンをつけて集まった。
「さて、とは言ったもののどうしようか……」
イサムはどのようにして低糖質ケーキを作るか考えていた。
「うーん……、なるべくカロリー抑えるってなったらねぇ……」
「確かに……、スイーツってどうしてもカロリーの多い物が多くなりますから……」
リサとひまりも同様に自身の知識を巡らせていた。そんな中、つぐみがある提案をした。
「ケーキの生地を大豆粉にしてみるのはどうですか? それなら分量にさえ気をつければケーキ特有のフワフワ感を損なわずに作れる筈です!」
流石は喫茶店の娘と言うべきか有力な案を出してくれた。
「でも大豆粉ってパサパサしたりしない?」
「そこは大丈夫です! 気持ち牛乳を多めにしてみましょう!」
「あ、じゃあ生クリームもホイップクリームにするのはどう? ものによってはクリームの質は落ちくるけどカロリーを抑えられるよ?」
「え? クリームって一緒じゃなの?」
「まあ、バターとマーガリンと一緒かな? バターや生クリームは動物性の油で作られてるんだけどマーガリンやホイップクリームは植物性の物が多いんだよね」
「へぇ〜」
こうしてリサ、ひまり、つぐみの教えを受けながらイサムのケーキ作りは進んで行った。
このケーキで、彩を喜ばせたい。彼の心に秘めた想いは、ただそれだけだった。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
そしてついに来た12月27日。
2人は冬休みにを利用し、彩の芸能の仕事スケジュールに空きがある事を確認してデートをしていた。
今回、2人がデート場所として選んだのはカラオケだった。ここならば個室であることから周りの目を気にすること無く、自然に楽しめるからだ。
彩の『しゅわりん☆どり〜みん』の熱唱をタンバリン片手に楽しんでいたイサム。そんなお楽しみの中、彼は夕方のサプライズについて考えていた。
リサ達の協力もあり、無事にケーキは完成。日持ちなども確認し、トッピングをして後は渡すだけ。千聖達パスパレの面々が会場を抑えてくれていた為、場所には困らなかったし、相談した際にケーキの保管についても上手く手配してくれたみたい様だった。何だかんだ言っても彼女たちには世話になりっぱなしで、頭が上がらないなぁ……、と再度実感した。
会場に行くまでの時間は、イサムくんと彩ちゃんの2人っきりの時間を楽しんで来なさい、と千聖に言われて今こうしてデートの最中という事だ。流石、世界の千聖と誰かが呼んだ女。抜かりない。
「イサムくんやったよ!! 99点って凄くない!?」
「いや、凄いけど歌ってるの本人だよね?」
「もー!! 一言余計!!!」
「ごめんごめん! 悪かったから!!」
イサムの肩をポカポカと拳で叩きつける彩。全力で叩いてるのかちょっと痛かった為、イサムはギブサインを出していた。
「じゃあ、今度は私と一緒に歌ってくれる?」
「良いよ。で、曲は何にするの?」
「えーっと……じゃあハッピーシンセサイザはどう?」
「おっ、良いじゃん!」
「それでその後にゆらゆら歌おっ!」
「え? 連続? 喉大丈夫なの?」
「大丈夫!! ちゃんと休憩挟むから!!」
「それに喉飴もしっかり買ってきたし!」とドヤ顔をして来たが、最後のはちょっと違うんじゃ無いのかなとイサムは苦笑いした。
そんな事を考えていると、曲のイントロが流れ始めた。2人はマイクを持って立ち上がるとメロディに合わせて歌い始めたのだった。
結局あれから何曲かデュオの歌ばかりを歌い、気がつけば終了時間のお知らせが来てしまった。上がった熱も冷めきらぬまま、カラオケ屋を後にした2人。
「それでイサムくん、これから何処に行くの?」
「実はパスパレの皆も彩のお祝いしたいって言ってたからさ、これから会場に向かおうと思ってるんだ」
「わあ……。嬉しいなぁ」
パスパレの皆の事を伝えると彩はとても幸せそうな笑みを浮かべた。まあ、これに関しては別に口止めされてる訳でも無い為話しても大丈夫だろう。
「彩はホントにパスパレが好きなんだな」
「うん! 勿論だよ!!」
彼女の笑顔を見ているとこちらまで思わず表情が綻びそうになってしまう。
「あ、そろそろ着くよ」
歩き続け、会場に到着。
扉を開くと一斉にクラッカーが鳴り、会場は活性に包まれた。
「「「「「「彩ちゃん(さん)! お誕生日おめでとうございます!!!」」」」」」
そこには日菜、千聖、麻弥、イヴのパスパレメンバー、そしてイサムの友人であるアキラとミチルが揃っていた。
「……って、なんでアキラとミチルがいるんだよ」
「ミチルに連れてこられたからだ」
「いや〜、ウチのイサムがお世話になっとる事やし挨拶も兼ねてここは誕生日お祝いしとこうと思ってな」
「なんでミチルは俺の保護者気取りなの?」
やれやれと言った感じに物申したイサム。
そんな中、千聖はある物を持ってきた。
「はい、彩ちゃんの為にイサムくんが心を込めて作ったケーキよ」
「いや間違っては無いけど言い方よ」
イサムが作ったケーキはプレーンスポンジに真っ白なホイップクリームが塗られ、沢山の苺が乗せられたベーシックなケーキだった。
「わあ〜、これ全部イサムくんが作ったの?!」
「まあ……ある人達の手助けもあったけどね」
「凄く美味しそう〜。イサムくん、ありがとっ!!」
「フフッ。2人とも、お熱なところ悪いけどそろそろ食べましょ?」
「いやぁ〜、ホンマ見せつけてくれるわ」
周りに茶化されながらもパーティーは楽しく進んでいった。因みにイサム作のケーキは意外と好評で気がつけばすぐに無くなっていた。
そして、時は経ち。パーティーは閉廷。
それぞれが自宅に帰り、イサムと彩は近くの公園で黄昏ていた。
「うーん! ケーキ美味しかった〜!」
「それは良かったよ」
「それに低糖質なんでしょ? もういくらでも食べれそうだったよ!」
「いや、食べ過ぎたら本末転倒だからな?」
「それもそうだね」と笑う彩。そんな彩を横目にイサムはとある物を取り出した。
「あ、それはそうとこれ。プレゼント」
イサムはそのまま小包を彩に渡した。「ありがとう」とプレゼントを受け取った。
「開けても……いい?」
「いいよ」
彩が箱を開けるとそこには小さなリボンの形を模したパステルピンクのネックレスと今話題のハンドクリームが入っていた。
「わあ……。凄い……」
「そうだ。もし良かったらさ、そのネックレスちょっと貸して」
「え? 良いけどどうするの?」
ネックレスを受け取るとイサムは彩に近寄り、「失礼します」と首裏に手を伸ばした。
「うん、やっぱり似合ってるよ」
彩の首元にネックレスを着け、そのネックレスを見た彩は少しだけ顔を赤くしていた。
「もう……そういうのズルいよ……。
でも……すっごく嬉しいっ!! ありがとうイサムくん!!」
そう言うと彩はイサムの腕に抱きついた。何となく、彼女が抱きついた左腕がほのかに暖かく感じた。
「ほら、早く帰ろ? 俺もそろそろ炬燵が恋しくなって来たし」
「フフッ、そうだね。……あ、もし良かったら家に来る?」
「え? 今から? 大丈夫なの?」
「うーん、どうだろ?」
「……なんか彩も意地悪になって来た?」
「お陰様で♪」
まじかぁ……とまたしても遠い目をしたイサム。
しかし、2人は再び顔を見合わせると思わず笑いあっていた。
皆さま、おはこんハロチャオ。きずかなです。今回は名前だけでも覚えていってください。
今回は彩生誕祭企画にご招待して頂き、私も参加させて頂くことになりました。
彩生誕祭ということで、いろいろと企画を考えていたのですがやはり私といえば糖質制限クソ喰らえみたいな甘味たっぷりの恋愛小説かなと思い、このネタにしました。小説の中では糖質制限とか考えてるのに小説の甘度はガン無視してるってなんなんでしょうねコレ。
まあ……色々とネタを構想してあーでもないこーでもないってやってたらスケジュールがとんでもない事になってたんですよね……。ははッ(自業自得)
ありきたりな文章な上に、文字数も多くもなく少なくもなくみたいな感じたので多少不安な所はありますが、皆さまの心にふわふわピンクを感じさせられたのなら何よりです。
今後とも丸山彩推しの1人としてTwitterやハーメルン等のサイトにて活動させていただく所存ですので今後ともよろしくお願いいたします。
P.S.今回設定やキャラクターを引用した私の作品について以下にリンクを貼っておきますので是非ご覧になってください。
追伸 丸山彩はいいぞ
Dream Palette↓
https://syosetu.org/novel/184944/