本当にすみません。他の作品を再更新する事も考えながら遅くなりますがちびちび書いていきます。
歪で、歪んでいて…だがその世界にいるそれらは正しい姿。そんな形で存在するもの、それがアナザーライダーだ。
ディケイド、世界の破壊者に対峙するは最早償うことなど出来ない…己を裁く事で漸く償える戦士…アナザーダブル。
アナザーダブルは風に乗る。ディケイドはその風に翻弄され、アナザーダブルに触れることさえ許されない。
カードを引き抜こうとしても、それはしなやかな鞭のようにして叩き付けられる足に邪魔をされる。
「くそっ!」
「お前の罪は…なんだ?」
そんな問答など無意味だろう。しかし、無意味な問答を繰り返してアナザーダブルはディケイドには攻撃することさえ許さない。
先程戦った時よりも遥かに強い。それをディケイドは、確かに感じ取っていた。
「(何か無いか…!こいつを倒せる方法が…!)」
倒せる方法は未だに浮かばない。だが何か…何かある筈なのだ。
「お前の罪は…」
「ごちゃごちゃうるせぇ!」
ディケイドはアナザーダブルの顔面にパンチを叩き込んだ。風のせいで衝撃は吸収されてしまうも、カードを使うチャンスが到来したのだ。
ディケイドがライドブッカーに手を伸ばしてカードを一枚引き抜く。
だがそのカードは…絵が抜けていた。
「なっ!?」
これには流石のディケイドも驚いてしまう。急いで他のカードも確認するが、殆どのカードから絵が消えていた。
さっきまでなら問題なく使用出来る状態であったと言うのに…何故だ…!?
「(な、なんでカードから絵が消えてんだよ…!?)」
戸惑うディケイド。しかし、アナザーWは考える時間を与えてはくれない。直ぐにこちらに戻ってきたアナザーWを迎え撃たなければ…!
「っ!」
舌打ちしつつ、ライドブッカーからカードを取り出して確認する。やはり消えている絵が大半であり、この状況を打開できるようなカードはない。
「舐めんな!」
ディケイドも気合いでアナザーWの体にライドブッカーを押し付けて弾丸をぶちこむ。エネルギー弾ではあるが、いきなり撃ち込まれてしまった為によろけてしまう。
「おおぉぉ…!!」
「これしか使えねぇか…!仕方ねぇ!」
ディケイドはアナザーWから距離を取り、ライドブッカーからたった一枚だけ使えるカードを取り出してドライバーに装填する。
【FINALATTKRIDE DE DE DE DECADE!】
ディケイドの前にカード型のエネルギーが現れ、ディケイドが飛び上がりそのエネルギーを潜っていく。
突き出された右足にエネルギーが溜まっていき、最後の一つを潜り抜けた先に居たアナザーWに対して強烈な蹴りを浴びせる。
その技はディメンションキックと呼ばれる技で、ディケイドが持つ必殺技の一つである。
「があぁぁぁぁ!!!」
アナザーWは至近距離でこの技を放たれた為、避けきれずに直撃。その衝撃で遠くまで吹っ飛び近くにあった瓦礫の山に頭から突っ込んでしまった。
瓦礫の山も崩れていき、その崩れた山から這い出てくるアナザーW……しかし最早限界が近いのだろう。
立ち上がることすらままならないのだから。
「お前の…俺の…罪を…!」
「………」
ディケイドの変身を解除し、海人の姿へと戻る。だが海人は何も言わずにマシンディケイダーに乗って去っていく。
一人の男によって歪んだ力を与えられた者の体は、黒い塵となって消えていく。それと同時にアナザーWの力の源でもあったウォッチは、スパークが走ると同時に粉々に砕け散った。
「……くそっ」
海人は誰に言うでもなく、悪態をついた。