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⑥非メシア一神教依頼
日本に避難してきた一神教一派の難民、
そこの中心になっていた老神父は死へと向かっていた、
自分が横たわるベットの隣から自分が神の教えを伝えていた、
弟子たちが必死に癒しをもたらそうと祈りを捧げている。
「神父様やはり天使様に救いを縋りましょう」
生きてと懇願する弟子たちに、
声量は小さいものの確かな重さをもって
「ならん、天使を名乗る悪魔に縋るな」
せめてあのコンプを使いましょう
「止せ、異教の何が使われてるか分からん物に頼るな」
自分の信仰が自らの延命に届かぬならそこが死ぬべき場所と
主がおしゃっているのであろう。
自分の命惜しさに信仰を汚してくれるなと
呪いに蝕まれたわが身を天に任せる
このままでいいと伝える
「私の死後はお前たちの好きにしなさい」
頑固になった老いぼれの意地に付き合わなくていい、
必要だと思って使うならそれがお前たちへの主の導きなんだろう。
「天使でも異教の知恵でもなければ受けてくださるんですよね」
ドアから新たな住人が入ってきた、
弟子の中で最年少で活発な青年、
師を蝕む物を治療する為ガイア連合へ彼方此方顔を出して
調べていた男はその条件で何とかする方法を見つけてきたと言う。
「メシア教なら断る、あの罪人達に借りを作れば飲み込まれるぞ」
長い年月で世界を侵食していったあの異端者達の手腕の恐ろしさを
この老人は体感していた。
友人知人、教会の仲間たちが緩急、
暴力でも情で訴える形でも取り込まれていく姿を知っているのだ。
「異教の力でも、メシア教の助力でもありません」
ガイア連合の方で一神教の祈りを行える方を見つけてきました。
師がこの日本に来て倒れた直後から探し続けてきた弟子は
数少ない一神教の癒し手に渡りを付けられたと告げた。
「ガイア教がメシア教と交流があるのは知ってるが」
メシアンな幹部が一人もいない/表に出されていない事から
一定の距離から線引きしていることを理解していた、
むしろ一神教全般からも距離を置いてる態度が見えた。
権力の中央から離れた弱小派閥だからこそ見える大きな全体の動きの所感
「あくまでガイア連合が一神教の異能者を特別支援しているというわけでない
ガイア連合に所属しているだけの一異能者と言われましたが」
その言葉を言いながらその相手を思い出したのか陶酔した表情を見せる
「この人なら師匠も納得できます」
その言葉を待っていたのか一人の女がドアから部屋に入る。
その女は黒という言葉で言い表せるほど全身が黒かった。
しかし、そんな印象など消し飛ぶほど見知った姿であった。
「そんな、あなた様は」
女は首を振り
「此処に居るのは数他の母の愛をしり、そしてその愛に応えたいと思っている
一介の異能者です」
それ以上の意味は不要と言葉を遮る。
治療を始めようとしている女に、少し抵抗感を示す老神父
「あなたが、悪魔に奇跡に縋らず人の力で生き抜いた立派な神父であることは分かります」
「ですが私がこの場に間に合ったことが、貴方に生きよと言われてるのではありませんか?」
弟子たちは必死に願う、自分たちを庇い過激派たちの矢面立っていた老神父を、
そのせいで呪われてしまった師匠を。
「まだ、地上で役目があると言うことですか?」
女を通しその先にいる大いなる方に問うかのように呟くが、
女は答えず、老神父の答えを待っている
老神父は目を閉じ、答えを出すと女の治療に身を委ねた。
・・・女が去った後・・・
すっかり呪いが払われ容体が回復した老神父は、
泣きながら抱き着いていく弟子たちを撫でて落ち着かせていた
「まだ逝かないでください、俺たちまだ分からないことだらけで
教えてもらいたいことがいっぱいあるんですから」
師として親として育て見守ってきた子供たちを愛しそうに抱きしめて
⦅主よこの迷える子羊達が自分の足で立って
あなたの導きで歩めるようになるまで生きろ
そうおっしゃるのですね⦆
心の中で神への感謝を捧げた。
利点:魔法一発ですぐ済む
欠点:一神教の宗教解釈争いに勝手に巻き込まれる。
・・・おまけ・・・
聖「あんまお金なさそうだけどよく私呼べたね、高いはずなんだけど」
事「こちらで結構補助金出しました」
聖「へえ、なんか特殊技能持ちなの?」
事「いえ、ただお弟子さんが大量にいる方だったんで
メシア教に取り込まれるのはあまりよろしくない方でした」
聖「まあ、不思議な力に頼らない真っ当な宗教家の方でしたからね、
こんな時代でなければ、徳のある聖職者として慕われてたでしょう」
聖「生きててくれてよかった人だと思うよ皮肉でなく」
事「メシア教が一神教最大勢力になるのは仕方ないですが、
別宗派が全くないのは困りものですからね」