宇宙戦艦ヤマトの世界で地球人類をできるだけ生き残らせたい 作:アッポラピッタポン
「ワープ終了、目標座標に到達しました」
戦闘があった宙域の少し手前にワープアウトした回収艦隊
艦隊旗艦のBー23に乗っている艦長はビクビクしながらも、艦隊の陣形を変え目標の宙域に進んでいた。
「レーダーに反応は?」
「今のところは何も写ってないですね、ですが・・・・」
「どうした?」
少し言い淀んだレーダー士に尋ねる艦長
「・・・宙域に向かえば向かう程、レーダーが見えにくい様な気が・・・」
そこまで言うとレーダー士は、やはり気にし過ぎでしょうか・・・と呟きレーダー画面に向きなおなったのだが、艦長は
(アイツらが言ってた、ミノフスキー粒子?だっけか、その事を近付くだけで勘づいているのは凄いな)
伊達にガトランティス戦役初期から戦っていた訳じゃないか、と地味に驚いていた。
「・・・注意しておいて損は無い、未知との接触なわけだからな」
「っ! わかりました!」
未知との接触、と言う単語を聞いたレーダー士は気を引き締めるのだった・・・
——どうか、ガミラス戦役の様にはなりません様に——
と言う思いを胸に秘めながら・・・
——数十分後——
「指定座標に到達、回収作業を開始します」
「各ドレッドノート級は艦載機を発艦させよ!」
「ハイドラ級各艦ハ機動甲冑ヲ展開シ、残骸ノ回収作業ニ従事セヨ」
「艦長!全艦レーダーに多少の電波障害が発生!この宙域にある物質が原因かと思われます!」
回収地点につき、ハイドラ級は各所に散らばり、その他の艦は護衛
旗艦であるB—23は宙域の中心地点で指令を出しながら待機していた。
「やはり来たか・・・艦同士の距離を詰めて対処しろ!回収量は減るが仕方が無い・・見つからない事が最優先事項だ」
「了解!各艦は以下の座標に移動せよ、F—72は・・・・」
「艦長、少し警戒し過ぎでは?確かに未知との接触では有りますが、ハイドラ級はともかくとして、ドレッドノート級は優秀な戦艦です、このままでは回収作業が進みません」
少しは前に出ても大丈夫なのでは?と言う副長に
「まぁ、そうかも知れないがガミラス戦役の時の様にはなりたく無いからな」
「太陽系からも出られていない国家ですよ?」
「
「彼らが突如として我々の様に太陽系外に出られる様になると?」
「0では無いだろう?地球連邦という例がある」
艦長が例を挙げると
「それは・・・」
と、言葉を詰まらせる副長
「それに例え相手の文明レベルが低くても、損害を与える方法はある」
艦長がガミラス戦役の時に火星宙域にばら撒かれた核機雷の事は知っているだろう?と問いかけると、副長は黙り込んでしまった。
沈黙に包まれるB—23の艦橋内、全員が気まずさで黙り込んでしまっていた。
なんとか気まずさを紛らわせようと思考し続ける艦長
(らしく無い事したなぁ!!確かに副長の言う通りにドレッドノート級の戦闘能力なら例え戦闘を行ったとしても被害は抑えられる)
しかし、と艦長は付け加える
(それでも俺は
側から見れば、ガトランティス戦役に終止符を打った英雄なのだが、内心はガンダムにビビり散らかしていた。
(いやでも!!ここで多少なりとも副長と溝ができるのは避けたい!仮に万が一の事態が起こった時に連携が出来ないのは問題!!だが天パは怖い!!)
英雄も形無しである
どちらかと言うと
(なんかいい話題・・・副長が食いつきそうな話題・・・あっ・・・)
突如として艦長の頭に浮かぶ天啓
「・・・・ところで、話は変わるんだが・・・・」
——数分後——
「なんでわからないんだ!?」
「艦長こそなんでわからないんです!!」
艦橋は大激論の嵐に包まれていた
それは艦橋クルー全員を巻き込んでおり、ストッパーがいなかった
「いくら相手が戦役中の英雄だからといって、こればかりは譲れません!」
「いやでもなぁ、君も体験してみたらわかるが・・・圧倒的だぞ?」
「いいぞ〜副長!!艦長論破しろぉ!」
「お前英雄が負けるわけないだろ!いい加減にしろ!」
周りからは野次が飛び交い収集がつかず、全員がお互いに議論していた。
艦長に至っては、自分で『油断しない様にね』とか言っていたのに、一番議論を楽しんでいた。
全員アホである。
さて、では一体Bー23のクルーをアホにした話題とはなんなのか?
それは・・・
——地球連邦で最強の船は何だと思う?
こんな小学生が思いつきそうな話題で、艦橋クルーはアホになっていた。
特に新型艦であるハイドラ級の武装を把握していた事で、艦長に艦船オタクである事を見抜かれていた副長が一番反応していた。
現在、艦内は副長率いるヤマト派と艦長率いるイージス派に別れていた。
中には数名アンドロメダ派もいた様だが、ここでは割愛する。
「そもそもイージス級は対ヤマトでさえ想定して造られた艦だぞ!ヤマトの主砲火力でどうにかなるわけないだろ!!」
「確かにイージス級は重装甲です!真正面からなら無理でしょう!しかし、側面からならダメージを与える事が可能です!!」
「側面に回り込んでみろ!計25門の火砲で穴だらけにしてやる!」
「波動防壁の1点集中防御で上から艦橋をぶち抜いてやりますよ!!」
「やってみろ!こっちは完璧で究極の戦艦だぞ!!」
「こっちだって金輪際現れない戦果持ちの艦です!!
ヤマト派とイージス派が口論しているのを横目に見ながら、
「アンドロメダだって良い船なんだけどなぁ・・・」
——拡散波動砲持ってるし
耳も痛い、ぼやきながらも仕事はしっかりとこなすレーダー士
輸送作戦は始まったばかりである。
余談ではあるが、転生者達に地球連邦最強は?と聞くと
イージス、オロチ、ブルーノア(建造してない)、シンファクシ(建造中)
アンドロメダ改、アマテラス改などになる。
レーダー士の味方は案外上層部にいた。