構え直した盾にバズーカが当たる。
味方の物なのか、敵の物なのかそれは分からない。
ジム・コマンドを走らせ、森...密林か。
そこに逃げ込む。幾分か、弾除けにはなるはずだ。
相手の、もうザクだかドムだかよくわからない相手に発砲する。
味方の砲撃を避けつつ敵を堕としていく。
一つ、二つ。空にオレンジ色の球体が出来て、消えていく。
と。通信が入る。
『後ろ!』
反射的にシールドで殴るようにして振り向く。
手応え。殴り抜けると、黒い影、恐らくドムだろう。
ペダルを踏み、殴り飛ばしたドムとは真反対に飛び上がる。
倒れたドムに容赦なくビームスプレーガンの二連射を叩き込み着地。
急いで振り返り残敵の警戒を行う。
少しして、後ろから爆発音が聞こえる。目の前の川から見たことのない機体が出現する
オペレーターの通信。
『えーっと・・・ズゴックね。水陸両用のモビルスーツよ。』
オペレーターの解説を右から左へ聞き流しつつ、ビームスプレーガンを構える直す。
相手が腕を振り上げる。腕の先に付いてるクローが開く。
トリガーを引く、と同時にクローの間からビームが射出される。
こちらのビームが直撃し、相手のビームがずれる。
ズコックだかの照準は確かにコックピットにあっていたが、横にずれてこちらのシールドに当たる。
ズコックが倒れ、大きな噴水が上がった。
オペレーターの通信。
『ドム一機!6時の方向!』
旋回すると確かにドムがいた。
ドムが蛇行走行で迫ってくる。もちろん、バズーカを撃ちながら。
シールドで防ぎ、切れ目に反撃をー。
.
..
...
俺は見た。
目の前で。見ている時に。間に合わなかった。
ジム・コマンド1番機のコクピットから悠々と伸びる、
このトリガーを引いたら助けられたかもしれなかった。
しかし、起きてしまった。時は、過ぎてしまったのだ。
衝撃。
モニターが映す映像は熱帯雨林から砂嵐になって
二回目の衝撃。
・
・・
・・・
気づいた時には戦闘が終了していた。
なんで大破までやられなかったのはきっとその前についたコックピットハッチの傷・・・
ザクのヒートホークにやられた横一直線の切り傷のお陰だろう。
スファは戦死。エルクは生き残ったようだ。ジム・コマンド1番機は廃棄。
このまま作戦を続行するみたいだ。欠員の補充は今の所なし。
ガンダムは受領し終わっているので12月2日に主力艦隊に紛れてルナツーに帰投する手筈となっている。
タブレットに写っている報告書から目を話し破損したジム・コマンド2番機を眺める。
肩に刻まれた『02』のエンブレム。
この遊撃隊はリーダーが不在になり、次のリーダーを今、艦長達が決めている。
味方が死んでいくのは嫌と言う程見てきたが、面識のある味方、それも同じ隊の友人が目の前で、と言うのは
初めてだった。不思議と、悲しくはなかった。いや、悲しくない訳ないが。
きっと実感が湧いてないのだろう。
・
・・
・・・
『SCV-102ネルソン級軽空母三番艦、発艦します。』
艦長の声が船内アナウンスのスピーカーから流れる。
スファの墓場を発進し、ルナツーへと向かう。
「ふぅ・・・」
栄養ドリンクをゴミ箱に入れ、自室へと戻る。
ガンダムを納品した後、俺らはソロモン攻略に参加するようだ。