デジモンアドベンチャー 〜魂の咆哮〜   作:すなぎも

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第一話 出会い

俺は心底ビビっていた

なぜかって?

目の前ででっけえオレンジ色の恐竜と鳥が闘ってるからだよ

 

そんなことを考えていたためか、恐竜がこちら側に吹っ飛んできて建物をぶち壊し、瓦礫が降り注いでくるのを回避できなかった

その瞬間俺は意識を失った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気付いた時には身体中激痛が走る中で病院のベッドに居た

体の感覚はあまり無かった

家族は今はいないらしい(居てもうるさいだけだが)

 

『・・・はぁ』

 

そんなことを思っていると俺のベッドの隣で黒い光とともに4歳くらいだろうか、少女・・・でいいのかな?が現れる

 

「・・・見た目、3歳くらい、身体半分重傷、黒髪、赤目・・・君、名前は?頭の中で思い浮かべて」

 

『・・・は?』

 

「は?じゃなくてさ、名前、思い浮かべて」

 

『・・・龍明(りょうめい)』

 

「なにこの名前・・・、孔明みたいで紛らわしいなぁ、ま、情報は一致してるね」

 

『・・・・・・なんだこいつ』

 

「僕は華音、これからいくつか質問するから答えてね?」

 

「君は意識を失う前にオレンジ色の恐竜をみた?」

 

『・・・あれかな?見たな』

 

「うん、じゃあ次だね、君はその怪我を治したい?」

 

『・・・当たり前田のクラ「やめて」

 

『・・・・・・』

 

「うん、分かった、じゃあこの傷を僕がこの先生きていけるレベルにする、治ったらまた来るからその時にしっかりと返事を聞くね」

 

『ようするにこのままだと死ぬって意味か?』

「ちょっと黙って」

 

そう言うとその子は俺のちょうど心臓のあたりに手をかざし何かを呟き始める

 

その子が呟きを終えると同時に身体の痛みがふっと消える

 

『・・・!?』

 

『君、人間?宇宙人とかってことは無いよね?』

 

「その話は1年後、そのときに全てを話すよ、君にはまだ、話せない」

そう言うとその子はまた来た時と同じように黒い光の中を歩いていく

 

そして黒い光は少しずつ小さくなり消える

 

『・・・なんだったんだあの子・・・』

 

そして俺はそれから傷が急速に治り始め1ヶ月後には栄養注入だけから流動食に、2ヶ月後には普通の飯に、3ヶ月後には立ち上がり歩くことができた

半身に関しては絶対潰れていると思って居たのだが・・・

 

そして退院の前日俺はレントゲン、血液検査、脳波検査などを行った

 

結果は正常、大丈夫だった

血液以外は・・・

なにやら血液にはこの世のものでない何かが混ざっていたらしい

どうせあの時の子の仕業だろうが・・・

 

とりあえず平気だろうということで俺は入院から約一年で病院を脱出した

 

そしてあの子と約束してちょうど一年・・・

 

 

 

 

 

 

「あーつかれたー」

俺がそんなことを言って我が家の床で寝転がる

 

「でも色々あったからねぇ、仕方ないよ」

母が懐かしむような顔をして言って来る

 

その時だった

突然「ピンポーン」とインターホンが鳴った

 

「はーい」

と言って母が玄関に向かう

 

「あ、龍明くんが最近退院したって聞いて来たんですけど・・・」

 

・・・!?

 

「あら、あの子のお友達?それとも・・・彼女?」

『なに言ってやがるあのババア』

 

「さ、上がって上がってー」

家に入れたのかあのBBA・・・

 

「やっほー久しぶり、龍明」

気付いたときには華音はすでに背後にいた

病院で見たときとは違い、今回は小洒落た服にリュックサックを背負っていた

 

「ちょっと俺の部屋行くぞ」

「え、なに、きゃ」

 

俺は華音の腕を掴み自室へ引きずりこむ

 

「えー、龍明くんってそんなに強引だったんだー」

華音がふざけ半分といった様子で話しかけてくる

 

「追い出すぞ?あ、窓から投げ出した方がいいか」

 

「あー、うそうそ、じゃ、本題に入ろうか」

華音はなんか若干バカにするような目でこっちを見ながら本題を話し始める

 

「まあ、まず一つだけど、君にこれからデジタルワールドに来てもらいたいんだ」

 

『・・・はぁ?』

「何言ってんのお前」

俺はガチでまずい人を見る目で華音を見た

 

「んー・・・まあもう一つの世界って感じかな、まあ断らせないけどね」

 

「俺は普通に生きて行きたいんだが」

そんな風に華音に抗議する

しかし華音は

「次にこれ」

と言って完全に抗議を無視する

そして持ってきたリュックサックの中から俺の頭より少しでかいくらいの大きな卵を取り出す

そしてその卵を見ながら華音は謎すぎる言葉を放った

 

「これは君のパートナーになるデジモンの卵、これに触れてみて?」

 

デジモンってなんぞ?パートナー?触れ?

もう意味が分からん

 

「んー、そうだなー・・・実物を見せた方がいいか、出ておいで、リュウダモン」

そう言って華音はポケベルのようなものを出す

するとポケベルから光が走りその光が留まり形を作っていく

「なぁ、こっちの世界では出さないでくれって言ったじゃん」

光のベールが無くなると兜を被った大きなトカゲのような生き物が立っていた

 

「ま、いっか、俺はリュウダモン、あんたは龍明だっけ?さっさとこの卵に触れドアホ」

いきなり現れて初対面の人間にドアホというトカゲ

 

「これはお仕置きが必要なようだな・・・どちらが上か分からせてやるよクソトカゲ・・・」

軽くトカゲを脅す

しかしトカゲはこれに対して

「やってみろブワァーーーカ、どうせ出来やしないし、仮にして来たらこの爪で切り裂いてやるよカス!」

 

どうやらこのトカゲ相当口が悪いらしい

 

「・・・ま、まあ、これで信じてもらえた・・・かなぁ?」

華音が苦笑いで話しかけてくる

もちろん卵をこちらに差し出しながら

 

「・・・はぁ、触ればいいんだろ?」

 

諦めて俺は卵を触ることにした

触らなければ確実に何かをされるからだ

 

そして卵に触れる

その瞬間卵にヒビが入り部屋を覆い視界を完全に白に塗り潰すほどの光が迸る

 

光が収まり辛うじて目を開けるとそこには、シマシマに毛で覆われたボールのような形の小さい体、その小さい体に不釣り合いな大きな口を持つ生き物がいた

 

「君が僕のパートナー?僕はドリモン、よろしくね」

そう言いながらその生き物は小さな手足でちょこちょこと俺に歩み寄ってくる

俺の心はドリモンと名乗った生き物のその姿を見た瞬間ある一つの考えで頭が覆い尽くされた

 

かわいい

という考えで

 

『・・・かわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいい』

 

まるで壊れたビデオテープのように頭の中でそれだけが繰り返される

 

「あ、あはは、き、気に入ったみたいだね・・・」

華音がドン引きといった様子でこちらを苦笑いで見ている

 

『あっ・・・こいつ、心読めるんだっけ・・・』

 

「ごめん、丸聞こえだったよ」

華音にそう言われた瞬間羞恥心がどこからともなく湧き上がり穴があったら入りたい、いや、いっそそのまま地下へと掘り進んでいってしまいたくなる

 

「まあ、とりあえず・・・ね?きみにはデジタルワールドに来て欲しいんだ、来てくれないのであれば、ドルモンとはお別れになっちゃうかなぁ」

「よし、行こう準備するから少し待ってろ」

龍明はドリモンの話を出した途端に準備をしに行く

そんな龍明を見て本当に大丈夫なんだろうかと心配になる華音だった

 

そして部屋に戻って来た龍明は病院に居たときの質素な服装とは違いサバイバル専用のような服装だった

 

ズボンのポケット代わりにものを入れるミニポーチ、腰には普通のポーチ、ベルトにはサバイバルナイフ、ボトルなどが着いており移動の邪魔にならないような軽装だった

手袋は手甲のようなものを着けている

 

「さ、行こうか」

『・・・ほ、本当に4歳なのかなぁ・・・行動力とか特に・・・』

4歳らしからぬ行動に華音は苦笑いを浮かべる他思いつかなかったようだ

 

そして華音が壁に手を当て何か呟くと黒い光が現れ道のような空間を作る

 

「さ、行くよ絶対に離れないでね?」

華音は黒いオーラを出しながら半分脅しのように忠告してくる

 

「離れたら帰れなくなるパターンかな?これは」

半分恐怖を感じながら華音に聞く

華音はその質問に笑顔で

「いいや?この世界から存在が完全に無くなるだけだよ?」

と言い放つ

 

「離れず着いていかさせてもらいますッ!!!!」

「ははは、ま、まあとりあえず行こうか」

完全に引かれている・・・

そんなこんなで俺にかなりドン引きしているの華音と共に俺はその空間に入って行った

 

 

 

 




はい、砂肝です
『デジモンアドベンチャー 〜魂の咆哮〜』を読んでいただきありがとうございます
今回は1話目から主人公が危険な状態でしたねぇ
ちなみにタグのR-15はこれが原因です
「15じゃなくても平気だろ」などという場合はご指摘頂けるとありがたいです
それではこれからもよろしくお願い致します
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