デジモンアドベンチャー 〜魂の咆哮〜   作:すなぎも

11 / 40
はい、どうも砂肝です。
とりあえず予定としてはデジモンアドベンチャー高校生編が終わるまでは少なくとも引っ張ります。
02編とかで無理やり伸ばします。
しかし、龍明は単独行動係です
さて、それでは今回は後半シリアス回になります。
それでは、ごゆっくりどうぞ〜


第十一話 想い

-------龍明-------

「いやー、危なかったわねぇ!私もまさか生きてられるだなんて思わなかったわ」

エテモンが包帯ぐるぐる巻きのミイラみたいな状態で壁に向かって話しかけてる

グラサンかけてるから分からないけど絶対目にも包帯かかってるよ・・・

「まあ龍明のおかげだよね、多分」

「多分!?俺頑張ったのに多分なの!?ひどくね!?」

どうせ無視されるだろうとは思ったが辛すぎて反論をする

「まあまあ、龍明、お前それでも結構な重傷なんだから落ち着けよ、マグマ浴びたんだろ?その傷抉るぞ」

ドルモンが突然洒落にならない脅しをかけてくる

「ドルモン、お前そんなキャラだったっけ!?出番無いからってやさぐれすぎだろ!」

俺がドルモンに突っ込むとすぐにガジモンが口を出してくる

「エテモンさま!ヴァンデモン城が見えてきました!」

「あら、じゃあここであんたたちともお別れね」

エテモンが今度は操作盤のようなものに話しかけ始める。

あえて突っ込まない

「ああ、色々ありがとうな。本当に助かった」

俺はエテモンに素直に感謝の言葉を述べる

「そんなこといいのよ!友を守るのに理由なんていらないわ!」

今度はガジモンに向けて話しかけている。

お前本当は見えてるんだよな?

「またなにかあったら来てね。相談に乗るよ」

華音はヴァンデモン城にいつでも来るように誘いをかける

「ええ、そうさせてもらうわ!それじゃあ、もう着くかしらね」

エテモンがそういった直後キキーッと音を立ててトレーラーが停止する

「エテモンさま!ヴァンデモン城に到着しました!」

「あら、ちょうど良かったみたいね、じゃあ、華音、これを受け取って」

エテモンが華音になにか本のようなものを渡す

そして華音にボソボソと耳打ちをする

すると直後に華音が顔を真っ赤にする

何をいったのやら・・・

 

-------華音-------

エテモンが私にと本を渡してくる

そしてすぐに私の耳元でつぶやいた

(この本に恋愛の手順が載ってるわ、それを読んで龍明にアタックよ!)

!!!!???!?

(な、な、なんでエテモンがそんなこと知ってるの!!?)

私は考えがエテモンにバレていたのが恥ずかしくて顔を真っ赤にしながらエテモンに質問を投げつける

(一流のスターはなんでも分かるのよ?ただ、あいつは超のつくレベルの鈍感だから直接言わないとダメよ?その本に光が丘のいいムードの遊園地のチケット二枚挟んであるから!それ使いなさい!)

さすがエテモンと言うべきだろうか、準備が良すぎて怖い

(絶対にくっつきなさいよ)

エテモンは私に普段と比べて低い声で言ってくる

 

 

-------龍明-------

「なあ、華音、おれなんかしたっけ?なんでそんな距離置いてんの?」

俺は今ヴァンデモンの部屋へとつながる廊下を華音と並んで歩いている

しかし華音はずっと距離を置いて歩いているのだ

「い、いや、なにも・・・」

『俺なんかしたっけかなぁ・・・』

 

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

「お、お前たちか、やっと戻ってきたな」

ヴァンデモンの部屋の扉を開け中に入ると窓際で外を眺めていたヴァンデモンがこちらに向き直る

部屋は机と椅子が置いてあるだけのシンプルな部屋だった

「ヴァンデモン、ちょっといい?」

そしてすぐに華音がヴァンデモンに話しかける

「私の部屋にあった円盤みたいの捨てたでしょ?」

「ああ、あれはゴミだろう?」

「私のゲートの発信機だよ!!あれが無くちゃ細かい移動が出来ないの!!」

華音が机を思いっきりぶっ叩きながらヴァンデモンに怒鳴る

「お、おお、すまない、あ、それと龍明をリーダーにした部隊を作ることになった」

「「は?」」

突然俺を筆頭にした部隊をつくるとかほざきだした

「あー、メンバーは・・・龍明、華音、テイルモン、ウィザーモン、パンプモン、ゴツモン・・・だな」

「いや、ちょっと待てよ、俺の部隊作るってどういうことだ」

「お前らは遊撃部隊だ、好きなように動けばいい。」

どうやら聞く気が無いらしい

「なんで俺の部隊つくったのか、聞いてんだ、よおおおお!!!!」

ヴァンデモンの耳元で思いっきり口を開いて怒鳴る

ヴァンデモンも堪らず耳を塞ぐ

「いやな、さっきエテモンが来てあいつらはあーだこーだ言いだしたからなんやかんやでこうなった」

「そうだよ、龍明、なんやかんやでどうせ納得するんだからいいでしょ?」

華音までヴァンデモンの調子に乗り始めた

「てめーらなんでもなんやかんやで済むと思ってんだろ。」

「「いや、思ってないよ、いや、不思議」」

2人揃って同時に胸の前で手をブンブン振る

「ハモってんじゃねーよ!!!」

「まあとりあえずさっさとミーティンしてこい、あと一週間くらいで現実世界に行くぞ」

今度は聴いたこともない話が出てきた

「は?現実世界行くってなんだよそれ。」

俺はヴァンデモンに気になったことを尋ねる

しかし無視されて無理やり部屋の外に出されてしまう

・・・少し、考えないとな。

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

「あー、本日付で部隊長になった鉄 龍明だ、みんなよろしくな」

部隊内挨拶で最後に俺が自己紹介をすると、パチパチと拍手が起こる

「それじゃあ、よろしく頼むよ、隊長?」

青い法衣を纏った魔術師のようなデジモン、ウィザーモンが俺の肩をポンと叩いてくる

「変な指示したりしたら容赦しないわよ!」

次は隊の姉御肌、テイルモンが背中をバシバシ叩いてくる

「そーだよ!」

「僕たちも協力するから!」

パンプモンとゴツモンが肩に乗っかってくる

「ははは、よろしくな」

久しぶりに、心から笑えた気がした

 

 

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

「さて、それじゃあヴァンデモンからの任務だ。これから約一週間後、子供達がここにくる。俺たちの任はそれの足止めだ。」

俺は隊室の真ん中に置いてある机にヴァンデモンから渡された計画書を広げ全員に話す

「彼らがどこに向かうとかはわかるの?」

華音が城内の見取り図を見ながら俺に質問してくる

「ああ、ゲート装置だ、あいつらはヴァンデモンの考えを止めようとしているらしい、そのためにはゲートを通って日本へ行く必要があるんだ。」

「ふむふむー、で、やっぱり殺しちゃダメなんだよね?」

テイルモンが目を細めながら俺に話してくる

「らしいな、ヴァンデモンの考えはよくわからないが」

「俺たちは人間界へはどうやって行けばいいんだ?出撃指令も出たはずだが」

ウィザーモンが俺へと質問してくる

「それは華音がゲートを開けるから問題はない、これで計画の説明は終わりだ、俺は一週間休むが、みんなそれぞれで行動しろ」

俺はそういい自分の部屋に戻ろうとする

・・・なんか、視線を感じる

俺が後ろを振り向くと華音以外の全員が「は?」と言った感じでこちらを見ている

「あれ?俺なんか変なこと言った?」

「な、なんで一週間も休むわけ?」

テイルモンが苦笑いしながら問う

「ああ、来る途中でヴォルクドラモンとドンパチやってな、ちょっと怪我を治すのに集中したいんだ」

「あんたがダメージ受けるなんてどんな相手よ・・・」

テイルモンが呆れたような顔で俺を見てくる。

視線も痛いので、すぐに部屋から抜け出す

 

 

「んー、やっぱやりすぎたかな」

部屋から出てすぐのんびりと部屋へ向かって歩きながら自分の体の現状に対する気持ちを呟く

「なにが?」

「!!?!?」

どこからともなくドルモンが現れ心臓が止まりそうになる

お前一体何者だよ・・・

当の本人はどうかしたのかといった様子で首を傾げている

「やっぱり、あの時無茶してたんだ」

ドルモンは俺の状態を的確に見抜き、気にしているところを突いてくる

「ははは、だいじょぶだいじょぶ、一週間も休めば治るさ、こんな火傷くらい」

俺はドルモンの頭を撫でながら不安を持たせないように笑う

しかし、ドルモンの顔からは曇りが消えない

「せいっ!」

可愛らしい掛け声とともにドルモンが左足首に思いっきり蹴りを入れてくる

かなりの痛みが走りたまらず倒れてしまう

「いって・・・」

「やっぱり、足だけじゃなかったね。」

ドルモンは左足首を押さえ屈む俺を見下ろすように立っていた

その眼にはいつもと違った雰囲気を宿していた

「いつもいつも、ずっと、一人で闘ってるじゃないか。僕だって居るのに、僕達は、パートナーじゃないの?」

ドルモンは苦しそうな表情でポツポツと言葉を紡ぎだしていく

心がいっぱいいっぱいのような、どこか寂しそうな、複雑な表情だ

「パートナーだからさ、いや、むしろ家族のようなもんだ、俺にとってお前は」

俺は立ち上がり膝をついてドルモンと目線を合わせつつドルモンに気持ちを話す

「俺は、家族を、何よりも大切なものを、守りたいんだ」

「それは僕だって同じ、なのに、君はずっと一人で闘ってる、パートナーって、家族って!そんなものなの!?」

まるで心を抑えていた壁が壊れたかのようにドルモンの声が大きくなり、眼はどんどん苦痛の色に染まっていく

「っ・・・!」

「僕だって!僕だって!闘えるよ!僕にも大切なものを守らせてよ!僕にも一緒に君の大切なものを守らせてよ!」

ドルモンの眼に涙が浮かび始める

俺はどうしようもなく、戸惑う。

言葉は詰まって出てこない。

どうすればいいのかと手だけが所在なく動く

「・・・いきなり取り乱してごめん、これでもう僕からの話はお終いだよ、あとは部屋に行ってゆっくり休んで」

ドルモンはゆっくりと廊下の奥に向かって歩いていく

しかし、俺にはドルモンのその歩みを止めることは出来なかった




はい、どうも、砂肝です。
今回はエテモンが怖い( )な回でした!
後半のことがこれからどうなるか、お楽しみに次回をお待ちください
ありがとうございます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。