デジモンアドベンチャー 〜魂の咆哮〜   作:すなぎも

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はい、どーも最近文語力の低下を問題視している砂肝です。
ここ最近受験勉強しまくってて頭痛が酷いです。
また投稿ペースがかなり低下するかと思われますが生暖かい目で見守ってくださると幸いです。
一身上の都合で身勝手な行動をしてしまい申し訳ございません。


無印・ダークマスターズ編
第二十四話 理由


-------龍明-------

目を覚ますと暖かな陽の光が拠点を隠すブルーシートと上の土を通して射していた

木漏れ日のような感じであまり明るくはないが何があるかを把握するには充分な光の量だ

影を数えてみると2人足りない

「・・・もう起きた奴がいるのか・・・」

まだ覚醒していない脳でゆっくりと物事を考え処理していく

「・・・顔でも洗うか。」

そう言ってのそのそと拠点から出る

拠点は出来る限り見えにくく尚且つ生活に必要な水がすぐ取りに行けるように川と海、両方に近くなる位置に作った。

そのため外に出てそのまままっすぐ進めば海に、左を向いてまっすぐ進めば川へと着く

俺は左を向いてのろのろと刀を腰のベルトに掛けながら川へと向かう

川へと歩いていると川が見えてきたところで俺より年上だったか。

たしか名前は城戸 丈のはずだ

彼が彼の赤縁のメガネを横に置き川で顔を洗っていた

どうやら俺より先に起きたうちの1人は丈さんだったらしい

俺は彼の存在を気にせず横に座り込み水を手で掬い自分の顔にかける

ついでで髪も水で洗い汚れを軽く落としつつ寝癖を直す

「龍明くん、君は戦うことってどんなことだと思う?」

突然丈さんが謎の哲学のような話を始める

俺はそんな突然の事に驚き水を掬う途中で水が手の隙間から溢れているのも気にせず固まる

「ああ、ごめんよ。そんなに難しくは考えないでくれ。ただ僕は戦うことがどういうことなのかずっと戦ってきた君に教えて欲しいんだ」

丈さんの顔を改めて見てみると少しではあるがクマのようなものが出来ていた

あまり眠れていないらしい

今の質問から考えて恐らくだが、戦うことの意味を考えていたのだろう。

「戦うこと・・・ですか。

俺にとっては・・・大切な物を護ることじゃないかな。」

俺は本心で思っていることを首を掻きながら呟く

「どうして、そう思うんだい?」

丈さん・・・意外としつこいな。

だから将来ハゲそうとか華音に言われるんだよ・・・

「とりあえず飯用の魚とか取りながらでもいいですかね?」

俺は笑いながら丈さんに向けて首を傾げ刀を1本だけ抜く

丈さんはそんな俺を見て苦笑いを浮かべた

 

 

「実は俺、もう4度も、大切な物を失ってるんですよ」

俺はそう言いながら足元付近に泳いでくる魚を刀の峰で陸へと打ち上げていく

「ウィザーモンたちのことかい?」

丈さんは魚が川から陸へと水飛沫を上げながら打ち上げられていく様を目で追いながらそう聞き返してくる

「そうですね。だからこそ、大切なことを、大切な物を知ることが出来たと思うんです。」

俺は5匹目を打ち上げたところで水中の地面に刀を突き刺しその上に肘を置いて少し休む

「うん、そうだね。僕もあの瞬間に立ち会っていなかったらひょっとしたら命をもっと軽く見ていたかもしれない」

丈さんはそう言って下を俯く

「気付いたら次は行動に移す。そうすれば次は大切な物を失わなくてすむかもしれない。俺は今、敵のデジモンを殺して大切な物を護れるなら喜んで手を汚します。」

俺はそう言って再び魚を打ち上げ始める

一方で丈さんはそれを聞いてえ?といった表情で俺を見上げる

「丈さん、俺はみんなが言うほど強くありません。俺は目の届く範囲でしか大切な物を護れません」

丈さんの周りに疑問符が大量に見えそうな程わからないというオーラが纏わりつく

「だからこそ、俺は目に届く範囲の物を護るために戦うんです。だから俺にとって戦うことは大切な物を護るということなんです」

そう言うと丈さんは表情を緩め憑き物が落ちたようにすっと立ち上がる

「口下手なもので・・・あんまり答えになってなかったらすいません。」

俺はそう言って思いっきり水面を叩き魚を10匹程纏めて陸へと打ち上げる

そして陸へと上がり鞄から魚籠を取り出し魚についた土を水で洗い流して魚を一気に魚籠にぶちこむ

「いいや、戦うことがどういうことか分かった気がするよ。ありがとう」

俺はその言葉を聞いてから丈さんの腕を掴み引いてこういった

「次は山菜採集に行くんで手伝ってもらえませんか?」

丈さんはしょうがないなといった表情で首を縦に振る

もちろん、この後二人揃って毒キノコやら毒植物の実やらといった毒を持つものを大量に持ってきたのは言うまでもない

 

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

「うーん、太一、これ全部毒キノコや毒の実よ」

パルモンが手からツタを伸ばしキノコや果物をまとめて持ち上げ全体的にさっさと見てそう言う

太一さんはというと腕を組んで目を瞑りながらうーむと唸っている

「おい、龍明くん、全部毒あるってよ?」

「え?俺それぞれ一回ずつですけどこれ全部食ったことありますよ?」

俺は危険物を大量に持ってきた罰として共に正座させられている丈さんとヒソヒソと話しながら太一さんの思案が終わり判決が下るのを待つ

「よし、お前ら、これを食え」

太一さんはそう言いながら笑顔で毒物の山から木の実を一個適当に持ち上げこちらに向けて渡そうとしてくる

「やめろよ太一!拷問じゃないか!」

丈さんがビビり気味の顔で手を前に押し出しいらないという意思を表すポーズをとる

「そうですよ、太一さん、せっかく丈さんが僕が代わりに罰を受けるって言ってるのに!」

そして俺は丈さんを売る

「ええ!?なんで!」

「罰受けたくないもの。」

丈さんから聞かれるも当たり前のようにあっさり答え丈さんの背中を押して丈さんを太一さんへ向けて前に押し出す

 

「見つけたぞ!選ばれし子供達!」

 

その声が響くと上空が緑色に輝く

「伏せろっ!」

俺が叫ぶと同時に緑色の閃光が隠れていた森を薙ぎ周りに生えていた木を根こそぎ吹き飛ばす

爆風が押し寄せ煙に紛れて光を反射する敵の金色の甲殻が目に入る

「メタルシードラモンか!」

メタルシードラモンは蛇のような長い体をくねらせながら土煙を切り裂き突進を仕掛けてくる

それを見て反射的に腰に下げた刀を抜き突進の瞬間にしゃがみ込みメタルシードラモンの顎に渾身の右アッパーを撃ち込む

しかしメタルシードラモンは微動だにせず頭上ギリギリをメタルシードラモンの体が滑るように通っていく

「なんだ?今のは攻撃か?」

そう言ってメタルシードラモンが余裕を持て余した表情でヒレを使い顎を撫でながら辺りを見回し始める

「おいおい・・・硬すぎるだろうが・・・」

殴った右腕は麻痺毒を打たれたかと思うほどビリビリと痺れ鈍い痛みがじんじんと広がっていた

「太一!」

寝床の中で眠っていたアグモンが拠点の天井を突き破り飛び出してくる

どうやらまだ眠っている人達がいるらしい

拠点の中には人影が見えた

そして拠点から飛び出したアグモンは空中で体を後ろに反らせ息を大きく吸いこむ

「ベビーフレ・・・あれ?」

アグモンの口から空気が抜けるような音がする

「アグモン!?」

太一さんが驚いた表情でデジヴァイスを手から落とす

どちらかといえば呆れた表情といったほうがいいだろうか

 

「遊んでいるとは随分余裕だなぁ!」

 

太一さんとアグモンが漫才をしている隙にメタルシードラモンは鼻先の砲塔にエネルギーを溜め込み始める

「アルティメットストリーム!」

メタルシードラモンの攻撃に気付いていないのか、それとも体が動かせないのか、太一さんはアグモンの方を見たまま動こうとしない

 

 

-------The third person view-------

「はははは!選ばれし子供は残り9人だな・・・ん?」

濛々と立ち込める土煙が晴れ始める

それと同時にメタルシードラモンは畏怖した

土煙の中で血のような紅い眼光が揺らいだからだ

「!?あ、アルティメット・・・」

メタルシードラモンは動揺しながらも再びアルティメットストリームを放とうとする

しかし彼の鼻先の砲塔に何かが飛び込む

それとほぼ同時に何かが砕けたような音が鼻の砲塔から響く

「さて、問題だ。溜まり続けるエネルギーの排出口を塞いだらどうなるでしょうか?」

土煙の中から先ほどアルティメットストリームを受けたはずの少年が五体満足で現れる

確かにいくらか怪我こそしている。だが、額や腕から少量流血しているだけで怪我と言うほどではなかった

その異様な光景と質問にメタルシードラモンはたじろぎ動けなくなる

「エネルギーを排出・・・?ま、まさか」

「あと数分ってところだなぁ」

龍明はメタルシードラモンを指差しながら不敵な笑みを浮かべる

「はっ・・・はっ・・はっ、はっ」

彼の宣告が出た瞬間からメタルシードラモンの呼吸がどんどん早まり過呼吸気味になる

「ボォン!」

龍明がそう言って手を思い切り叩くと同時にメタルシードラモンは泡を吹きながら地面に倒れる

「こいつもバカだなぁ・・・刀投げ込んだだけでエネルギーが詰まるかよ。」

龍明はメタルシードラモンの砲塔に手を突っ込んで投げ込んだ刀を引き抜く

それと同時に太一は尻餅をつく

「お前・・・超能力使えたのか!?」

太一は眼を輝かせながら龍明を指差す

「え?ちg「すげえな!龍明!」

龍明は超能力ではないと否定の論を述べようとするもそれを太一は狙ったかのごとく邪魔をする

「いや、超能力はつk「もう一回使ってみてくれよ!」

龍明は再び否定の論を述べようとするがことごとく太一に邪魔を受ける

「俺にも教えてくれy「うるせえええええ!!」

全く喋らせてもらえずとうとう彼の堪忍袋の緒が切れたらしい

近場に立っていた丈の足を引っ掴みハンマー投げをするかのように振り回し遠心力をつけ投げつける

「なんで僕っ!」

「うわっ!」

太一はそれをギリギリで伏せて避ける

しかし、弾と化した丈は自身を襲った理不尽に文句を言いながら海を水切りし、徐々に失速し海に沈む

 

「あっやべ・・・」

 

その後丈は溺死寸前で助けられた。

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

朝食の魚を焼く火がパチパチと音を立てて弾ける

それと同時に話が始まる

「さて、これからどうするか・・・だな。」

太一が腕組みを崩し左手を右腕の肘に、右手を顎に付けて思案を始める

「まあ、とりあえずは次のエリアに進むべきじゃないかな?」

太一の考えを求める発言に対して華音は堅実的な意見を出す

もちろんそれは当然のことなのだ。

当然のことなのだが・・・

 

「あれは、どうするんだ?」

ヤマトが苦笑いで後ろを示す

その先には未だに泡を噴き出しながら気絶しているメタルシードラモンがいた

「・・・たしかにこの先厄介になるかもしれない相手ですからね。ここで倒しておくべきかもしれません」

光子郎は当然のようにパソコンを磨きながらメタルシードラモンを睨む

「・・・いや、殺す必要はないと思う。無駄な殺生はよくないよ。」

その中で1人だけ、龍明のみが半笑いを浮かべながら他の人たちの意見の反対意見を述べる

彼がその意見を述べた瞬間周りの子供達は彼ともう1人を除いて全員が彼に疑いの目を向けた

重苦しい空気の中でヤマトの声がその空気を壊す

「お前・・・本当に敵じゃないんだよな?」

「斬るぞ」

未だに疑うことをやめないヤマトに苛立ちが募ったのだろうか。

龍明は幹手で鞘から刀を少しだけ抜き焼けた魚を空いた左手で取って頭から順々に齧っていく

 

『・・・・・・』

 

全員が口を閉ざし再び辺りに重苦しい空気が流れる

各々で何か考えがあるのだろう

 

そして数分してこの沈黙は破られた

 

「あっ!みんな!」

華音のはっとしたような表情と声に全員が同時に反応し華音の方を見る

それと同時に華音は右手の人差し指を焚き火に向けた

「魚・・・焦げるよっ!」

それと同時に全員がずっこける

真剣な表情だったため全員何か重要な話だと思っていたのだろう

みんなの表情が緩み何人かは笑みをこぼしている

 

「うぅ・・・選ばれし子供・・は・・殺す!」

 

ヤマトさんの背後でゆらりと立ち上がったメタルシードラモンがいつの間にエネルギーを溜めたのかアルティメットストリームを放とうとする

 

しかし、砲塔からあの緑色のレーザーは放たれず、代わりにその砲塔が爆発を起こす

そしてメタルシードラモンは目を見開きながら再び地に伏せる

「・・・バカだなぁ」

龍明が近づき地に伏せているメタルシードラモンの砕けた砲塔を撫でる

その背中には哀愁のようなものが漂っていた

「取引をしよう。お前の傷を治す代わりにお前は持っている情報を全て俺に渡せ。」

彼は変わらない半笑いを顔に貼り付けたままメタルシードラモンを指差す

メタルシードラモンの目付きが一瞬で前よりも強張り今にも喰われそうな気配を放ち出す

「ふん・・・傷は治さなくていい、お前にだけなら情報をくれてやる。」

血を吐き出しながらメタルシードラモンの眼が龍明を睨みつける

そしてヒレを手をこまねくように動かしこちらへ来いという意志を示す

その口がぼそぼそと動きそして、彼は完全に絶命し、データの塵となって空へと消える

 

「なんだと・・・?そんなはずは・・・」

 

情報を渡された龍明は何かを考え続けている

そして後ろを振り返り他の仲間たち9人を睨むように見据える

「事情が変わった、俺はここで別れる。」

『はぁ!?』

タケルとヒカリを除いた7人の声が響く

そのあとすぐに華音が口を出す

「なんで?理由によっては・・・殺すよ?」

華音の目付きが変わり脅しをかける

「お前に話す理由はない、お前は太一さんたちと一緒に行けばいい。必ず後で合流する」

彼はそう言い残すと踵を返しすぐに海の反対側森の中へと駆けて行く

華音は悔しそうな表情こそしていないもののその手は血が滴るほど強く握りしめられていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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