2月15日を越えたら受験生というこの世でもっとも不必要な称号が剥奪されます!
もう少しなので首を長くして待っていただけたらなぁと思います。。。
それではこれからもよろしくお願いいたします!
「失礼する。」
割れた海の中に佇む家の扉を押し開け中にいる人物に話しかける
「ゲンナイさん・・・でいいんですよね?」
「・・・いかにも」
家の中畳張りの和風の部屋の中で目的の一人の老人が静かに答える
俺はそのすぐ近くまで歩み寄り目の前に正座をする
「突然押しかけて申し訳ない。聞きたいことがある。」
「お主の紋章のことじゃろう」
ゲンナイさんはどうやら何かを使って話を聞いていたらしい
まるで俺の思考を読んでいるかのごとくピタリと言い当てる
「魂の紋章は鉄家に伝わるもの、それは知っておるな?」
ゲンナイさんの質問に対して首を縦に振る
するとゲンナイさんは相槌のように首を縦に振る
「ならばお主に紋章の秘密を教えよう。初代、二代目と伝えられてきた秘密を・・・」
ゲンナイさんはそう言って俺の頭に手を乗せた
その時、ゲンナイさんの目から涙が溢れた気がした
「魂の後継者は選ばれし子供ではない。」
-------華音-------
「あー・・・もうっ!なんなの!?あいつは!」
頭を抑えながら若干嬌声気味に怒鳴る
突然どこかへと走り去ってしまった彼に腹が立っているのだろうか。
腹の奥底でマグマのような怒りが煮え滾っている
「まあまあ、何か考えがあってのことじゃないかしら?彼は無駄なことはしてこなかったでしょう?」
空さんが私を宥めようと龍明に代わって弁解をする
「そろそろ騒ぐのはやめてください。もう少し歩いたら残りのダークマスターズの領域に入ります」
光子郎くんがいつもの調子でパソコンをいじりながら止めに入る
それと同時に少し遅れ気味に歩いていたヒカリちゃんがばたりと倒れる
「熱がある。多分まだ風邪が治りきってなかったんだ。」
太一さんがヒカリちゃんの額に手を当てながらそう言い、苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる
なにか過去にあったのだろうか?
辛そうな表情がとても印象的だった
「幸いダークマスターズの領地ではありますが市街地と同じような建物群が見えます。恐らくはあそこに風邪薬もあるんじゃないですか?」
光子郎くんが手を目の上に当て遠くを見渡すように背伸びをし目を少し細める
「なら急ぐぞ!こんなところで止まってるわけにはいかないんだ!」
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-------龍明-------
「全ては初代から繋がってきた。
魂の継承者は代々均衡を保つことを目的として置かれてきた。
そして魂の紋章は結びつきを強める力を持つ
お主が体内にデクスを入れておけるのはこの力のおかげじゃ。」
ゲンナイさんのその言葉を聞いて心臓が少し高鳴る
それを抑え込むように胸に手を当てる
「メタルシードラモンは・・・俺にこう言った、予言は間も無く実現すると」
「その予言とは恐らくは火の壁を超えるもののことじゃろう。
もう間も無くこの世界には火の壁を超えるものが現れる
その為に、ワシはお主に伝えねばならない。
魂の紋章を」
ゲンナイさんは俺の質問に答えると同時に俺にこれからするのであろうことを予測不可能な程度で遠回しに話す
「ワシがこれからお主を鍛える。
そうなればお主の剣術、体術を強化することができる
それに、お主は彼奴からすでに教わっておるのじゃろう?」
遠回しに話したことをはっきりと話し、さらに俺の師についての話まで話し出す。
どうやら完全に俺の情報は把握しているらしい
この分だと使える術まで全て把握されているだろう
「分かったならばさっそく修行じゃ。
ドルモンとデクスにはそれぞれ別々で修行をさせる
という訳じゃ、さっさと分離しろい。」
ゲンナイさんはそう言うと家の奥の箪笥を開け中から2メートルはあろう巨大な太刀を引き出しから出す
一体どうやって入っていたのかという疑問はしばし置いておこう
「ったく・・・いつまで経ってもかわんねーな、クソジジイ」
デクスはそう言いながら俺と分離し地面へと着地する
それと同時にゲンナイさんは振り返りかなりの大声で笑いだす
「ひょっひょっひょっひょっ、ヒヨッコが粋がるのう。
人は時間と共に移りゆくものじゃ。
変わらぬものがあるか。バカたれめ」
そう言ってデクスの頭に手刀を落とす
どうやらこの人は過去のデクスも知っているらしい。
一体どんな情報網を持っているのかと苦笑いを浮かべているとゲンナイさんは突然親指を立てて表へ出ろと合図をする
「龍明よ、まずはお主の現在の力量を見よう
剣術は師に習ったと言ったのう?」
その質問に俺は首を縦に振る
「ならばかかってくるがよい。わしに擦りでもしたら及第点をくれてやろう。」
ゲンナイさんはそう言ってひょひょひょと悪趣味な笑顔を浮かべながら笑う
「擦れば・・・いいんですね?【破《ブレイク》】オン」
刀に一筋の光が纏わり付くように伸びる
「いきます。」
ゲンナイさんは老人ならば素早い動きには反応しきれないはず、そう考え掠らせるだけなら短期決戦で十分。
そう判断し最高速でゲンナイさんに突っ込み彼を真っ二つにする気で刀を振り抜く
しかし我が刃はゲンナイさんの体に届かずその手前に置かれた彼の刀の鞘に簡単に弾かれ鈍い音と電気のような痛みがそれぞれ空気と腕に響く
「これで・・・次は防げない。」
俺がそう呟くのを合図に光の刃が地から飛び出しゲンナイさんへと一斉に襲いかかる
しかしその間に黒い影が入り込み刃を粉々に砕く
「ゲンナイさん・・・ここは僕にやらせてもらいます。」
刃を斬り崩したのは少し年上くらいの黒いマントと手入れの行き届いている黒い長髪を携えた見たことのない少年だった
しかし驚くべき点はマントから出した右手しか使っていないということだった
「あの数の攻撃を片手で一度に防いだのか・・・」
「もう片方は使えないからね。
それに君の攻撃の速度は僕から見れば止まって見える。」
そう言って少年はマントの下へと出した右手を引き込む
その様子を見てゲンナイさんは頭に手を当て首を振りこう言う
「やれやれ・・・それじゃあ龍明、こやつをこの場から動かしてみよ。」
ゲンナイさんはそう言ってまた先ほどと同じようにひょひょひょと笑いながら縁側へと座りお茶を点て始める
「らしいよ、攻撃してきなよ。」
少年はそう言って再び右手だけをマントから出し人差し指の背をこちらに向け指をかかってこいというような雰囲気で動かす
「もうしてるさ。」
余裕に挑発をかます少年の足元から光の刃が飛び出し彼の周り全てから刃が襲いかかる
しかし襲い掛かる刃は全て彼に届くことなく塵となり消えていく
「!?」
「遅いよ」
彼の手が視界一杯に映り天地が反転し後頭部に強い衝撃が走る
一回転させられ頭から地面へ落ちたのだと理解するのに時間がかかり驚愕のあまり動けなくなる
しかし彼の方は全く止まろうとはせず再び視界全てが彼の手になる
次は視界が回り近くの岩目掛けて投げつけられる
もちろん突然の出来事に脳が追いつかず受身も取れず岩に叩きつけられる
そして彼は一歩もその場から移動していなかった
「・・・まだやるかい?」
彼はにこりと裏の無さそうなまるで陽の光と言えそうな明るい笑顔を浮かべる
脳裏にはこの人は強い。
その一言だけがただただ焼き付いていた
「いや、あんたには敵わねーや」
自分が負けを認めると彼は先ほどと同じようににこりと笑い立っていた場所から自分の方へと歩を進め右手を伸ばしてくる
「僕は日金 月矢(ヒガネ ツキヤ)、だいたい名前はカタカナでツキヤって書く君は?」
「鉄 龍明、鉄って書いてくろがね、坂本龍馬の龍に明るいの明でりょうめいだ」
俺はそう言って差し出されたツキヤの手を掴み立ち上がる
「ひょひょひょ、やはりお主ではまだ勝てんかったか
まあ、精進することじゃな」
突然先ほどまで縁側に座っていたはずのゲンナイさんが突然背後から声を掛けてくる
「ゲンナイさん、いい加減こっそり背後に近付いて脅かすのやめてくれよ。心臓に悪いや」
ツキヤはそう言って苦笑いを浮かべる
するとゲンナイさんは何かに反応してなにも言わずに家へと向かい縁側から家の奥へと入っていく
「・・・やれやれ、ご老人の考えることはイマイチ分からないね」
「あいつの考えを理解できる奴は人間じゃねえよ」
ツキヤとデクスはまるで打ち合わせしていたかのように息ピッタリに話し出す
「・・・さて、俺もお前の教育係にされたみたいだし、戦い方を教えるよ」
そう言うとツキヤは縁側へ向かいマントを外す
すると彼の『一度も見せていなかった』左腕が眼に入る
「なんだよ・・・?それは・・・っ」
息を呑むことしか出来なかった
初めて見るような状態だったため慣れていなかったのかもしれない
ツキヤの左手は機械、つまりは義手になっていた
長袖の服だったため見えたのは左手だけだったがひょっとしたら腕も義手なのかもしれない
おそらくはデジモンか何かと戦闘をしてそうなったのだろう。
「ああ、これね・・・随分前にしくったんだ」
ツキヤはそう言って照れ臭そうに鼻の下を擦る
「そうか・・・まあいいや、修行、だろ?」
俺が自分で納得し本来の目的へと指針を戻すと彼はまたにこりと笑う
「それじゃあ、始めよっか。」
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「くそっ、やっと薬を見つけたってのに・・・」
「完全監視体制が整ってるみたいです。」
「あいつら全部粉々に吹っ飛ばしちゃだめ?」
「「「「「ダメ」」」」」
現在太一、光子郎、華音、それぞれのパートナーと危険度100%の6人で薬を、残りのパートナーを含む10人はホワイトハウスのような家でヒカリの看護に回っていた
そして現在、ムゲンドラモンによって6人は完全監視体制を組まれた街のど真ん中で立ち往生をさせられていた。
「どうやって切り抜けるか・・・」
太一は窓へと近づき辺りを見回す
おそらくは打開策を練っているのだろう。
「・・・.そうだ。ここはコンピューターが多いから・・・」
光子郎はその手に持つパソコンとその場にある回線とをコードで結びキーボードを叩き始める
「何してるの?」
華音は追い詰められた状況下で突然おかしな行動をする光子郎に疑問を持ったのだろう。
横から光子郎のパソコンを覗き込む
その画面には街の地図と敵の配置と思しき点が至る所に散在していた
しかしその点全てが突然ある一点へと向けて集中し始めていた
「太一さん!敵がここに集中してきています!」
下が突然ざわつき始め上空には風を切る音が聞こえ始める
光子郎の言う通り敵が集結してきていると言うのは間違いないのだろう。
「太一さん、作戦は?」
華音は太一に指示を仰ぐ
「・・・正面突破だ、一刻も早くここから抜けるぞ!」
それと同時に3人はそれぞれのパートナーデジモンを進化させる。
『アグモン!』
『テントモン!』
『リュウダモン!』
『進化ぁぁぁぁっ!!』
『グレイモン!』
『カブテリモン!』
『ギンリュウモン!』
『超進化!』
『メタルグレイモン!』
『アトラーカブテリモン!』
『ヒシャリュウモン!』
それぞれがそれぞれのパートナーの背に乗り隠れていた家宅の壁をぶち壊し包囲網の一部を吹き飛ばしながら空を飛び逃げる
「ジェノサイドアタック!」
背後から空を飛ぶ赤い龍がいくつものミサイルを放つ
しかし完全体三匹が集まっている彼らからしてみれば怖くもなんともない
「縦横車!」
真っ先にヒシャリュウモンが動き全身から針のような武器を飛ばし攻撃をした龍を全方位から突き刺し穴だらけになり粉々になるまで攻撃し続ける
「ふん、修行が足りぬな。」
ヒシャリュウモンはそう言うとその長い体をうねらせ仲間たちの待つ場所へと向かう
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「ラァッ!」
龍明の刀とツキヤの義手、その二つの金属同士がぶつかり合い火花を散らす
「まだ弱い、動きを読みきって二重三重に策を張り巡らせるんだ。」
「うるせええええ!」
落ち着いた表情で左手の義手のみで全ての攻撃を弾くツキヤについに苛立ちが募ったのか龍明は一撃一撃を前以上に強く、速く打ち込み始める
しかしツキヤもまだ余力を残しているらしく特に驚きもせず平然とした表情で義手で全ての攻撃を弾いていく
「このスピードで動きが読めるわけがない!」
龍明はそう叫び次々と攻撃を繰り出していく
それと同時にツキヤの動きにも変化が現れる
そして、こう呟く
「右手の刀での突き。そこから即座に左手の刀での振り下ろし、そのすぐあとに右脚での蹴り」
龍明はそれに驚いた。
全ての攻撃が読まれていたのだ。
「龍明、来客だ。」
ツキヤがそう言った瞬間二本のレーザーが絡み合いながらゲンナイの家にヒットする
レーザーはどういう結界が掛かっているのかは知らないが弾かれる
「おやおや、やはりここでしたか。
魂の者よ・・・。」
空からピエモンとピノッキモンが降りてくる
恐らくはここに何かを探しに来たのだろう
「ここになんの御用でしょうか?
ここにお前の欲する物は無いぞ?」
ツキヤはそう言っていつの間に取ってきたのか片手にゲンナイさんの長刀を持って彼らの前に立ちはだかる
「いるじゃあないですか?
ほら、そこに・・・」
その瞬間気味の良い太刀音と耳障りな金属音が鳴り響きピエモンの背後の海が斬れる
「お前に渡す訳には行かないな。
アレは、はるか古来より伝えられてきた予言に記されたこの世の希望だ。」
ツキヤはそう言って途轍もない殺気を放ちピエモンとピノッキモンの二人を同時に威圧する
威圧されている二人はピエモンとピノッキモンという2体の究極体だというのに額から冷や汗を流している
それだけツキヤの本気は上限が見えないのだろうか
「龍明、この戦いから読み合いのコツを掴め。
お前なら出来る。」
そう言ってツキヤは纏っていたマントを取り払い右手で鞘から長刀を引き抜く
それと同時にピノッキモンのみが戦闘態勢に入る
「ここにわざわざ押しかけてきたんだ。
タダで帰れると思うなよ。」
「フン、お前の本気を、見せてもらおうか・・・」
ツキヤとピエモンはお互いにそう言い合いお互いに鞘から長刀を、4本の剣を抜き放った。