デジモンアドベンチャー 〜魂の咆哮〜   作:すなぎも

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はい、どーも遅くなりました砂肝です。
タイトルからも分かるかもしれませんが今回はあの方が復活します!
アニメの通りですかね、はい。


第二十八話 再臨、スーパースター!

「ゲンナイさん、今戻りました」

半分が崩れた家の戸を開け中にいるであろう老人の名を呼ぶ

暗がりの中に深いしわの畳まれた小柄な老人が正座しているのが眼に映る

「・・・よう来たよう来た。座敷へ上がってお茶でもいかがかね?」

ゲンナイはそう言って横に置いてあった湯呑み茶碗をお盆に乗せ前に差し出す。

しかし、誘われた少年、鉄 龍明はそのお茶を受け取ろうとはせず玄関にただ立つだけだった

「そんなくだらないことはどうでもいいです、魂の紋章の真実を教えてください」

そう言って龍明は前よりも増した威圧感を持つその眼光でゲンナイを威圧する

その様子を見てゲンナイはやれやれと言いながら重そうに腰を持ち上げる

 

「お主はデクスの本当の力を知っておるか?」

「何ですか?アルカイオスの個体だけが持つ能力のことですか?」

龍明の返事にゲンナイは頭を振り後ろを振り向き手で龍明をこまねく

龍明はそれに従い座敷へと踏み込む

「お主はデクスの本当の力を知っているのかという質問の答えを言おう。」

龍明はそれを聞く前に若干体をこわばらせる

「デクスの本当の力、それは・・・全ての能力の『模倣』じゃ」

「・・・は?」

そう言うと同時に龍明からデクスが分離し話し始める

「つまりヴァンデモンの能力みたいなのが備わった

そう言いたいんだろ?」

「そういうことじゃ。

さて、ここで話は変わるが」

「「なんでだよ!?」」

今の話をしたところから何かを話すと考えていたのか龍明とデクスは声を揃えてツッコミを入れる

「なんでって・・・話したいことは話し終わったしのう?」

「そこはなにか続きを話すべきじゃねーのか!?」

デクスが手をブンブン振り回しながらツッコミを続ける

龍明は面倒になったのか額に手を当て近くの柱にもたれかかっていた

 

「・・・あのさー、俺・・・忘れられてるのかな?」

 

その言葉に全員が振り返り「いたのか。」という表情を浮かべる

その声の主ドルモンはそんな全員の感情を表情から読み取ったのか首を項垂れ肩を落とす

 

「いやはや、もうしわけないのぅ。

さて、話は変わるが」

 

「軽いよ!」

ドルモンがそう言ってギャグ漫画みたいな涙の流し方をしながらゲンナイの足を短い腕で何回も叩く

 

「龍明、お主にはあるデジモン二体のデータを集めてきてもらいたい」

「・・・あるデジモン?」

ゲンナイは唇に指を当て思案している龍明に向けその手に持ったメモを突き出す

「今からお主のデジヴァイスを改造する。

その間それでも読んどれ」

ゲンナイさんはそう言って腰に下げられた龍明のデジヴァイスを半ば強奪し屋敷の奥へと消えていく

その姿を見届けると龍明はすぐに四つ折りにされた紙を開き中の文字を見る

 

「これは・・・っ?」

 

龍明は眉をひそめゲンナイの消えた暗闇を見やる

しかし、ゲンナイの姿は既に闇に溶け、永遠に続くかのような暗闇が広がるだけだった

 

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

「なーんかさ、この森、悪趣味だよなぁ・・・」

太一は頭の後ろで手を組み苦笑いを顔に浮かべながら誰に聞くわけでもなく呟く

「正確にはこの森を作り変えたダークマスターズがね!」

空が苛立ちを表すかのようないつもより厳しめな声を出す

「それにしてもやけにこの森深くないですか?」

華音は歩いている内に滲んできた汗を拭いながら立ち止まる

その時に全員が気付いた

「僕たちの歩いてる辺りだけ・・・動いてる!?」

地面がまるでベルトコンベアのように進行方向とは逆に動いていた

それと同時に突然ヤマトの姿が消える

「!?」

全員がヤマトの消失に唖然とする

すると次は太一と光子郎が同時に消える

「うわっ!」

次は丈が消え代わりに光子郎が現れる

「ど、どうなってるの?これ」

華音が驚きに満ちた表情で辺りを見回す

すると今度は空と光子郎が消え代わりに太一が戻ってくる

 

「・・・リュウダモン、この森に何かあると見ていいのかな」

「それ以外に考えられるのか?」

「じゃあ・・・開拓すれば問題ないよね?」

 

それと同時にリュウダモンはワープ進化でオウリュウモンに進化し華音の鎧と武器として体を再構築する

 

「やばい!みんな伏せろぉ!!」

太一の怒鳴り声を聞き離れてしまった全員もその時に同時に伏せる

 

「ううりゃああああ!!!」

華音の手に握られた斧が振られ斧は旋風を巻き起こし木々を根こそぎ薙ぎ倒し辺りを平地へと作り変えていく

そしてその風は人が消えるという現象を起こしていた大元にも到達する

 

 

「な!?なんだよこいつ!?」

テレビの前に座っていた生きたカラクリ

ピノッキモンは絶句した

それと同時に家が粉々に砕け風に体を切り刻まれながら家の木片とともに風に巻き上げられる

咄嗟にピノッキモンは背中の十字架を外し近くの地面に打ち込み吹き飛ばされまいと耐え抜く

数秒後に風は収まりピノッキモンの体は勢いよく地面へと落ちる

「くっそぉ・・・なんなんだよ、あの人間・・・」

ピノッキモンは歯噛みをしながら地面に拳を叩きつけようとする

 

しかし、その時に空から謎の物体が彼に迫っていた

このことは後に超アンラッキーデーと呼ばれる。

 

「ぎゃあああああああああ!?」

 

ピノッキモンは空から降って来たダークマターの塊

それに押しつぶされ悲鳴をあげる

まあもちろん数秒後にはその声も聞こえなくなるわけだが

そしてそのすぐ後に、ダークマターは爆散し跡形もなく文字通り粉微塵となり空へと散る

鋼色の謎の生き物を残して。

 

「んっん〜〜・・・やっぱりあちきの居るべき場所はここねぇ!!!」

 

鋼色の謎の生き物は立ち上がり伸びをする

鋼色の生物の名はメタルエテモン、かつて選ばれし子供達を追った元子供達の敵である。

 

「・・・おっま・・・えぇ・・何すんだよ!このクソオカマザル!」

ピノッキモンがハンマーを振りかざしながらメタルエテモンへ怒声を浴びせる

しかしメタルエテモンは聞こえないふりをしているのか本当に聞こえていないのかは分からないがそのまま何処かへと歩き出す

「待てって言って・・・」

「必殺、BA☆NAa☆NAa《バナァナァ》スリップ」

メタルエテモンはそう言って背後から駆けてくるピノッキモンの足元にバナナの皮を投げ捨てる

ピノッキモンはそれを踏みつけ漫画のように一回転して頭から地面に転ぶ

 

「いったぁ・・・おいバカ猿!ゴミをポイ捨てしちゃあいけないんだぞ!?」

「あらぁ?あんただぁれ?」

メタルエテモンはちょうど今気づいたという感じで鼻に小指を突っ込みながら振り返る

「ぼ、僕はダークマスターズが一人!ピノッキモンだ!」

「あらそう、名前からして悪い子ね、悪い子が人に説教なんてするもんじゃないわよー」

そう言ってメタルエテモンは鼻から引っ張り出した指に付着した汚物を丸め指で弾く

「うわっ!きったねー!お前!いいかげんにしろ!」

ピノッキモンはその手にもつ槌をメタルエテモンの弁慶の泣き所、つまりは脛へ向けて思いっきり叩きつける

 

「☆$¥€=○27・#」

メタルエテモンが言葉とは思えない声をあげ脛を抑えながら地面を転がり回る

「ふん!ざまあみろ!」

「ウキャー!やったわね!ダークスピリ・・・」

メタルエテモンは技名を途中まで叫び攻撃の態勢を整えたところで完全に停止する

その目には涙を浮かべある一点の方向を見つめたまま動こうとしなかった

 

「エテモン?」

その視線の先には選ばれし子供達の1人和親の紋章を持つ少女、華音が立っていた

メタルエテモンはその姿を視認し、涙を零し続ける

そしてメタルエテモンは走り出し華音を抱き締める

「久しぶり、久しぶりねぇっ・・・マイベストソウルフレンド・・・」

メタルエテモンは少しだけ嗚咽を漏らす

久しく会わなかった友に会えて感動しているのだろうか。

その時間はいつまでも終わらないかのごとく時の流れが遅く感じられた。

 

「おい、お前は選ばれし子供だな?

選ばれし子供は殺す。」

 

雰囲気をぶち壊しピノッキモンが武器を構え2人へと歩み寄る

メタルエテモンはそんな空気を読まないピノッキモンに苛立ちを募らせたのか

今までのどのデジモンでも見たことのない目でピノッキモンを睨みつける

それはまるで鬼のような形相だった。

華音ですらその表情に少々の恐怖を抱くほどだった

「華音、そこの木の陰に隠れていろ

我が友を殺そうとするなど許せることじゃねえ!

掛かってこい、ゴミ屑が」

突然性格の変わったメタルエテモンはそう言ってサングラスを外すとピノッキモンに手の甲をかざし指先をちょいちょいと動かし挑発する

 

「・・ふっざけやがってぇ・・・僕を舐めるなぁーーーー!!」

ピノッキモンは挑発に乗り大きく飛び上がりその手に持つ槌を地に叩きつけんと振り上げる

「ダークスピリット【極】」

メタルエテモンは手の平に闇のエネルギーが集中しゴルフボールくらいのダークマターを作り出す

そしてそれをピノッキモンに向け投げつける

 

「そんなもん効く・・・」

次の瞬間とてつもない爆発と爆音が轟き空の雲すらその爆風で消え去り空が晴れ渡る

 

「・・・・・・っ!?」

ピノッキモンはそのまま地面に落ち動かなくなる

 

「あたしの友達にちょっかい出してんじゃねーぞゴルァ!」

メタルエテモンは巻き舌気味にそう吐き捨てるとサングラスをかけ直す

その直後だった

黒い影がピノッキモンの目の前に現れピノッキモンを抱えこちらに一瞥する

その瞬間に周りの木々がその姿を隠すかのように葉を散らし視界が緑に埋め尽くされる

緑のカーテンが開いたときにはそこには何も残っていなかった

 

「今のは・・・なに?」

華音はいつもよりも低い声でメタルエテモンに尋ねる

しかしそのメタルエテモンは答えようとはせずただピノッキモンのいた場所を見るだけだった。

気付けば空には夜の帳が下り始め少しずつ世界が暗く染まっていった

 

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

「くっそ、めんどくせーな・・・

まさかエテモンが復活したとはな、風の便りで死んだと聞いていたが・・・

下手したらあいつらを敵に回さねーと行けなくなるかも知れねーのか・・・」

肩に担いだピノッキモンを地面に下ろしその額に手を当てる

ピノッキモンはそれに気づきうっすらと目を開ける

 

「生きたければ、俺に従え」

 

その言葉にピノッキモンは殆ど間を置かず重々しく首を縦に振る

するとピノッキモンを緑色の光が包み込む

ピノッキモンは直感ではあるが感じていた。

これから起こるであろうことを・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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