「殺さなければならない」
揺れる心境で彼は何を考えどう動くのか?
そんな彼を守るためあの男が現れる。
はい、どーも最近高校のストレスで体調不良の砂肝です
長い休みが明けるとこんなに授業が憂鬱になるんだなぁって思っちゃいましたww
これからも亀ペースですがゆっくり投稿していこうと思います
読みにくい、こうした方がいいなどあれば伝えてくれればなと思います!
これからもよろしくお願いします!
「なんでだよ! お前がなんで僕を助けたんだ?」
ピノッキモンが暗がりに立っている者に対して怒鳴る
するとそれに対する返事が返ってくる
「お前の力が・・・必要だから。」
声の主が発したその言葉にひどく淡々とした印象を感じた
「ふざけるな!お前が僕を助けた意味が分からない!
僕はこの世界に害を与える存在だぞ!?」
ピノッキモンが再び怒鳴ると声の主は指をパチンと鳴らす
それと同時に二体のデジモンが姿を現す
「な・・・なんでお前らが生きてるんだ?」
ピノッキモンは絶句する
驚きを隠せなかったのだ。
本来、それは見ることが出来ないが故に
それと同時にピノッキモンはその二体への怒りも露わにする
「お前ら、なんでそいつに従ってるんだよ!?」
裏切り者というような言い方でピノッキモンは床に手を叩きつけ勢いよく立ち上がり片方のデジモンの首元に飛びつく
「私はこやつに助けられた。
その恩義は返さねば気がすまぬ。」
両方とも同じ意見らしく片方の言った言葉に一緒になって首を縦に振る
「ふざけるな!プライドも無くしたのか!?僕が、選ばれし子供達を始末してやる!」
ピノッキモンはそう叫び首元を掴んでいたデジモンの頬を引っ叩くとすぐに自分の武器であるハンマーを担いで駆け出す
「・・・すまないな
俺のせいで・・・」
声の主は片方のデジモンに静かに謝る
しかし彼ははその言葉に首を横に振る
そして、ゆっくりと口を動かす
「私のことはいい、どうかピノッキモンとピエモンを・・・救ってやってくれ」
そう言って首を項垂れ頼み込む
もう一匹もも同じように両手を地面について頭を下げる
「分かった」
その瞬間に暗がりの中から気配が消える
もうピノッキモンを連れ戻しに行ったのだと、勘ではあるがその考えが脳裏に浮かんだ
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「ごめん、華音ちゃんそいつはなんだい?」
額に汗を浮かべ口の端をひきつらせながら丈が尋ねる
その問いに華音が答えようとする前にそいつは一歩踏み出しこう言った
「あちきは善良なる悪のスーパースター!メタルエテモン様よっ!」
「「善良なる悪ってなんだよ!」」
太一とヤマトが同時にふざけているとしか思えないエテモンの言葉の矛盾にツッコミを入れる
しかしエテモンはそんなことは気にしていないようで大笑いをしながら決めポーズなのかは分からないがよくあるガッツポーズを取る
「大丈夫だよ太一さんたち、エテモンは味方だから」
華音はそんな疑われていることに気づいていないエテモンを懸命にフォローしようとする。
「いや、まあ俺らの時も襲われなかったんだけどさ。」
「うん、知ってる」
「なんで!?」
「ねえ、あんたたち、急いでるんじゃなかったの?」
自分が無視されていることに何か感じたのか冷や汗を流しながらメタルエテモンは頬を掻きながら選ばれし子供達へと歩き出す
その瞬間にメタルエテモンの背後に現れたハンマーがメタルエテモンの脳天に打ち下ろされる
鈍い音が響きずれたサングラスから見えるメタルエテモンの目があらぬ方向を向くと同時にその巨体がぐらりと揺れ地面に倒れ込む
「・・・見つけたぞ、選ばれし子供達・・・」
エテモンを殴り倒したのは影が連れ去っていったはずのピノッキモンだった
ピノッキモンの姿を視認すると同時にデジモン達全員がそれぞれのパートナーの前に立ち臨戦態勢に入る
「ピノッキモン、それ以上近付けばすぐ攻撃するよ」
「別に構わないさ、お前たちの攻撃なんて痛くもかゆくもない」
華音が警告しようともピノッキモンは気にもせずその手のハンマーを構え少しずつ近づいてくる
次の瞬間どこからか爆音が響きピノッキモンに向けて砲弾が飛んでくる
「!!?」
ピノッキモンは突然のことに全く動けず体が硬直した
それと同時に頭の中が真っ白になり、目の前が眩む
ーお前たちの攻撃なんて痛くもかゆくもない。
この言葉は・・・ハッタリだった
着弾した途端に炎と煙が膨れ上がり草木が燃え上がり周りが紅く彩られる
「な、なんで・・・なんで?」
ピノッキモンは生きていた
動けず立ち止まっていたところに正面から突き飛ばされたのだ
「いやー、だって君・・・生きてるんだろう?」
咄嗟に飛び込みピノッキモンを突き飛ばしたのは丈だった
ピノッキモンは助かったことよりも敵である自分を助けたことに気が回っていた
「医者を目指している者としてはね、誰も怪我しないのが一番だから」
丈はそう言って優しく笑う
しかしその感情はピノッキモンには理解できないものだった
彼はあろうことか命の恩人とも言える丈を突き飛ばし自分の得物を拾い上げ森の奥へと走り去る
ピノッキモンの姿が森の闇に溶けた頃に太一たちは行動を起こし丈に駆け寄る
「丈先輩、なんて無茶を・・・」
「ごめん、だけど・・・なんでかな。助けなきゃって思って、気付いたら体が動いてたんだ。」
心配する空に丈はそう返す。
勿論声を掛けるのは空だけではない
太一、ヤマト、ミミ、タケルにヒカリも心配そうに丈の顔を覗き込む
その中でただ一人
華音だけは森へと視線を移していた。
「華音、先ほどの砲撃・・・気にはならんか?」
リュウダモンは地面に腰を下ろし砲撃の放たれた森の方を向きながら華音に疑問を投げ掛ける
「行ってみるべきかな?」
彼女はリュウダモンの疑問を疑問で返す
行動するのが面倒なのかその言葉からはだるさの念が感じ取れた
「我にその決定権は無いな。」
リュウダモンが呆れたように呟くと華音はリュウダモンを小脇に抱え全力疾走を始める
背後からは華音の行動に気付いた仲間たちの引き止める声が聞こえる
しかしその声に速度を落とすことはなかった
もし、この砲撃が自分たちの敵からのものなら今すぐ捕えなければならない。
華音はそう考えたのだ。
走り続けていると森が突然途切れ、切り株だらけになる
以前、華音が切り崩したあたり、つまりはピノッキモンの住処の近くだ。
奥には破壊したはずのピノッキモンの家が建っていた
その玄関からはおそらくは本物の大砲が一門、こちら側に向け置かれていた
「早く!早く!誰か来たである!」
「大変!逃げなきゃ!」
玄関付近に来ると家の中だろうか?
話し声が聞こえてくる
確かに誰かがいる
「あなたたちは誰?大人しく出て来なさい。」
脅すようにいつもより声を低くし家の中に隠れている誰かに話しかける
すると突然家の中から何かがぶつかったような音がして家が揺れる
「・・・え?」
突然家の正面が傾き華音へと向かって倒れ込んでくる
家は表面だけの木の板、つまりはハリボテだったのだ
倒れた板が土埃を巻き上げ視界を奪う
「ゆ、許してくれであ〜る・・・悪気は無かったのであ〜る・・・」
その時土埃の奥から声が聞こえた。
「何に怯えてるの?すぐに出てくれば何もしないよ。」
「それってすぐに出てこなきゃ何かされるじゃない!」
もう一つ、別の声が土埃の奥から飛んでくる
「・・・あと10秒かな。」
そういった途端に土埃を突き破り2体のデジモンがスライディング土下座をかます
「「すっ・・・すいませんでしたぁぁぁ!」」
「・・・である。」
2匹のデジモンはそういって頭を忙しく振り回す
その内、片方の鳥・・・いや、鳩・・・なのだろうか?
そんな姿をしたデジモンは常に語尾にあるとつけている
なにかこだわりがあるのだろうか?
「うん、じゃあまずさ・・・な ん で 私 達 ま で 大 砲 で 巻 き 込 も う と し た の ?」
恐ろしいほど華音の喋りが低速になり声も少しずつ低くなる
ここで2匹の内のもう1匹花のようなデジモンが泡を吹いて倒れる
「フッ・・・フローラモォォン!!」
鳩が倒れたフローラモンと呼ばれたデジモンを抱き抱え介抱する
するとフローラモンは虚ろな目でこう言った
「ごめん・・・デラモン・・・・私の分まで・・・生き・・て」
フローラモンはそう言って力尽き地面に手がばたりと落ちると同時に花のような鮮やかな色の体が白くなる
そして辺りが急に暗くなりデラモンと呼ばれた鳩型デジモンにスポットライトが当たり涙を流しながら怒鳴りつける
「よくもっ!よくもフローラモンを!」
そう言ってデラモンは左翼を伸ばしこちらに突き付けてくる
「えっ?あれ私のせい?」
華音はそう言って自分を指差し苦笑いを浮かべる
すると先程まで黙りこくっていたリュウダモンが突然口を開く
「これは・・・やってしもうたな、華音」
「黙れ」
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「なんであいつは・・・メガネのやつは僕を助けたんだ・・・?」
ピノッキモンは池の淵に1人座り込みただただ考えていた。
敵であるはずの選ばれし子供がなぜ自分のことを身を挺してまで助けたのか。
ピノッキモンにとって、それは何よりも難解な問題だった。
「僕は・・・一体どうしたんだ・・・なんで、あいつを突き飛ばしたことに、罪悪感を感じているんだっ・・・!」
チクチクと痛む胸に左手を当て右手で頭を抑え込む
何故胸が痛むのか
ピノッキモンにはわからない
その時背後の茂みから大樹がピノッキモンに歩み寄る
「・・・よう生きておられました、ピノッキモン様」
「ジュレイモン、たしかお前はとても物知りだったよね?」
大樹のようなデジモン、ジュレイモンの挨拶には答えず自分の質問を一方的に尋ねる
「さっきあるやつを突き飛ばしてからずっと胸が痛むんだ、この症状は一体なんなのさ?」
ジュレイモンはその質問の答えを考えながらヒゲを撫でる
そして、髭を撫でるのを止めピノッキモンのすぐ後ろで足を折り地面に体をつける
「それは・・・ピノッキモン様が罪悪感を感じているのではないでしょうか。」
「罪悪感?」
ピノッキモンはそう言って池の水面を脚で叩く
波紋が一気に広がり水面に映っていた彼の顔が醜く歪む
「ピノッキモン様はそれを罪だと思われているのではないでしょうか?」
「罪・・・?」
「あなたはこのデジタルワールドを治めるデジモンの1人です。こんなことは罪ではありません、いえ、むしろ・・・これはあなたに必要なことなのです。王となるには全てを踏み台にする必要があるのですよ。」
ピノッキモンにはジュレイモンの話は大して耳に入っていなかった
するとジュレイモンが彼に囁く
「あなた様は、選ばれし子供達を殺さなければならない。
これはあなた方ダークマスターズの・・・『復讐』の第一歩なのですから・・・」
その言葉が言い終わるとピノッキモンは何も言わず立ち上がり再び森の中へと姿を消す
ジュレイモンはその姿を卑しい笑みを浮かべながら見送っていた
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「・・・選ばれし子供達、君らを殺しに来たよ」
ピノッキモンがハンマーを担ぎながら茂みの奥から現れる
濃い殺意が子供達を包み、畏怖させる
「じゃあ、私はその前にあなたを殺そっかな!」
みんなが殺意に凍りついている中、華音が単身で笑いながら一歩前に出る
「やれるもんならやってみなよ」
ピノッキモンがそう言った瞬間に華音はオウリュウモンの鎧を纏いピノッキモンの首筋に斧を突きつける
「じゃあ、殺っちゃおう!」
華音が斧を振り上げピノッキモンの脳天目掛けて振り下ろす
しかしその刃は二対の方によって受け止められピノッキモンに届くことはなかった
そしてその刀を持つのは、行方が知れなかった龍明だった
華音が更に力を込めると金属のこすれ合う不協和音が響き火花が散る
「なんか言ってよ、なんでダークマスターズを庇うの?
ダークマスターズは完全な私達の敵だよ?」
「こいつの力が必要だからだよ」
そう言って龍明は華音に脚を掛け彼女の体を空中で一回転させ上に向けて跳躍すると同時に彼女の腹部にラリアットを入れ空中に連れ去る
「オオオラァァァァ!」
華音の体が龍明によって投擲され森の木々をなぎ倒しながら突き進む
そして投げた途端に下からメタルエテモンが飛び掛ってくる
「華音に何すんのよ!」
しかしメタルエテモンは龍明に攻撃を仕掛ける前に空中から舞い降りてくるドルゴラモンによって鷲掴みにされ華音と同じよう華音とは別方向にむけて投擲される
そしてドルゴラモンは投げたメタルエテモンをそのまま追いかけていく
「華音、悪いな。
お前は間違いなく反対するだろうからな・・・」
すると薙ぎ倒された木々が途切れた場所から折れた木が飛んでくる
それを龍明は片手のみデクスドルゴラモンの腕に変質させ裏拳で弾き飛ばす
木の飛んできた場所では華音が無傷で立ち上がっていた
龍明は空中で背中を変質させデクスドルゴラモンの羽を生成しそこ目掛けて移動する
龍明がそこに着地すると同時に華音は再び彼女の疑問を尋ねてくる
「最後に聞くけど、間違いじゃないんだよね?
今なら笑い話で済むけど。」
その言葉には怒気と殺気が混ざり合い篭っていた
しかし龍明はそんな威嚇を喰らいながらもはっと鼻で笑い悠長に喋り出す
「笑い話で済む・・・か。
悪いけど、ダークマスターズを守るのが俺の使命なんでな」
その言葉を聞き届けると2人はお互いに顔を見合いそして微笑を浮かべる
そして2人の咆哮が轟く