あと二回ってとこかな?
いやあー、随分と長かった気がするなぁ♪( ´▽`)
まぁ、私もサボってた時期ありましたしなんとも言えないんですが(・_・;
あと二回!
私の全力で書かせていただきます!
「なんだこれは・・・」
太一達は龍明と別れた後に移動を開始し、スパイラルマウンテンの頂上を目指し歩を進めていた
しかし、その途中黒い霧に囲まれ身動きが取れなくなってしまっていた。
「タケル、この霧変な匂いが・・・」
パタモンはそう言うと地面にぼてりと落ちピクリとも動かなくなる
それに続いてアグモン、ピヨモン、ガブモン、ゴマモン、パルモン、テントモンと次々と倒れていく。
「どうしたんだ!?」
ヤマトが慌ててガブモンに駆け寄ると途端に黒い霧が移動を始めヤマトへと伸びていく
「ヤマト!避けろ!」
太一はそう叫んだが彼の忠告も虚しくヤマトは近づく霧の方へと振り返った瞬間に黒い霧に飲み込まれる
霧の中から膝をついたヤマトの足だけが見えておりまるでヤマトが喰われているかのようだった。
「ヤマトッ!」
太一がそう叫びヤマトの元へと駆け寄ろうとした太一の背後から瞬間大量の光が発せられ辺りを真昼のように明るく照らし出す
すると霧はその光を嫌がるかのようにヤマトから離れ何処かへと離散していった
「今のは・・・暗黒の霧、火の壁を超える者の作り出した邪悪な瘴気・・・」
その言葉を話していたのは太一の妹、ヒカリだった
しかし異常な事態はそれだけでない
その時のヒカリの体は発光していて暖かい光を振り撒いていた
「どうしたんだヒカリ!ホタル食い過ぎたのか!?」
「た、太一ここでボケはいらないんじゃ・・・」
太一の意味不明な言葉に丈が突っ込む
しかし太一は御構い無しに彼女の肩を掴んで彼女の体をぐらぐらと揺さぶりまくる
するとヒカリはその状態で言葉を発する
「私はデジタルワールドの安定を望む者・・・」
「「無視!?」」
「私には元から実体はありません。
あなたたちの言うところの幽霊のようなものです。
そして、私は遥か過去からこの言葉を伝えるため皆さんを
唯一私の言葉を中継出来るヒカリさんをずっと待ち続けていました。」
そのヒカリの言葉を聞きながら全員がそれぞれあぐら、正座、体育座りで座り込む
太一に関しては理解が追い付いていないのか頭を抱えて悩み込んでいる
しかしそんな太一を蚊帳の外に置いたままヒカリに憑依したそれは話を続ける
「私が言葉を貰ったのは神に仕えるエージェント達からです。
これからそれを、私の記憶を再生しましょう。」
そう言うと全員の視界が書き換えられ数秒後には彼らは空の上に立っていた
「うっ、うわぁぁぁ」
丈が情けない声を上げへたり込む
どうやら腰を抜かしたらしく彼の体は中々立ち上がりそうになかった
そんな丈をミミと空が助けその最中に空が質問を投げかける
「これは一体何?
私達は何故空を飛んでいるの?」
「言ったはずです。
私の記憶を再生しましょうと
これは私の記憶をあなた方の脳と共有し、あなた方の脳内に直接映しているだけです。」
ヒカリに宿るものがそう言うとヒカリを含む全員の体が浮遊し、移動を開始する。
地上に建てられた施設のようなものが見え、壁を通り抜けその中へと入る
すると中ではフード付きのコートを被った人間が慌ただしく走り回っていた
そして入り口と思われる鋼鉄の扉を開け中にさらにもう一人フード付きのコートを被った人が入ってくる
「ピエモンだ!戦闘配置につ・・・」
彼がそこまで言った途端に彼の背後で爆発が起こり血がまるで紅い花のように弾け、赤黒い元の形も分からないほどの肉片が辺りに飛び散る
そんな中で真紅を被ったピエモンが姿を現す
「紋章を、貰いに来たぞ・・・」
「させるか!誰か紋章を持って逃げろ!」
ピエモンの言葉を遮りどこから持ち出してきたのか大鎌を持った人がピエモンへと攻撃を仕掛ける
時間を稼ぐつもりなのだろうか。
「邪魔をするなぁっ!!!」
次の瞬間ピエモンが腕を振るうと再び紅い花が咲き今度はピエモンだけでなく近くのコートの人も真紅に染め上げる
「クソッ!俺たちは黙って見ていることしか出来ないのか!?」
ヤマトが半ば悲鳴じみた声でそう叫ぶ
次々と足止めに掛かる人達の血が飛び散り次第に部屋が天井まで赤く染め上げられていく
しかしその犠牲の甲斐あってか最後の1人が全員の紋章とタマゴを回収し、常に待機させていたのであろうメカノリモンへと乗り込んだ
ピエモンはそれに気付くとすぐに紋章とタマゴを奪おうと鬼のような形相でメカノリモンへと迫る
「射出!」
メカノリモンに乗り込んだ人はそう叫び近くの壁に備えられた赤いボタンを勢いよく叩きそのコンマ数秒後に彼を乗せたメカノリモンが飛び上がり施設外へと続く煙突のような射出路を通り外へと打ち上げられる
それを見たピエモンはすぐさま後を追いかけ射出路を駆け上がっていく
「私達も行きましょう。」
ヒカリに宿った者がそう言うと子供達全員の体が浮かび上がり天井をすり抜け外へと向かう
外へと出た時に見えたのはメカノリモンに掴みかかるピエモンの姿だった
しかし次の瞬間メカノリモンを挟むようにピエモンの反対側黒い渦のような穴が開きその中から人の手が伸びてくる
「お前・・・は!?」
記憶の中のピエモンが驚いた表情でメカノリモンの捕獲を躊躇う
すると腕はその隙を突き中の人をメカノリモンごと亜空間へと引きずり込みピエモンの手から逃がす
「ここからは違う記憶です」
彼女がそう言うと突然視界が書き換えられ華音が作り出したのと同じ空間が広がりその中にメカノリモンに乗った男性と華音と同年代くらいだろう少女が目に映った
「すまない、助かったよ。だが、君は誰だ?」
男性がそう聞くと少女は少し俯き思案を始める
それはあまり長くはなくすぐに開き直ったように笑顔を見せる
「あいつの、元パートナーかな?」
その瞬間に子供達から疑問符が大量に浮かぶ
しかし、安定を望む者は何も話さずその光景をただ見ていた
「私は、彼を孤独にして、闇に落としてしまった張本人だよ。」
「どういうことだ?」
そう言って男性は護身用として持っていたのだろうサバイバルナイフを懐中から取り出し体の前に構える
「私はもう生きていないけど話を聞いてもらえるかな?」
そう言って少女は涙を流す
しかし口元は笑っておりまるで嬉し泣きをしているかのようだった。
そんな少女の姿に動揺を隠せない様子の男性だったがすぐに考えを纏めこう言った
「わかった、じゃあ君の名前を教えてもらえるか?
私の名はゲンナイと言うんだが。」
その直後に子供達がざわめく
「ゲンナイ?」
「ゲンナイってあの?」
「そんな馬鹿な」
そんな状態でも安定を望む者は一向に口を開かなかった。
「私の名前は天谷 蓮(アマガイ レン)
過去は愛情の紋章の選ばれし子供だった。
今はデジタルワールドの中で生き続けるただのプログラム」
「まさか君、神に謁見したのか?」
ゲンナイは驚いた表情で彼女を見つめる
しかし当の彼女は突然胸を押さえ膝をつき荒い呼吸を始める
「いいや・・・これは、天罰・・・
神に逆らった人間の・・・末路だよ・・・」
そう言った途端に彼女の色が薄れる
まるで消しゴムをかけられているように徐々に色が消えていく
「なっ、どうしたんだ!?」
「私は・・・妹を探すために神の領域へ踏み込み、罰を・・・受けた
お願い・・・どうか、私の妹を・・・見つけ出して。
私は恐らく、次の発作で・・・消えてしまう。」
そう言った途端に色が戻り始める
腕を使ってなんとか立てているといった様子だった
「罰だと・・・?何故そんなことが・・・」
「私が・・・神に逆らったから」
「そんな筈があるか!?神が絶対な訳はない!」
ゲンナイは蓮の背中を撫でながら怒鳴り散らす
「神が生物を殺していいわけがないだろう!?
そんな物・・・神な訳がない!」
その瞬間に空間が破れ、新たな別の空間が開かれる
そこは机のような高い段差の上に玉とそれを囲むように水晶が13個浮かぶ、真っ白な光溢れる空間だった
「イ、イグドラシル・・・!?」
ー神を愚弄する者に、罰を・・・
そう言った途端に玉から黒い弾丸のような物が飛び出しゲンナイの首筋へと撃ち込まれる
「ぐっ!?がっ、あがぁぁぁ!」
ゲンナイは悲鳴をあげ倒れ込み痙攣を始める
そして数秒後には皮膚ががさがさになり醜いシワが刻まれていく
最終的にはそのゲンナイは子供達のよく知るゲンナイの姿へと至った
「これを私たちは神の乱心と呼びました。
しかし、これは乱心ではなかったのです。」
そう言うヒカリに宿りし者に真っ先に光子郎が意見を出す
「それが僕達の敵とでも言うんですか?」
ヒカリの顔が光子郎の方を向き静かに頷く
「神はこの時、既にある者からの侵略つまりはハッキングを受けていたのです。
その者は別の世界からそれを行い、事前にこの世界を制圧しようとしていたのです。」
「中枢部をハッキング・・・!?」
光子郎は驚いたように目を見開く
しかし他の子供達にその言葉の意味はわからない
「ハッキングとは簡単に言えば相手のサーバを乗っ取ることです。
ちなみに神の住まう神域に掛けられているプロテクトは16384重でその内の8192枚が迎撃プログラムを搭載した特殊なプロテクトです」
その言葉に全員は唖然として口を開けたまま頷く
「ですが、そんなプロテクトがどうして破られたんですか?」
「破られたというより、なかった事にされたと言った方が正しいかもしれません。
奴の通った箇所のプロテクトは全て消滅していて、データ片すら残っていませんでした。」
すると太一が手を上げ意見を述べ出す
「攻撃力の高いデジモンが一撃で全て消滅させたという可能性は?」
この質問にもヒカリは首を横に振る
「そうならばよかったのですが、そのプロテクト1枚で国の機密を完璧に防護できる程のものです。
あなた方が戦ったヴェノムヴァンデモンが仮にそのエネルギーを全て攻撃に使ったとしても傷一つ付きません。
まず壊したというのはあり得ません」
それを聞いてミミが後ろへと徐々に退く
それと同時に丈が声を上げる
「正体のわからない相手にどうやって戦えばいいんだ!?」
するとヒカリは丈をちらりと見て選ばれし子供達に踵を返す
「敵の名は、アポカリモン
そして、この能力は恐らくですが『分解』でしょうね。」
するとそれに対して光子郎が驚いたような声を上げる
「分解って・・じゃあまさか!?」
「恐らくですがアポカリモンは
突然背後から聞き慣れた男の子の声が聞こえる
全員が振り返るとそこにはピエモンを連れた龍明と華音が立っていた
龍明の額からは血、ピエモンの頬には殴打痕がありかなりの苦戦となったのだろうことが把握できた
「ピエモンとは、分かり合えたのか?」
太一がそう言うとピエモンはふっと笑って地面に膝をつき土下座をする
「私の一身上の都合で君達を脅かし本当にすまなかった。
こんな私だが、君達の仲間に加えてくれないか?」
ピエモンがそう言うと突然龍明のデジヴァイスが光り、3本の光の矢が飛び出しデジモンへと成り代わる
「私達からも頼む」
「ピエモン・・・大切な・・・・仲間」
「仲間に加えてください。」
メタルシードラモン、ムゲンドラモン、ピノッキモンの3体も同じように頭を下げ子供達に嘆願する
するとその場を取り持つためか太一が真っ先に行動を起こす
「みんな!俺たちの命を狙ってた奴が仲間になりたいって言ってんだぞ?
歓迎しないのか?」
するとこれに対してヤマトが不安そうな表情でこう言った
「騙されたんじゃたまらないからなぁ」
「そこは華音がいるんで問題ありませんよ。」
龍明がそう言うと華音は後頭部に手を当て気恥ずかしそうに笑う
その光景を見たヤマトはどうしようもなく反論をやめてしまう。
「みんな、俺たちは争い合ってる場合じゃない。
みんながそれぞれの大切な物を守るためにここにいるんだ!」
太一がそう言うとそこへ1人賛同する意見を上げる
「そうだよ!僕達は守るためにここにいるんだよ!」
それはタケルだった
その光景にヤマトが愕然とした表情を浮かべる
しかしすぐにその表情は引き締まり何かを覚悟したようだった
その表情は『漢』の顔といっても過言ではないだろう。
「俺も、その意見に賛同だ!
なぜなら今、俺たちはあの時必ずこの世界を守って、家族の元へと戻ると決めたからだ!」
ヤマトがそう言うとどんどん賛成の意見が出る
最後には常に自身の保身を考え気味だったミミまでもが賛成し、全員の意見が揃ったのだった。
「私達も力を貸そう。
いや、私達を使ってくれ。」
そう言ってピエモンを含め全員が再び地面に向けて頭を垂れる
するとそれに今度は丈が反対する
「仲間なんだから使うなんて表現はおかしいよ。」
と
その時だった
ヒカリの体から憑依していた者が抜け出し記憶の映像の中で出てきた少女へと姿を変える
ー・・・そう、あなた達は・・・いつだって・・・
その姿を見たピエモンが涙を流す
それと同時にその少女が笑った
ー仲間が・・・いてくれるのです。
「蓮!」
ピエモンが叫んで手を伸ばし、立ち上がると同時に彼女の姿が消え始める
ーもう、限界・・・
ピエモン、ごめんね。最後まであなたと一緒に・・・
「いいんだ!いいから!一緒に居よう!」
半ば這いずるような形でピエモンが蓮へと手を伸ばす
ーまた会えるよ・・・だからお願い
泣かないで
そう言って蓮の体は光の粒へと離散しどこかへと散っていく
その光景を、ダークマスターズの他の三体も含めてただ、黙祷を捧げることしか出来なかった。
そして、ピエモンはただ1人泣き続けていた
「・・・何か来るぞ!」
龍明はそう言い刀を一本抜き構えるとあたりの警戒を始める
それと同時に華音もリュウダモンを小脇に抱え龍明と背中合わせの形であたりを警戒する
「・・・みんな!下から匂うよ!」
アグモンがそう叫んだ瞬間地割れが起き地面のデータが消滅し、中から鎖で繋がった手のような物が飛び出してくる
「早速来やがったな?」
龍明はそう言って苦笑いを浮かべる
地割れを起こした張本人はその後すぐに地面を消し去りながら這い出てきた
その姿はまさに鉄球でとてつもなく巨大なモンスターだった。
ヤツが出てきた途端に地面が消え去りまるで宇宙空間のような世界へと世界が作り変えられていく
「みんな、聞いてください」
龍明はそう言ってニコリと笑う
「これで、本当に最後です」