S級ヒーロー:黒猫剣士   作:ちいさな魔女

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前の話に書いたS級ヒーローの順位、書き換えました。


温泉空間と灰の魔女

フブキ組の勧誘から3日後。フランは師匠と共に買い物にやって来ていた。場所はC市の一般路だ。しかし、怪人発生はよくある。

 

今回も一人の怪人を倒した。

 

師匠『能力吸収!』

 

フラン「能力ゲットしたー!」

 

見た目は白黒のチェック柄でゴスロリ衣装を着ており、腕が左右合わせて6本あるミイラの怪人だ。

 

『災害レベル鬼:パッチマミー』

 

鋏に縫い付け。敵を拘束するには便利な能力だ。

 

師匠は刀身から針と糸を出した。素早い相手が居た場合、この能力を使えば拘束が可能だ。

 

しかし、今回はまた怪人が現れる。

 

???「俺様は風呂が好きだが、長年行き付けだった銭湯が閉鎖された事に怒り怪人化した銭湯狂だ!お前等、俺の浴場に引きずり込んでやる!」

 

『災害レベル鬼:銭湯狂』

 

浴衣を着て、頭に手ぬぐいを巻いた怪人だ。しかし、彼の周りが突然真っ白な光に包まれる。フランも巻き込んだその光。フランは目を瞑るが、すぐに光は収まる。そして、フランが目を開けると、其処は数多の浴場が存在する広大な異空間が広がっていた。

 

フラン「ん?此処って」

 

師匠『あの怪人が創り上げた異空間らしいな』

 

フラン「って事は、彼奴倒せば温泉入り放題!?」

 

師匠『そうだな』

 

銭湯狂「ふははは!俺はこの空間なら無敵だ!お風呂好きな俺のみが創り出せる『銭湯戦闘空間』温泉と冷水のぶっかけ攻撃を食らえええ!!」

 

銭湯狂がそう叫んだ途端、周りの温泉や水風呂から熱湯や冷水が水のレーザーとなって、フランに迫る。フランに直撃する。しかし、フランは倒れない。

 

フラン「あー気持ちいい♥」

 

フランは風呂を堪能するように、安らいでいるだけだ。

 

師匠『悪いがフランには効かないぞ。お前の力、頂いていくぜ!』

 

師匠はフランの元を離れ、銭湯狂に向かって飛んで行く。

 

銭湯狂「なっ!?剣が飛んできてぐぎゃっ!?」

 

師匠『能力吸収!』

 

師匠は銭湯狂の頭を貫通して、血液から能力を吸収した。銭湯狂は頭を貫かれ、その場で絶命したのだった。

 

師匠『おーいフラン。能力得たし、この温泉空間は俺達の物だ』

 

師匠がフランの元を向くと、フランは服を脱いで椅子に座って体を洗い始めていた。念動力でタオルを操って体を洗い、頭は素手で洗っている。

 

フラン「おー!シャンプーにリンス、ボディソープや専用タオルもある!」

 

師匠『あの怪人、結構便利な能力持ってんだな。此れならサイタマやヒナタ、ジェノスも呼んで温泉を楽しむのも良いかもな』

 

こうしてフランは、買い物次いでに温泉空間を堪能し気分がホッコリした。因みに銭湯戦闘空間は、混浴である。

 

――――――――――――――――――――――――

 

フランと師匠は空間を解除した。既にフランは着替え終えており、全身から湯気を放出していた。

 

フラン「あー気持ち良かった♥」

 

師匠『偶にはこういうのも良いかもな。ん?』

 

師匠は感知する。また新たな怪人が出現したのだ。

 

警報『緊急警報!!巨大象が出現しました!災害レベル、竜!!』

 

空気が揺れる程の咆哮が響く。爆発音や銃声も響いており、誰かが何かと戦っている事を予感させる。フランは頭の耳を塞ぐ。咆哮が煩くて堪らない。

 

フランは師匠の刀身にサーフィンの要領で立って乗り、咆哮の聴こえた方向へ地面スレスレで飛んだ。声の聴こえた方向へ飛んでいくと、其処には怪獣とも見える巨大な象が、ライオンやカバ、更には人間を踏み潰していた。

 

そして、A級ヒーロー達が交戦している。

 

???「駄目だ!俺の稲妻蹴りが効かねぇ!」

 

『A級ヒーロー21位:イナズマックス/マックス』

 

???「大き過ぎて俺のけん玉も効かない」

 

『A級30位:スマイルマン』

 

すると、隣に居たヒーローがガトリングガンの左手から無数の弾丸を放つが、アフリカゾウには傷一つつかない。

 

???「ちぃ!皮膚が厚すぎる!俺の一斉掃射も効かんとは!」

 

『A級10位:デスガトリング』

 

更に隣のヒーローが象の体に、タケノコが先端に付いた槍による素早い突きを放つが、象の体を貫通出来ない。

 

???「俺のタケノコが……くそっ!」

 

『A級ヒーロー12位:スティンガー』

 

彼等はたまたま動物園の近くに居た為、こうして闘う事が出来た。住民達も避難済みである。

 

更に20名ものA級ヒーロー達が象と闘っているが、象の皮膚を斬れたり肌で弾かれるだけで、深い傷一つ入らない。

 

先に到着したA級ヒーロー達が駆け付けたが、象には掠り傷しか付けられない。

 

フラン「大丈夫!?」

 

フランが師匠から降りて駆け寄る。A級ヒーロー達ボロボロだ。

 

スティンガー「君は、ヒーロー協会の噂の……待て!奴は危険だ!俺達は足止めしてるんだ!」

 

フラン「足止め?」

 

イナズマックス「ああっ。此奴は俺達だけじゃ倒せねぇ。まあ丁度来たみたいだしな………S級ヒーローの中でも自由で、世界中の色んな国を旅する権利が与えられた、“灰の魔女”だ」

 

イナズマックスがそう言った瞬間、突如として象の全身が炎に包まれた。

 

象が悲鳴を上げる。A級ヒーロー24名すら傷一つ付けられなかった巨大象を、瞬く間に炎で包み込んだのだ。

 

師匠『此れは、魔法!?まさか………フラン!上だ!』

 

フラン「上……あっ」

 

デスガトリング「ふっ。S級ヒーローには忌々しさを感じるが、彼女は性格の悪いクズなヒーローの癖に何故か嫌いになれんのだ」

 

フランが上を見上げる。フランと師匠は見た。上空に居たのは、空中に浮かぶ箒に横向きに座りながら空に浮いて、象に先端が光る杖を向けた、灰色の長い髪を持つ美しい美少女の魔女であった。

 

???「どうも。では問題です。大きな象さんを今から倒す、ため息を零してしまう程の美しい魔女は誰でしょう?」

 

そして、美少女は杖の光を先程よりも輝かせて、先程の質問の答えを出した。

 

???「そう。私です」

 

『S級ヒーロー24位:灰の魔女イレイナ』

 

そして、イレイナが杖から魔弾を放った。魔弾は象の体を貫通。象は断末魔の悲鳴を上げた後、鼻を大きく振り上げてイレイナを攻撃しようとした。イレイナは横へスライドするように飛んで、象の鼻を避けた。捕まえようとした象の鼻は空を切るが、すぐに象は頭でイレイナを圧し潰そうとする。

 

イレイナは真上に飛んで、象の突進による頭突きを避けた後、再び杖を象に突き出した。イレイナの周りに冷たい空気が発生し、軈て氷の矢が形成される。イレイナは氷の矢を放ち続けた。

 

象の全身に氷の矢が突き刺さって行き、象は断末魔の悲鳴を上げる。

 

それを見ていたA級ヒーロー達は、最下位とはいえS級ヒーローの実力を目の当たりにする。自分が勝てない災害レベル竜のモンスターを、イレイナは瞬く間に蹂躙していく。

 

そして、イレイナが魔力の刃を連続で放ち、象を斬り裂いていく。象は弱り果てて、その場で倒れ込む。地面を揺らしたが、イレイナは追撃を止めない。

 

イレイナ「放っておけば竜に相応しい被害が出てましたが、皆さんが足止めしてくれたお陰で被害を押さえられそうです。でもまあ、強さは大した事はありませんね」

 

そして、イレイナは大きな魔力の砲弾を放ち、象の眉間を貫いた。象は悲鳴を上げた後、軈てピクリと動かなくなった。

 

フラン「凄い!まさか本物の魔女に会えるなんて!」

 

師匠『S級ヒーローの実力ってヤバいな。あのデカい象を倒しちゃうなんてな』

 

フラン「ん。師匠、あの象の能力も貰おう」

 

師匠『おっ、そうだな』

 

そして、フランと師匠がアフリカゾウの遺体に近付いた。

 

イレイナ「あら?」

 

フラン「ん」

 

出会った。フランとイレイナ。意外な形で早くも新たなS級ヒーロー、そしてもう一人の転生者に出会うフランと師匠であった。




名前:パッチマミー
元ネタ:オリジナル
災害レベル:鬼
概要
メンヘラ女が付き合っていた男に振られたショックで怪人化した。見た目は白黒のチェック柄でゴスロリ衣装を着ており、腕が左右合わせて6本あるミイラ。能力は巨大な鋏で切断し、針と糸で縫い付ける。素材問わずどんな硬い物でも切って縫い付けられる。ミイラなのは身体がバラバラのためそれを支えるために包帯で巻いてある。解くとバラバラの状態で宙に浮く。

名前:銭湯狂
元ネタ:オリジナル
災害レベル:鬼
概要
浴衣を着て、頭に手ぬぐいを巻いた怪人。無類の風呂好きで長年行きつけだった銭湯が閉鎖された怒りによって怪人化した。熱湯や冷水を相手にぶっかけて攻撃する他、広大な浴場のような異空間「銭湯戦闘空間」を作り出し周囲の人物を引きずり込む能力を持つ。

名前:超巨大アフリカゾウ
元ネタ:グラップラー刃牙シリーズ
災害レベル:竜
概要
原作では自然公園に突如出現したが、今作では動物園の象が虐待を受けたストレスや動物園への憎しみによって突然変異を起こして超巨大化。雑食をとなった事で人間や他の動物、更には植物も喰らい尽くしてしまう。しかしその分、肉の旨味が増して行く。象の肉はヘラジカのような味がする為、このアフリカゾウも突然変異したもののとても美味い。

転生者達は女性だけと言ったな?あれは嘘だ。
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