魔法科高校の四葉家次期当主   作:鮏乃切身

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初投稿です。よろしくお願いします。


プロローグ

プロローグ

 

 ある昼下がり

 

明日は遂に待ちに待った魔法大学付属第一高校の入学式。

 そのための準備もとい確認をしている。そうしていると、

 

 ピンポーン

 

 と少しばかり古臭い玄関のチャイムが鳴った。カメラを見てみるとそこには自分の許嫁であり、明日から自分の先輩となる人が立っていた。今日来るとは聞いていなかったので少し驚きつつも、嬉しい気持ちの方が溢れてくる。

 

 「今開けます。」

 

 とだけ簡潔にマイクを通して言うと小走りで玄関までいく。

 

 この家は自分が一人暮らしをすると決めた時に建築を始めたのにも関わらずとんでもない速さで建築が完了したのである。それに広さも五人家族が住んでも余裕があるくらいには広く自分一人では到底持て余している。なので玄関まで少し遠いのである。

 

 そして玄関まで着くと、鍵を開け勢い良く開ける。

 

 「お待たせしました、真由美さん。」

 

 「ううん大丈夫よ、夜瑠君。」

 

 「どうぞ入ってください。」

 

 お邪魔します、と真由美さんは言い玄関に上がる。相変わらず彼女の立ち振る舞いには気品があるなーと思うが、そこは十師族として当然の作法だったなと自分が実家で受けた教育を思い出す。

 

 そういえばこの家に彼女が来るのはこれが初めてだったと思い出す。確かに住所は教えたとはいえ、この辺りは住宅街なのでそこそこ複雑な道をしていたはず。

 

 「よく迷わずにたどり着きましたね?この辺りは結構分かりづらい道だったと思うんですけど。」

 

 「そう?私はそこまで迷わなかったわ。だって四葉の跡取り息子が住む家よ?それはそれは大きい家なんだろうと思ってたのよ。それにこの辺りは大きい家はここしか無かったし。」

 

 思い出してみると確かにそうである。当初自分はここまで大きな家に住む予定は無かった、というのも母親の真夜様が少し、いやかなり張り切ったからである。

 

 「私がこの家に滞在する時に狭い部屋に泊まれと言うの?」

 

 と言われはしたが自分としては、なら真夜様専用の広い部屋を用意すれば良かったのでは?と思わなくもなかったがいかんせん圧が凄すぎたので笑いながら相槌をするしか無かった。

 

 という話をリビングに案内しながら真由美さんに話すと苦笑していた、そらそうか。

 

 そうこうしているとリビングに到着した。真由美さんを席に通すと自分はお茶の準備を始める。が、

 

 「手伝うわ」

 

 と真由美は申し出てくれたが流石に来たばかりで疲れているだろうと思い、休憩するように言うが自分の横に立ちながら反論してくる。

 

 「気持ちは嬉しいけど私は夜瑠君のい、い、許嫁なんだからこれくらい当然よ。」

 

 などと、少し顔を俯かせながらあざといことを言ってくる。

 自分の許嫁可愛すぎんか?と思ってしまうのは無理もないだろう。自分の身長は165センチと男性としては2090年代に置いて比較的小さい方ではあるが真由美さんはこれよりも低い155センチ程度とこちらも低い。真由美さんと出会うまでは自分の身長があまり好きでは無かったが、出会って仲を深めていくと自分の身長を受け入れられるようになっていた。なぜなら、この身長のおかげで彼女の顔をより近くで見れるからだ。あ、耳赤くなってる。

 

 「耳赤いですよ。」

 

 と言いたくなるのを我慢してそれならば手伝ってもらおうと思い直し

 

 「ならお茶をお願いします。自分はお菓子の用意をしておきます。」

 

 分かったわと返事を聞くと自分はお皿を用意し、昨日東京駅で買ったチーズケーキを出す。何を思ったのかホールで買ってしまったのでまだ4分の3は残っている。チーズケーキの余りを4分の2になるように切り分けお皿にのせ、机まで持っていく。そしてチーズケーキをまた冷蔵庫にしまい終える頃には真由美さんもちょうどお茶を注ぎ終えたらしく共に机まで行き、対面になるように座る。互いに座ると真由美さんの方が先に声を発した。

 

 「改めて、首席合格おめでとう夜瑠君。」

 

 「ありがとうございます、まさか自分も首席で合格するとは思っていませんでした。」

 

 それもそのはず、彼が四葉と言えど正直首席で合格するのは難しいことである。特に今年は親戚である司波兄妹も受験する年である。達也に関しては筆記試験はまるで勝てる気が無かったが、実技試験の方は達也が苦手としていることを知っていたので総合では勝てると思っていた。しかし問題は妹の深雪の方である。筆記は達也程では無いにしろ少なくとも自分と同等レベルであり、実技も自分と同等である。もちろん首席になるつもりではあったがそれでも五分だと思っていた。

 

 「私は夜瑠君が首席になると思っていたけど、それでも今年はとくにレベルが高かったわ。詳しい点数は言えないけど次席の人ともかなり接戦だったわよ。」

 

 「そうみたいですね、それに点数は僕も知っていますよ。確か自分と、3点差でしたっけ?」

 

 「あら、知ってたの。でも四葉なら当然と言えば当然ね。それはそうと新入生総代の準備は出来てるの?」

 

 「もちろん出来てますよ。あれ?メールでスピーチの原稿送りませんでしたっけ?」

 

 「送られてきてたわよ、でもそっちじゃなくて、夜瑠君緊張しやすいじゃない」

 

 と、少し真由美さんは、イタズラっぽくあざとい笑みを浮かべながら問うてくる。

 

 「その事ですか、大丈夫ですよ。精神干渉系魔法を僕自身にかけることで冷静に保つので。」

 

 「それ生徒会長の私の前で言う?校内は原則魔法の使用が禁止よ。だからダメ。」

 

 唇の前辺りで指をバツにしながら言ってくる。あざといな...

 

 「ですよねー。じゃあ今から一度通しで読むので聞いてくれますか?」

 

 「もちろんよ、今日はそのために来たんだから。」

 

 と、笑顔で応えてくれる真由美さん。可愛い。やはり笑顔が可愛い女性である真由美さんと

 

 「結婚したい」

 

 「うぇ!?い、今なんて?」

 

 「あ、口に出てましたか。でも仕方ないじゃないですか、自分は今年一年生で真由美さんは三年生。今年一年間しか共に学校生活を送れないんですよ?結婚はまだ自分の年齢的に出来ないとしてもいっそ同棲してより長い時間を一緒に過ごしたいです。」

 

 「う、ううう。で、でも私たちまだ高校生なわけでしょ?ならまだはやいんじゃないかなー?って」

 

 「まーそれはそうですね、仮になにかあったとしても今の自分では責任取れないですし、とはいえすぐにでも同棲したいのは同じなので考えといてください。さて、自分は端末取ってきます。」

 

 「う、うん分かったわ」

 

 席を立ち自分の部屋に向かっていると、「い、今ナニって言ってたわよね...そ、そんな気の早いことまだ...」

 などと言っていたあざといだけでなく実はむっつりでもあったかと自分の許嫁の属性に恐れおののきながら端末を取ってきて戻ると、まだ顔の少し顔の赤い真由美さんに声をかけスピーチの準備をし、そのまま読み上げる。そして二回目のスピーチを読み終える頃にはすっかりいつも通りの真由美さんに戻っていた。

 

 夕方から夜になる頃真由美さんを家に返した頃、別の家では

 

 ――――――――――――――――――

 

 「お兄様どうかなさいましたか?」

 

 「なんでだい深雪?」

 

 「なにかお悩みのご様子でしたのでつい...」

 

 そう自分の愛する兄がなにか悩んでいたのである。確かにいつもなにか考えてらっしゃっているがそれでも今回はいつもよりも深刻そうに見えたのだ。

 

 「深雪、明日から学校が始まるだろう?それで1つ悩みの種が今になって出てきてな」

 

 「悩みの種ですか?なんでしょうか?」

 

 とつい首を捻りながら兄に再度問いかける

 

 「四葉、いや夜瑠君との事だよ。学校で出会ったら彼とどうやって接しようかと思ってね。」

 

 確かにその通りである。夜瑠君は私たち兄弟が四葉に連なるものだと知っている。どうしましょう?と達也に返そうとした瞬間達也宛にコールがなる。

 

 「こんな時間に誰だ?相手は...ちょうどいい夜瑠君か」

 

 『もしもし?達也?聞こえてる?』

 

 「ああ聞こえてる夜瑠君」

 

 『だから個人間の時は君は要らないと言ってるじゃないか達也。まあいいや実は相談したいことがあってだな』

 

 「俺たちと学校内で出会ったらどうするかという話だろう?」

 

 『そう、設定を決めておきたいんだよ、流石に自分の親戚ってことにするのはそっちは嫌だろ?』

 

 「なんとも答えにくいことを言ってくれるなお前は」

 

 『それでどうする?自分が考えてたのはシンプルに学校内で出会ってそこから友達にっていうのがいいと思うんだけどどうだろう?』

 

 そう夜瑠君はこちらに問うてきた。お兄様がこちらを振り向き目で確認すると私も目で返した。

 

「こちらはそれで問題は無い、ただそれをやるなら出来るだけ人目がある方が効果的じゃないか?」

 

 『それもそうだな、じゃあ入学式が終わり次第こちらから深雪さんに声をかけるよ。内容はそうだな...少し自慢になって嫌だが深雪さんが次席になったことについてで良いだろう』

 

 「ああ、それで大丈夫だろう。ちなみにだが点差は知っているのか?」

 

 『もちろん3点差だよ』

 

 そう聞くと改めて悔しい思いが滲み出してきた。

 

 『フォローするわけではないけど実技の方は深雪さんのほうが僅かに上だったみたいだよ。ま、いいや用は済んだから今日はこの辺で、また明日』

 

 「ああ、また明日」

 

 そういうと通話が切れる。

 

 そして夜は更けていく。

入学編9の最後のようにリアルの話題を落とし込むのはどう思いますか?自分は延長線上にある感じがして好きです。

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