これからしばらくは1話投稿になると思います。
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入学編IV
騒ぎの罰としては注意と聞き取りで終わるというかなり軽いものとなった。どうやら今から聞き取りを行うようで会議室に全員連れていかれた。
「さて、まずはそもそも原因の説明をしてもらおうか」
と、渡辺先輩が言う。自分は途中からしか見ていなかったので無言に徹する。最初は一科生の方からぽつぽつと状況説明をしていたが途中達也サイドの方から反論があったりして険悪なムードながらも少しづつ進められていった。そして一科生側が魔法の発動未遂に焦点が当てられた。流石に一科生側は旗色が悪いのか気まずそうにしているとなんと達也の方から援護射撃があった。
「彼らが発動しようとしたのは人を傷つけないように抑えられた魔法ですよ。例えば光井さんが発動しようとしたのはただの閃光魔法でした。」
「ほう?君は展開された魔法式を読み取ることができるらしいな」
「実技は苦手ですが分析は得意です。」
これには流石に自分も驚いた、ていうか全員驚いている。それはそうだ普通に考えれば今一科生を庇う理由は無い。また、自分と深雪さんは別の意味でも驚いている。今までの達也ではこのようなことはしなかったはずである。そういうような雰囲気を感じたのだろう再び達也が口を開く
「自分はただ事実を申し上げたまでです。なにも一科生に貸しを作ろうと思ったりした訳ではありません。」
自分は正直納得いかなかったが一科生や渡辺風紀委員長と真由美さんはなんか納得してるっぽいのでまあ大人しく黙っておこう。
「なるほど、まあそういう事にしといてやろう。最後に四葉、君はどうやって騒ぎを収めたのだね?」
と渡辺風紀委員長が問うてくる。真由美さんが心配そうにこちらを見てくるが安心させるように目を合わせ微笑む。再び渡辺風紀委員長に目を合わせ口を開く。
「自分達四葉家のお家芸はご存知ですよね?」
もちろん、精神干渉系魔法だろう?と渡辺風紀委員長ほは返してくるそれに対し自分は
「自分が行ったことは2つです。森崎さんに自分の魔法を掛けました。この魔法については後ほど説明します。そしてあとひとつはサイオンを放出し皆さんを怖がされただけです。」
「ふむ、後者もよく分からんがひとまずは森崎に掛けた魔法についてを説明してくれ。」
と、返された。一般的には自分の魔法を口にするのは嫌がるものだが自分は別に何も思わない。なぜならどうせ防げないからだ。
「わかりました。自分が森崎さんに放ったのは不和という魔法です。この不和は対象の精神に作用し肉体と精神にラグを引き起こします。その結果身体はCADを取り出し構えようとしますが、精神つまり思考はCADを掴もうとしますがその思考が肉体に追い付けなくなります。平たく言えば無理やり手を滑らせた、というわけです」
真由美さん以外皆ぽかーんとしているな。人によってはそれだけ?と思うし。まあ今回に関してはかなり抑えて不和を付けた。本気でかければ1歩踏み出したが最後倒れて歩けなくなる。そのまま廃人にしてしまったこともあるからあまりほんきでかけることはない。
「...それだけか?」
と渡辺風紀委員長がなんとか口を開いた。自分はそれを聞聞いてニヤリとしたのが自分でもわかってしまった。
「試して見ますか?」
「興味はあるが遠慮しておこう。」
そうですか、と返すと次は真由美さんが口を開く
「さて、もう遅い時間ですしもういいんじゃない摩利?魔法の使用には厳格なルールが定められています。また、魔法の相談や教え合うことを禁じられてはいませんトラブル防止のため先生の方などに指示を仰ぐ方がいいでしょう。」
「生徒会長もこう仰せだ以後気をつけるように。それでは解散。」
やっと終わった、と時計を見るともう既に18時前であった。思ったよりも長引いたな。チラッと真由美さんの方を見ると目が合った。目が合ったことに少し照れくさい思いをしながら真由美さんの方に近づく。
「すいません、真由美さんご迷惑をお掛けして。」
「通報された時に君の名前を聞いた時には心配したんだからね。気をつけるように」
と、右手を腰の手に当て左手でこちらを指さしながら少し前傾姿勢になり「めっ」と言っている。さすがのあざとさだなとか思いながら分かりました、と返した。
「ところで真由美さん、この後もまだ何かあるんですか?」
「うん、後片付けが少しあるかな。...だから」
「もちろんお待ちしますよ。」
ありがとう、と満面の笑みで返されこの人が許嫁で良かったと思いながらどう時間を潰そうか考える。...カフェでいいか。早速行くか、と出口の方に目を向けるとその脇で達也が渡辺風紀委員長に話しかけられていた。断片的だが明日の昼に深雪さんと共に生徒会室に誘われていた。明日は自分も誘われていたなとか思い出しながら渡辺風紀委員長に挨拶をし、会議室を後にした。
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真由美さんから用事が終わったと連絡が来たので迎えに行こうと昇降口に行くと既に真由美さんは昇降口に居た。
「お仕事お疲れ様です、真由美さん」
「うん、ありがと。少し疲れちゃった」
とジト目でこちらを見られたので素直に謝ると、冗談よとコロコロ笑っている。
「…帰りましょうか」
手を差しだすと照れながらも微笑んで握り返してくれる。いわゆる恋人繋ぎでは無いがまあいいっかと思い手に意識やると真由美さんの手の温もりを感じる少し変態っぽいが、心地よい温もりを感じながらゆっくりと歩く。部活動の関係かまだ残っている生徒達に見られながらも歩幅を合わせながら歩く。ある男子生徒は驚愕に目を剥き、ある女子生徒達は色めきたつ。明日はこの話で持ち切りかもなと考えながら校門を出る。
しばらく歩いていると真由美さんがいつもより暗い表情をしながら良かったの?と尋ねられる。なにを?と聞き返す前に真由美さんの口からその答えを聞かされる。自分の魔法についてだった。
「全く問題ありません。不和は自分の魔法の中で最も使う魔法の一つですし、なによりも聞いた所で何もできませんよ」
「そう…」
と返事はしてくれたがまだ表情は暗い。……恐らく去年、いや一昨年の事件を思い出してしまっているのだろう。自分が初めて手を汚したあの日の事を。自分も同じようにあの日の事件に思考を持っていかれそうになるがなんとか持ち直す。真由美さんはまだトリップしているらしく意識をこちらに向けようと手を恋人繋ぎに握り直す。一瞬真由美さんの肩がビクッとしておずおずとこちらに顔を向ける。
「気にしていますか?一昨年の事を」
「えぇ…」
「どうします?そんなに気になるならやっぱり記憶を封印しましょうか?」
四葉家のお家芸は精神干渉系魔法であるがその精神の部分がやたらと広義であるため対象の記憶に触れることも出来る。
「…ううんそれは嫌。これは私も覚えておくべき事だと思ってるから」
決意の籠ったような目でこちらを見てくる。が自分には他の意味も混ざっているように思えた。あの日の事を自分だけに背負わせまいとする優しさも見える。
「…許嫁が真由美さんで自分は幸せ者です」
「ッ!!!…ありがとう私もあなたが許嫁で良かった」
その後互いは顔を見合わせることを出来ず会話も無かった。
しかし幸福感とむず痒い恥ずかしさの半々な気持ちは二人一緒であった。
真由美さんを夜も遅いので家まで送りとどけると、使用人の名倉さんに迎えられる。お茶をお出ししますと言われたが夜も遅いので遠慮しておいた。真由美さんにそれではまた明日、と挨拶をし自分も帰路に着く。
自宅に到着すると明かりが着いていた。今現在では家の明かりは基本的に自動となっているので来客かなにかだろうと思い家に入るとやはり来客だったようで正体は黒羽家現当主の黒羽貢であった。自分がリビングに入ると立っており挨拶をしてくれる。
「遅くに申し訳ありません夜瑠様」
「構いませんよ、貢殿。なにか急ぎの用事だったのでしょう。それでどのような用件ですか?」
「落ち着いて聞いてください。あの日の事件ですがまだ終わりではありませんでした。」
……は?いまなんて?
「あの事件の首謀者はブランシュなのはご存知だと思いますがその下部組織エガリテの存在が第一高校にて確認されました。」
あの日ブランシュの日本支部に居たメンバーは間違いなく皆殺しにしたはず。ということは逃げ出し、潜伏していたやつが居るのか。
「貢さん」
「なんでしょうか夜瑠様」
「近いうちにブランシュ日本支部を叩きます。今度こそ、必ず潰します。情報を集めてください。」
出来るよな?と目をやると
「かしこまりました。失礼します。」
それだけ言うと貢さんは帰っていった。……まさかあの時取り逃していたとは思わなかった。
ブランシュ…反魔法主義団体か、別にそれ自体はどうでも良いけどあの日真由美さんを誘拐した事は許していない。
あの日奴らは真由美さんを囲むとアンティナイトを使用しキャストジャミングによって魔法を使用できない状態に誘拐した。奴らの要求は十師族の解体であった。別にその要求自体は当時の自分にとってどうでもよかったがその時既に真由美さんと許嫁の関係にあった自分はそれはもう怒り狂った。十文字家代表の克人さんや同い年で一条家のクリムゾンプリンセスこと将輝にも止められたがそれを振り切って一人でアジトに乗り込んだ。(アジトの場所自体は以前から知っていた。黒羽家は優秀なのだ)結果的に言えば自分の使える魔法を全て本気で使い殺しまわり、廃人にしてまわった。その時は真由美さんを救うことしか考えてなかったので誰を殺したかすらも分からなかったので誰がリーダーで誰が実行犯なのかすらも分からなかった。その時は真由美さんには悪いことをしたなにせ彼女の目の前で人を殺しまくったのだ。その時に真由美さんの記憶を封印しようとしたが拒否されたので止めた。これが一昨年に起こった事件である。事件後に海外のブランシュから四葉に抗議が来たそうだが全て跳ね除けたらしい。
……嫌なことを思い出した。少し早いけど今日はもう休もう。そう思い立ち上がると荷物が置いてあるのに気づいた。話の内容が内容だっただけに気づかなかった。中を見てみると頼んでいたものだった。忘れないように制服のポケットに入れておく。少し明日が楽しみになった。
最後の一昨年の事件は今話でかくつもりありませんでした。なんか書いちゃった。
入学編9の最後のようにリアルの話題を落とし込むのはどう思いますか?自分は延長線上にある感じがして好きです。
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あり
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なし
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どうでもいい