【鬼滅×葛葉ライドウ】デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 鬼殺隊岩柱 悲鳴嶼行冥 作:木下望太郎
――一方、その少し前。
自らの弟子、
「それは……本当か」
少年は――どこか抑えたような低めの声で――叫ぶ。
「当たり前です、早くそいつを殺して下さい! いや……とにかく離れて! 危険です、他の隊士もやられた、仲間のふりをしていつの間にか混じってた、そいつに!」
ひび割れた数珠をかけた手を合わせ、南無阿弥陀仏と唱えた後に。悲鳴嶼は口を開いた。
「落ち着け。……君とて隊士となって年月が経っているのだろう。ここで行方知れずとなった隊士、全てを把握しているわけではないが……不死川が若い他は
わずか口ごもった様子で少年は答えた。
「
ライドウが口を開く。
「聞いて欲しい。その者こそが敵……自分が討つべき悪魔、そしてあなたの仲間を――」
「黙れ」
無表情に言い放った後、悲鳴嶼は少年に向き直る。
「……さて。落ち着いて答えて欲しい、思い違いがないように。他の隊士は皆殺された、そう言ったな」
素早く少年の返事が返る。
「はい! だから言ってるでしょう、奴に――」
「落ち着け。……殺された中には私の弟子もいた、そうも言ったな。黒髪が
「はい、そうです、シナズガワの奴も――」
拳を握り、悲鳴嶼は言う。
「確認する、復唱してくれ。シナズガワ ゲンヤ、品川の
少年は声を張り上げた。
「はいっ! 品川の
「なんと……」
悲鳴嶼は片手の鎖を取り落とし、よたよたと歩いた。少年の方に。
「なんということだ、
「はあ……存じませんが」
少年には構わず悲鳴嶼は歩く。力なく鎖を引きずりながら。
「だが、少年はそれに酷く腹を立てていた。自分の名字はそんな読み方ではないというのだ。私は物心つく以前からの盲目ゆえ、文字には明るくないが……興味を引かれた。それで、掌に書いて教えてもらったのだ。彼の名字――『不死』なる『川』の文字を」
「え……」
少年が目を瞬かすうちに、悲鳴嶼は垂らしていた鎖を振るい。少年の細い体に幾重にも巻きつけ、締め上げた。
「な、に……!」
鎖の端、手斧を構えながら悲鳴嶼は言う。
「だが、今や。新人でもない限り『
ライドウへ顔を向け、数珠をかけた手を掲げる。片手での合掌のように。
「――まだおそらく、だが。君は敵ではない」
ライドウは何も言わなかった。息の一つもつかなかった。ただ、わずかにうなずいたのが、気配で分かった。
悲鳴嶼は敵の少年に向き直り、手にした鎖を絞る。
「さて、貴様には聞くことが多そうだ。どうやら鬼ではない、彼らの言う別の敵のようだが。他に敵はいるのか、何の目的を持ってここにいる。……不死川は、玄弥は生きているのか――」
そう言ったとき。彼方から
玄弥の、二連散弾銃。