おや、わざわざわたしを取材に
こんな山奥まできてくれたのかい。
それはそれは大変だっただろう。
わたしの研究スタイルはフィールドワークだからね。
そうだ、ご褒美にアメをあげよう。
まぁ、研究所での研究もおもしろいが、
一人で野生のポケモンを研究しているのが一番たのしくてね。
どうも一人が性に合うようでね。
格好つけて、自分たちの足で調査に向かうことをモットーなんて答えているよ。
え?レッドさんについて知っていることを教えてほしい?
また懐かしい名前が出てきたね。
いいよ、わたしの知っていることなら。
彼はこのご褒美アメを上げると大喜びで
にんまりとした顔をするんだ。
わかるかい?
にっこりじゃない、にんまりなんだ。
まるで何かの苦行から解放されたような
それでいて幸運が舞い込んだような
そんな表情なんだよ。
まぁ、ちょっと変わっていてね
自分じゃ食べないんだ。
ポケモンにあげていたな。
しかもお気に入りのポケモンにばかり。
いっぱいポケモンを育てていたみたいだったから
赤ん坊みたいな子もいたんだけれど
決まって大きな子に上げていたね。
聞いたことがあって
返事はなかったけれど、バツの悪そうな顔をしていたよ。
大して好物っていう様子じゃなかったから、不思議だよねぇ。
あぁ、聞きたいのはそんなことじゃないね。
それじゃぁ、学者らしい話でもしようじゃないか。
昔はマサラタウンにいてね、そのころからポケモンの研究を愛していた。
わたしの専門はご存知かな?
ポケモンの生態と分布がそれだよ。
レッドさんも同じマサラタウンの出身で
天下無双の素晴らしいトレーナーさ。
生態分野においては、少なくとも20年は研究を加速させてくれた。
特定のポケモンと一緒にいると
いろんなポケモンと出会えることや
群れとの交流方法、甘い香りや、ミツに寄ってくる特性
数えきれないことを学ばせてもらった。
あの、ポケモンへの愛と造詣の深さ
わたし以上の学者だといっても間違えはないね。
いや、強がったな。
勝てないと正直思ったよ。
そして、研究の本質を突き付けられた。
わたしがフィールドワークに重きを置いているのも
レッドさんのおかげだ。
頭でっかちだったわたしは、研究室での限界を思い知った。
最初はよく気づくトレーナーだなーという程度だったんだ。
それが、出てくる単語がどれも知らないことばかり。
実は荒唐無稽と少しバカにしていたよ。
ほら、迷信ってあるじゃないか
例えばモンスターボールを投げたとき
揺れる瞬間にタイミングよく力を籠めるとゲットできるとか。
そういう類の話だと思っていたし
レッドさんは専門家でもないからね
冗談半分に聞いていたよ。
いつだったかな
どこかの草むらで、たまたま試してみたんだ。
ただの気まぐれだった。
そしたら言ってた通りになるじゃないか。
何度も何度も試した。
信じていなかったからね。
でも、事実だった。
その晩わたしは頭を掻きむしったよ。
もしかしたら、レッドさんの言っていたことは
全て本当のことかもしれない。
どんなこと言っていたか、どんな話を聞いていたか
必死に思い出して全て書き出した
気付いたら朝になっていた。
片っ端から試したさ。
そしたら分かった・・・
全部本当のことだったと。
レッドさんの言うことは迷信でも何でもなかったんだ。
全て、実地での経験則に裏打ちされた、研究成果だったんだ。
わたしが、研究者が、一言一言を
噛みしめながら、真剣に受け止めなければいけない金言だったんだ。
自分を呪ったよ。
無知を知った。
そして神様を呪ったよ。
天は二物も三物も与えるクソッタレだったんだって。
あぁ、失礼。
いまの言葉は忘れてくれ。
絶対に記事にしてくれるなよ。
何かのせいにしたかった。
実は、狭い研究室ではこれっぽっちも分からないんだ。
論文から得られるものなんてほとんどないんだ。
これは環境のせいなんだ。
わたしは、自分が未来輝かしい学者だと思っていた。
オーキド博士の助手である自負があった。
違った、ラッキーだっただけだった。
たまたまオーキド研究所の受かって、そこにいただけだったんだ。
レッドさんが本物の才能だったんだ・・・。
フィールドワークはね
やけっぱちなんだ。
わたしも実地に出たら
レッドさん以上の成果が残せるという、嘘の希望。
プライドを守るための自分のための嘘さ。
なんだい?そんなことはないって?
あぁ、わたしの受賞を知っているのかい?
ありがとう、そういってくれて。
もちろん、研究は進んだし、気づきだっていっぱいあった。
だがね、その話はわたしを惨めにするばかりでね。
受賞内容のどれもこれも、ただのレッドさんの検証内容でしかないんだ。
わたしが発見したと思ったものは
半分に反証が出て間違えだと気づかされた。
そして残りのほとんどは未検証で
ごく一部がそれなりの成果で
残った数少ない受賞内容は
レッドさんのが話していたことを、試しただけの内容なんだ。
ははっ。
フィールドワークをすればするほど気付かされる。
・・・クソッタレ。
NPCにとって
レッドさんはどんな存在なんでしょうね
この小説の好きなところ教えてください!
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レッドさんSUGEEEEE
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みんな歪まされすぎやろ、ワロス
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NPCにはレッドが化け物に見えるよね