レッドデータブック   作:FETE6363

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ガラルリーグ機密室


side ダンデ

久しぶりだよ、俺のことじゃなくて

他人のことを聞きたいなんてインタビュー。

もしかしたら、チャンピオン復帰してから初めてじゃないかな。

 

わかってる、わかってる。

嫌味じゃないって。

防衛戦のことも褒めてくれてありがとう。

 

ただ、このインタビューを受けようと思ったのも

俺がガラルでチャンピオンに返り咲いたのも

そしていま防衛し続けていることも

全部無関係じゃないんだ。

 

言いにくいこともあってね

人払いしてある。

だから俺と2人。

 

 

さて、約束はいいよな。

契約書の通りだ。

特に重要なのは、録音禁止と発表の時は必ず許可を取るってところ。

メモはいいけれど、部屋を出る前にチェックするぜ。

出る前に赤ペン入れるから、めんどくさいとは思うが、清書してから退室してくれ。

問題なければここに日付とサイン。うん、OK。

 

よし、じゃぁ本題だな。

レッドさんのこと。

 

まず、俺のニックネーム、知ってる?

そう、無敵のなんちゃらってやつ。

これ、大嫌いなんだ。

おっと、ここはオフレコで。

スポンサーの手前そんなこと言えないからな。

 

 

あのな、無敵なんて言葉は、気軽に使っちゃいけないんだ。

それが例えチャンピオンだったとしても。

 

 

当たり前だが、一生勝ち続けるなんて不可能だ。

チャンピオンシップスや、マスターズは誰もが強者だ。

強者同士の勝負は運命の女神しだい。その場の勝敗なんて誤差でしかない

でも、オレには自信があった。

 

・・・何も知らなかっただけなんだけれどね。

 

 

きっかけは、マスターズ関連でのパーティー。

ワタルとの、何気ない会話だった。

 

「なぁワタル、無敵ってなんだろうな」

 

 

アイツは遠くを見つめて呟いていたよ。

シロガネ山・・・。ってね。

 

気になるだろ?

山の名前くらいは知っていたしね、すぐ調べたさ。

 

 

カントーとジョウトの間の山。

美しい白銀をまとった山。

強い野生ポケモンがうじゃうじゃして、

特別な許可をもらわないと入ることすら許されない。

 

その時は単に、「トレーニングにぴったりだな」っておもったよ。

自慢じゃないけが、チャンピオン経験者だ。

リーグ委員でもあったし、伝手はあったわけ。

実際声をかけてみたら一発だったさ。

 

 

今にして思うと、う~ん。

トレーニングねぇ。

違うんだよな、そうじゃなかった。

ワタルがそんなこと言うわけないよな。

 

 

笑っちまうよ。

・・・ほんと、笑っちまうよ。

 

 

山頂にはトレーナーがいた。

この弱肉強食の世界で、

この過酷な雪山の環境で、

まるで休日のハイキングのような恰好をしていやがった。

ぼーっとして、まるで日向ぼっこでもしているようだった。

 

 

一瞬なにかを感じていたんだ

今まであってきたトレーナーとは違う感覚。

とはいえ目が合った

俺は知らずのうちに宣言していたよ。

 

 

「特別な カガヤキを キミに 見た! シロガネ山の 主よ 熱い 勝負を しようぜ!」

 

 

この非日常的な出会いに。

ドラマのようなワンシーンに。

頭の中はすっきりとして、体は最高にたぎっていた。

これまでに得た経験、知識がすべて五感にリンクしていた。

 

俺のチームの全てがそこにあった。

 

 

まず、ギルガルドが

次に、オノノクスが

そして、リザードンが

 

 

・・・なすすべもなくたおれた。

頭が真っ白になったよ

気づくと町でね

実はどうやって山を下りたか記憶にないんだ。

手と足が震えていた。

奥歯がガチガチいってかみ合わなかった。

 

 

寒かったんだろうって?

まぁ、寒かっただろうな。

でも、そうじゃない。

 

これがあの時の感覚の正体だったんだ。

一番恐ろしいポケモントレーナーを相手にしたということ。

自分よりはるかに強い相手。

絶対に目を合わせてはいけないことの証。

 

 

古参のカントートレーナーが強いわけだぜ。

アレと対戦したことがあるわけだろ。

例え俺とのバトルより前だったとして、

レッドさんの完成度が低かったとしても、

本物の無敵の手ほどきを受けているんだぜ。

 

 

俺が未だにガラルで現役チャンピオンなのは

ガラルで俺だけだからだ。

レッドさんと戦ったことがあるのが。

見たことがあるから、知ってるだけなんだ。

本物の無敵を。本物のバトルを。

 

 

いまでもお手本はあのバトルだ

この経験が圧倒的なアドバンテージなんだ。

ふと気を抜くと、あの一戦がフラッシュバックするんだ。

俺はそれをただただ、繰り返し真似をする。

目線、呼吸、姿勢、連携、全てをだ。

 

 

伝わるかな?

いまでもまぶたを閉じるといるんだ。

 

黄色い悪魔が・・・。




この世界線では、ダンテは再びチャンピオンになっています。
そして、レッド信者です。

ダンテにとってはレッドは日本的な神で
力を与える存在であり、呪いを与える存在でもあります。

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  • レッドさんSUGEEEEE
  • みんな歪まされすぎやろ、ワロス
  • NPCにはレッドが化け物に見えるよね
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