レッドデータブック   作:FETE6363

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コガネシティ_ホテル


side of the fence

「スマホ・・・どこにやっちゃったかなぁ・・・」

 

インタビューを終えて

ホテルに帰るとスマホがないことに気づいた

すぐさまデパートに連絡して

宿泊先とメールアドレスを伝えた

VIPルームに居たと伝えたせいか

恐ろしく丁寧な扱いだった

 

しかし、スマホを失くした

イライラとモヤモヤは消えない

この落ち着かない気持ちをごまかすために

これまでのインタビューを振り返ることにした

 

 

まず、シルフカンパニーでのヒアリングは好調だった

「へー!レッドさんってそういう。

 確かに1人の功績にしては盛りすぎだよね。

 あ、だからミームなのか。」

 

謎を解き明かしているワクワク感が心地よかった。

驚いたのはウィロー博士へのインタビューからだ。

 

「いや、レッドさんヤバすぎでしょ。」

 

レッドさんが実在する人物であることの

裏付けが取れてしまった

盛りすぎって言ってたの誰だよ

わたしです

 

まさか、ありえないと思っていた功績が

全て本当のことで

まさかまさか、その膨大な功績の山が

氷山の一角だったなんて

 

「スクープの匂いがする。」

 

 

その後も調子がいい

ダメもとでインタビューを申し込んだら

続々とOKがもらえた

チャンピオンや元四天王と

1on1のヒアリングできるなんて

人生の宝くじを引いたかもしれない

 

誰もが嬉々としてレッドさんのことを語ってくれる

ついでに

「凄い人はやっぱり変わってる人が多いんだなー」

っと、それっぽことを考える

 

 

「ウィローさんの顔色、すごかったなぁ」

会った瞬間は朗らかだったのに

話し終えたころには表情が土気色だった

 

どろどろに腐った玉ねぎに

青緑の血管がうっすら浮き出たような

まるで人間という皮袋に絶望が詰まったような

そんな表情だった

 

 

「ダンテさんは興奮しすぎ」

同じ空間にいるだけで嬉しい憧れの存在で

会った瞬間のチャンピオン然としたナイスミドルは

途中から目が異様に血走っていた

 

時には激しく喜び

時には激しく憎しむ

 

躁うつ病の患者ではないかというくらいの

アップダウンがあった

いや、実際の病気のことは知らないからテキトーだけど

 

でも、なんというか

神様に愛されたことが喜びなのに

神様の愛が抱えきれなくて憎しみに変わったような

それでも、その愛に縋るしかないような

どことなく狂信的な様子が印象深かった

 

 

「カリンさんは・・・ちょっと友達になりたくないなぁ・・・」

本当に綺麗でため息が出た

会った瞬間、こんな風に年を重ねたいなと思ったけれども

帰るときは、こんな風にはなりたくないなと思った

 

レッドのことを褒めて褒めて褒めまくるのだ

まぁ、それはいいのだが

なんというか、言葉の端々にネチッこさがあった

 

レッドさんとのバトル経験に

醜いマウントを感じたというか

性癖を無理矢理聞かされているような

変な気持ち悪さとがあった

 

素晴らしいバトルだったのは

よぉおく分かるのだが

言葉のチョイスや

喋り方に

まるで、そういう行為を話す独特の雰囲気を感じて

「・・・ウッ」と思ってしまったのだ

 

あれやこれやは

仲いい友達と喋るから笑えるのであって

初対面の人とするものではないんだぞ

 

いや、わたしが考え過ぎなだけか

自分がゲスいのをカリンさんのせいにしちゃいけない

深呼吸しよ

 

▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽

だらだらと、とめどなく考えていると

『プルルルル』

 

部屋の電話が鳴った

「はい、もしもし。

 スマホ見つかったんですか!

 うそ、壊れてた!?

 え、交換してくれる!?

 ありがとうございます、いま行きます」

 

 

スマホは見つかったがペシャンコだったらしい。

車にでも轢かれたのかな、残念。

しかし、人生万事塞翁が馬。

なんと、デパートのご厚意で

来年発売予定のテスター版を提供してくれるというのだ。

しかもPro版のカスタマイズ全部盛り。

普通に買ったら1ヶ月分の給料でも足りないやつ。

 

本当にラッキーだ。

今年の運勢は最強に違いない。

 

「でも、なんでジュンサーさんが来たんだろう、警察には行ってないのに」




怪物と戦う者は気をつけるがいい
汝が久しく深淵を見入るとき、深淵もまた汝を見入るのである

作者、ようやく気付きました。この小説、レッドさんがNPCのSan値破壊する物語だ・・・。

  • レッドさんSUGEEEEE
  • 誰もハッピーにならない、ワロスwww
  • 覚悟してるから、好きに進めなよ
  • もう少しこう何というか 手心というか…
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