偽ポチタ「助けてやるから、女のおっぱいを揉め」士道「ふぁっ!?」   作:鳩胸な鴨

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今更だけど、結構下品だよね、この作品。

二亜の胸は薄いまんまです。揉むくらいにはあるから…(擁護)


本条二亜、暗躍する

「……俺って何なんだろうな」

『ヘタレのくせにスケコマシなドスケベ』

「お前、人が真剣に悩んでんだぞ!?」

 

自室にて、士道はポチタの無神経な言葉に、反射的に怒鳴り声を上げた。

というのも、実妹を名乗る少女…崇宮真那との邂逅により浮上したとある疑問が、士道を悩ませていたのだ。

真那と士道には、幼い頃の記憶がない。

それこそ、実母の顔すら朧げどころか浮かばないほど、綺麗さっぱり消えているのだ。

これだけなら、実妹を名乗った新手の詐欺で済ませたことだろう。

しかし、真那は兄妹の証拠として、所有していたロケットペンダントにある写真を見せてきた。

そこに収まっていたのは、10歳ほどの士道が真那と写ったツーショット写真。

既に五河家の一員として生活していた頃の士道が、存在することも知らなかった妹と親しげに写真を撮っていたのだ。

加えて、ラタトスクによる検査にて、実妹であることが判明。

「謎が謎を呼ぶ」と言う、推理サスペンスにありそうなフレーズがこれほど似合う事態に、まさか自分が巻き込まれるとは思わなかった。

 

『それよりも、女だ。

お前、極上の女に囲まれているくせに、いつまでヘタレてるつもりだ?

難聴系主人公とやらでもあるまいに』

「清々しいほど興味なさそうだな…」

『当たり前だろう。

出生がどうあれ、シドーがヘタレスケコマシの童貞だという事実は変わらない。

ウジウジ悩む暇があったら、前戯の知識でも身につけておけ。挿入らんと出来んからな』

「お前…。ほんとお前……」

 

何故だろうか。自分についての謎がどうでも良くなってきた。

ポチタなりの励ましだったのだろうか。

士道は苦笑を浮かべ、「ありがとな」と小さく礼を言った。

 

『…目下の問題はクルミの攻略だな。

お前のことだ。どうせ意地でも封印する理由を見つけるだろうな』

「まぁな。今回は本人が力に前向きだ。

だから、それを『捨ててもいい』と思わせることが重要だと思ってる」

『それだとクルミの目的がわからん限り、具体案を出せんぞ』

「問題はそれなんだよなぁ…」

 

それはおそらく、ラタトスクでも理解していることだろう。

どうしたものか、と頭を悩ませていると、ふとポチタが思い出したように声を上げた。

 

『……そういえば、アイツの匂いの中に、マナの匂いも混じってたな』

「え?」

 

♦︎♦︎♦︎♦︎

 

「ポチタ、アンタ…。ドスケベであることを除けば、結構有能なのね…」

「伊達に地獄で頂点に立っていない。

封印こそされど、殺されたことはないんだ」

 

黒いリボンで髪を結んだ琴里が、ヒクヒクと表情を引き攣らせ、ポチタを見やる。

その手元には薄型のタブレットがあり、画面には真那についてのプロフィールが映し出されていた。

個人情報やプライベートなどと言う倫理観は、とっくに投げ捨てたらしい。

崇宮真那。所属はデウス・エクス・マキナインダストリーという会社であり、その私兵として勤務する少女。

『アデプタス2』という名で評価されており、殺しても復活する精霊〈ナイトメア〉…時崎狂三を何度も殺している実力者。

その情報を見たポチタは「違和感に従って正解だったな」と頷き、笑みを浮かべた。

 

「確か、デウス・エクス・マキナインダストリーと言ったか?

随分と非道なことをする。シドーの妹の体をいじくり回し、兵士として運用。

更には私兵を用いた一般市民への襲撃、その口封じによる殺人…」

 

その脳裏に浮かぶのは、5年前。

居合わせただけの士道の胸を貫いた光刃。

ポチタはくっ、くっ、と喉を鳴らした後、下品にも大口を開け、笑い声を上げた。

 

「ギャハハハハッ!!おい、喜べ!!

お前の仇が見つかったぞ!!」

『やっと繋がったな…』

 

士道の心臓を貫いた女は、精霊である二亜を狙っていたのだ。

ラタトスクに協力していれば、いつかはたどり着くだろうと思っていた。

…まさか、こんなにも早く判明するとは思っていなかったが。

 

『…二亜には、言わない方がいいよな』

 

士道の確認に、ポチタは小さく頷く。

二亜が天使をあまり使わない理由は二つ。

一つは、人間の負の側面までも見えてしまうこと。その悪意に、中身は普通の人間である二亜は耐えることができなかった。

そして二つ目は、殺されかけた時のトラウマである。

襲撃してきた女の顔が頭をよぎるだけでも取り乱し、しばらく寝込んでしまうほどのトラウマを抱いてしまったのだ。

5年で多少は緩和されたものの、検索のノイズとしてその情報が飛び込めば、霊力が逆流してしまうことだろう。

そんな状態で《囁告篇帙》を開き、現在の士道の状態を調べたのも、彼への愛ゆえのことなのだ。

 

「話を戻しましょ。

二人で内緒話してるのかは知らないけど、女の子の前で黙り込むなんて減点よ?」

「あ、ああ…。わかった…」

 

つくづく、便利な体になったものだ。

その気になれば、テストで不正を働くことも可能かもしれない。

実行するつもりは毛頭ないが、そんな恐ろしく卑しい考えが頭をよぎり、士道は軽く自己嫌悪に陥った。

と。士道の意識を押し退け、ポチタが再び表面に出る。

 

「マナがこちらに来たのもクルミを殺すためだろうな。こちらはさして問題ではない。

問題は、クルミの攻略そのものだ。

クルミが復活したカラクリを解かなければ、封印もクソもないかもしれんぞ」

『…偽物掴まされることもあり得るってか』

「…偽物掴まされることもあり得るわけね」

 

奇しくも、士道と琴里の声が重なる。

どうせ「似たようなヤツを殺したことがある」だとか言うのだろうな、と思いつつ、士道はポチタに問いかけた。

 

『で。それ、どうやって判断するんだ?』

「知るか。それはお前らの仕事だろうが」

『ですよね…』

「こっちにぶん投げる気満々じゃないの…」

「片っ端から殺すと言う手段を取れるならそうしてるが、シドーがうるさいからな。

余程のことがなければ、独断で動くつもりはない」

 

相変わらず、優しいのか優しくないのかよくわからない悪魔である。

どうしたものか、と二人して悩んでいると、ふと琴里が口を開いた。

 

「…ねぇ、お兄ちゃん」

「……珍しいな。そっちで『お兄ちゃん』って呼ぶの」

「呼びたくなったの」

 

五河琴里には二面性がある。

白いリボンで髪を結んでいるときは、年相応…というには少し抵抗があるほどに幼い精神を持つ、甘えん坊の妹。

黒いリボンで髪を結んでいるときは、年不相応な落ち着きのある、毒舌でサディスティックな司令官。

後者として振る舞っているときは、琴里は余程のことがない限り、士道のことを兄とは呼ばなかった。

士道が琴里を生暖かい目で見つめていると、彼女はふと動きを止め、彼から目を逸らした。

 

「……やっぱいいわ」

 

♦︎♦︎♦︎♦︎

 

「……どーしよ」

『どうするもこうするもないだろ。

お前は三つのデートを熟す必要がある』

「ですよねー…」

 

翌日の夜。士道はがっくりと項垂れ、ため息をつく。

現在、彼は大きな問題に直面していた。

第一に狂三とのデート。

明日の休日にどうかと誘いをかけたところ、狂三はあっさりとそれを受け入れた。

第二に十香とのデート。

クラスメイトから水族館のペアチケットを受け取ったらしく、断り切れない勢いと健気さで士道にデートすることを迫った。

そこは流石のクソ童貞クオリティ。

その日程が狂三とのデート当日とダダ被りというのに、見事に押し負け、あろうことか了承してしまった。

最後に、折紙とのデート。

急に思い立ったのか、それとも犬猿の仲である十香に触発されたか。電話にて押し切られてしまい、これまたダダ被りの日程だというのに断りきれなかった。

と。このように、押しに弱いヘタレであることが完全に裏目に出てしまったのだ。

嘆く士道に、ポチタは深くため息をつく。

 

『側から見たら、三股かけたクソ野郎だな』

「言うな…」

『実際はもう少し多いか』

「言うなって…」

 

今の自分が『スレッドに晒し上げられるようなクソ野郎』である自覚はある。

不可抗力だと説明しても、女誑しという汚名は消えない。

幸いなのは、未だに同じ校舎に十香以外の精霊が揃い踏みしていないことだろうか。

もし、そんなことになったのなら、自分の学生生活は確実に悲惨なことになってしまう。

どうしたものか、と頭を悩ませるも、解決法は思い浮かばず。

士道は待ち受ける3人とのデートに対し、及び腰ながらも覚悟を決めた。

 

「やるしかないか…」

『クルミは最悪放置しろ。

こうしてお前に積極的に接している以上、アイツがまともに相手するとは思えん。

オリガミに関しては…、お前の放置プレイなら多少は受け入れるだろ。こちらもある程度の余裕はある。

トーカは要注意だ。あまり放るなよ』

「お前、よく見てるよな…」

 

流石はクソ童貞である。

万年の禁欲で培ってきた妄想力による分析に、士道が舌を巻いていると。

ふと、ポチタが思い出したように声を上げた。

 

『…心臓を抉り出せば、私がソレを中核に再生して分離できるぞ。

半分は悪魔なんだ。そのくらいなら死なんだろ』

「誰がやるかバカ!!」

 

♦︎♦︎♦︎♦︎

 

「…でさ。五年間揉まれてんのにほら。めっちゃ貧乳。

ま、それでも興奮してくれてるから、全然いいんだけどさ」

「……は、はぁ」

 

何が悲しくて惚気を聞かねばならんのだ。

そんなことを思いながら、狂三は延々と甘ったるい惚気を口にする二亜に半目を向けた。

彼女に接触したのは、こんなくだらない惚気を聞きたいからではない。

殴りたくなる衝動を堪え、狂三は口を開く。

 

「その、士道さんについては、こちらでも調べたので別に…」

「ほんとにー?」

「本当に」

「私がオカズを描いてる話も?」

「知りたくないです」

「こんな貧乳でもめちゃくちゃガン見するし、鼻息荒くなってフル勃起することも?」

「殺しますわよ」

 

手に入れたいとは思っているが、シモのことまで詳しく知りたいとは思ってない。

狂三の暴言に二亜は笑みを浮かべ、「冗談」と戯けてみせた。

 

「『始原の精霊』の殺し方、だっけ?

少なくとも、君には無理だね。残念ながら。

霊力がぜーんぜん足りない」

「……そうですか」

 

始原の精霊。三十年前、ユーラシア大陸に大穴を開けた、最初の精霊。

そして、狂三が殺したくてたまらない、最大の敵。

その悲願が叶うことは、決してない。

あっけらかんと絶望的な事実を突きつけられたにも関わらず、狂三は眉一つ動かさない。

しかし、その声音には確かな落胆があった。

 

「ま、《本来のチェンソーマン》ならいけるかもねー。

三十年前に戻らなくても、さ」

「………どういう、ことですの?」

 

二亜がわざとらしく呟いた言葉に反応し、眉を顰める狂三。

釣られていることはわかっている。

しかし、狂三はその知識欲を抑えることができなかった。

 

「知りたかったら、私と『契約』しようか」

 

ぴっ、と、顕現した《囁告篇帙》からページを一枚抜き取る二亜。

その笑みは、悪魔のように見えた。




本条二亜…トラウマのせいで能力の大半を使えないコライドン、ミライドン状態の女。貧乳だが揉む程度にはある。ポチタに「手触りは極上。ボリュームがないだけ」と評価されている。どっちに揉まれてもいいが、できるなら士道がいいらしい。士道に渡すオカズのモデルはだいたい自分。契約の再現に成功している。

五河士道/■■の悪魔…側から見たら三股かけてるクソ野郎ということに気づき、ショックを受けてる。最終的にどっかの屋根ゴミを超えた十一股になるからまだマシな模様。自覚は薄いが、おっぱいならわりとなんでもいいクソ童貞。

偽ポチタ…揉める程度のおっぱいならなんでもいいクソ童貞。そのくせ女の評価にはうるさい。だからお前はクソ童貞なんだよ。
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