グングニルと呼ばれたウィッチ   作:夜かな

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第7話 ボルネオ島北部 上陸戦 中編

 

 

 ~会議室~

 

「…以上が、今回の作戦の詳細だ、会議に来なかったものについては......作戦当日にシア少尉から伝えてもらう。以上解散だ」

 

 会議室から基地司令が立ち去ると、会議室にいる面々は各々会話を始める。

 

「シア少尉、いつものごとく基地司令凄く怖かったですね」

「ん、いつものこと、けど、あれはやばい」

「シア少尉が言うんだから相当やばかったんだ、あれ」

 

 エラ准尉、エヴィ准尉、シア少尉が揃って、先ほどの基地司令の恐ろしい雰囲気について話していた。

 

「…リオ少尉、今度はどんな罰がくだるんでしょうか」

「たしか前回は、夜間哨戒任務三日連続で、その前が食堂の給仕だったね」

「扶桑の割烹着姿や伝統的なメイド服は、さいこー、だった」

「へえ、シア少尉は、そういった格好がお好きなのですか?」

「リオ、あまりああいう、服、着ないから」

「ああなるほど、確かにリオ少尉は、服装には頓着しなさそうですね、」

「ん、昔は、よく男物着たりしてた、でも、最近は、ちゃんとしたの、きてる」

「そうなんだ、リオ少尉すっごい美少女で、基地内人気1位なのに、以外だねぇ」

 

エヴィ准尉の言葉にシア少尉とエラ准尉は同意する。

 

「確か、あまりにも人気が高くてズボンが頻繁に盗まれてたって聞きましたけど」

「ん、リアは知らない、けど、盗む輩が、多くて、基地司令が、密かに処理してた」

「えっとさ、それってへんな意味じゃないよね」

「違う、よ、こうやって、こうする感じ」

 

シア少尉は、首を着るジェスチャーとぞうさんの鼻を切るジェスチャーをする。

 

「…基地司令って、けっこう過保護だったりする感じ?」

「新作の有名ブランドのズボンを予備も含めて用意したり、リオが頼んだ本を最優先で、届けるよう指示出したり、リオが好む扶桑式のお風呂立てたり、あと他にもいろいろ」

「過保護というより、もはや、親馬鹿の域に達している気がしますね......」

 

~ルティ・ラウフェイ大佐~

 

「はい、分かりました。そのようにします」

『ああ、頼むよ大佐。今回の作戦は、コタ・バルを失ったために補給路が絶たれたハノイのインドシナ連邦軍の救出作戦に欠かせないことだ。リベリオンが新型戦闘脚を優先的にこちらへ回してきたのもそういった理由があるのだろう』

「政治的な理由でしょうか沖島大将閣下」

『階級呼びはいらないよ、ルティ・ラウフェイ大佐、政治的な理由はもちろんだが、インドシナ連邦軍のほとんどはリベリオンの“義勇兵”というのが、ほとんどだからね』

「なるほど、あの国らしい......そういえば、健康上の理由で少し早く選挙が行なわれるのでしたか」

『まあ、そういうことだ。それにいまリベリオンが動けなくなれば、スエズやインドが落ちてしまうからな。北部兵站の要所たるデリーが陥落したことで、インドは南部に向けて大幅に退却しつつある。弱体化が乏しいブリタニア軍の支援だけでは、持ち堪えることは出来ないだろう』

 

 電話越しで淡々と不可能だと言いきった沖島大将の言葉に同意しつつ、

 

「スエズもガリアとブリタニアだけでは難しいでしょう、利権に固執するあまり、ネウロイの恐ろしさを忘れてしまったようです」

 

 長い時間の間に冷めてしまったティーカップを見ながらルティ・ラウフェイ大佐は冷ややかにそう告げた。

 

『そっちはオラ-シャやリベリオン、扶桑の三国が、外交的圧力をかけているそうだから、少しはマシになるだろう……』

「そうだといいのですが……では最後に、その例の件は」

 

 先ほどまでの冷たい雰囲気とは代わり、紅茶にミルクと砂糖を入れたようなものに変わる。

 

『ああ、君からの珍しい頼み事だ、来月の前日に届くようにしているよ』

「ふふ、ありがとうございます……んん、では、沖島閣下、これで失礼します」

『うむ、今後の大佐の活躍を期待する』

 

黒電話の受話器を置いた大佐の雰囲気はやはりいつもより優しく感じる物だった。

 

~リオ少尉~

 

 会議から一週間後、ついに作戦が行なわれることになった。ことの詳細はシアから聞いた。とはいえ、ストライカーユニットが新型の戦闘脚になったということに驚き内容のおおよそ半分近くが入らなかった。

 

「リオ少尉、F-8Dはジャベリンより、速く動けますし、アフターバーナーを使用すれば超音速も行けますが、元が艦載用の戦闘脚です、離陸時の滑走距離の違いに気をつけてください」

 

「はいはい、わかってるよ、仕様も癖も特徴もしっかり確認してる、シア行ける?」

「問題なし、準備完了」

「うん…よし、滑走路でるよ」

 

滑走路まで自力でタキシングする。すでに、エラ准尉、エヴィ准尉は飛んでおり、私たちと合流するのを待っている。

 

『こちら管制塔、リオ少尉たちのあとにアウストリアのキャンベラが2機飛ぶので、離陸後は、右旋回でお願いします。風の向きに気をつけてくださいね』

「了解」

「ん」

 

 確かに、後方から格納庫横に駐機されたキャンベラがタキシング牽引車によってタキシングを始めていた。どうやら今回の作戦は、相当規模がでかい物になるのかもしれない。

 

 とにもかくにも、基地の滑走路に達したので、離陸に入る。今回はゆっくり加速するのに合わせながら、徐々に体を倒していく。しかし、やはりジャベリンより少し上昇が速く短い距離で離陸できてしまった。

 

「おお、いいね〜この子スッゴク速く飛びたいって感じがする」

「ん、いい機体」

 

離陸後は、エラ准尉たちと合流、続くキャンベラ2機が高度をあげたのち目的地、今回の作戦目標ボルネオ島へ向けて出発した。

 




平日は内容、少なめかも。
ちなみに、パラワン島中央からカリマンタン島中央までは、約1000kmはあるので往復しながらの空戦はジャベリンでは少し難しいというのを知って、プロットを書き直してたりする。
追記:沖島中将は色々あって昇格してます
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