グングニルと呼ばれたウィッチ   作:夜かな

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何故か、休息編は長くなりそうな気がする。ちなみに、ウィッチ達全員分やる予定。


第13話 休息編 その2

 

 

 今日から扶桑のウィッチ達が何やかんやで、しばらくパラワン島北部連合軍臨時基地で過ごすことになった。

そして港から帰ったその夜に、私たちは、歓迎会を急遽やろうと決めたのだ。しかし……

 

 「といっても、準備、してない」

 「どうしましょうか、材料は言えばもらえますけど」

 「いまから作ると、明日は起きないかも」

 

シアやエラ准尉、エヴィ准尉たちが悩んでいる中、私は突然脳裏に、ひらめくものが、あるわけもなく、本を読みながら自室で行なわれている会議に、耳を傾けていた。

 

「あの、リオ少尉は何か、意見などはありますか?」

「うーん、思いつかないなあ」

 

 このまま時間が過ぎてしまえば、明日行なえばいいだけである。なのでこのまま読書をしながら、ゴロゴロしながら待つ。

 

 「まあ、明日するのが、いいかもしれないね」

 「そうですね、そう「待て」

 

 突然、聞き慣れた、夜には絶対に聞きたくない声。その人が扉を開けて入ってくる。

 

 「げっ、基地司令殿」

 「げ、とは何だ、リオ少尉…それよりだ、今日からしばらく協力する、扶桑のウィッチと親睦を深めるなら、早いほうがいいだろう。そこで基地のお風呂を使えるよう準備してある」

 

 突然現われた基地司令によって、ウィッチ達全員でお風呂に入ることになった。もちろん即決である。決まった時の会話はこんな感じ

 

「風呂、露天風呂」

「ああ、あるぞ」

「効能付きの風呂は」

「ああ、あるぞ」

「サウナとかって」

「ああ、あるぞ」

 

「「「やりましょう!」」」

 

 圧倒的賛成多数の民主的な決定だった。それにしても基地の風呂は何故かバリエーション豊かである。

 

そのまま、扶桑の面々も誘い、基地司令やウィッチ全員で、お風呂に入ることになった。

 

風呂場は、基地の中でも警備が強固な場所にあり、お風呂場を守るようにコンクリート製の壁に囲まれ、お風呂場一帯に侵入できないようになっている。また、警備には女性兵士が常につき、重武装のうえで、最新式の対空砲や迫撃砲、この基地で貴重な戦車であるセンチュリオンが配備され、厳重な警備がされている。

 

「ここっていつも、警備が厳重だけど、少し過剰すぎない?」

 

着替えながら、気になったことを口にする。

 

「ん、そんなこと、ない」

「そうだ、世の中、平穏に見えて物騒なものだ。このぐらいの備えはして当然、リオ少尉はもう少し警戒することを覚えるべきだな」

「……そう、なんだ」

 

基地司令やシアの答えに、私は少し警戒心が足らないらしい。

 

「確かに、リオ少尉は少し自身のことに無頓着過ぎです」

「肯定、少しは気にすべき」

 

エラ准尉や日和軍曹も同意見らしい

 

「うむ、堂々と着替えているから、豪胆故と思ったが、単純に無警戒だったか」

「ああ、確かにあの活躍を見てるとそう思いますよね」

「呉田大尉は堂々し過ぎです」

 

会話に脱ぎ終わった呉田大尉やエヴィ准尉、さらタオルでしっかり身体を隠した二千花軍曹も加わる。

 さて、とりあえず会話は程々に、普段来ている白シャツや下着を脱ぎ終わり、風呂場に向かう。

 

それぞれ、分かれて身体を洗いに向かう。私も端っこに近い場所で身体や髪を洗うことにする。いつも隣にシアが座るのだが、今回はなぜか基地司令もシアとは反対側、私の左側に普通に座っている。

 

「…なぜに、基地司令殿が私の隣に、座るので」

「なんだ、私が隣に座ることに問題があるか、リオ少尉」

 

まあ、特に問題は無い。私の前世が例え男だったとしても、特に何か思うわけではない。しかし、バランスのとれた体型、程々にある胸、何故か私と似た髪色で、腰まで届くロング前世の記憶から考えるに世の男どもがみたら、惚れてしまうだろう。絶世の美女、傾国の美女、これらが当てはまるのではないだろうか、とはいえ、普段は軍服やその身から漂う強者の気配が台無しにしているが…

 

「ん?なんだ、私の身体に何か付いているのか」

「いえいえ、別に」

「ふむ、リオ少尉は、世の男共が惚れる良い身体をしているのだ、比べる必要も無いぞ」

 

どうやら基地司令は私が自身の見た目を気にしていると勘違いしたらしい。

 

 「基地司令殿に、言われるほど、気にしていませんよ」

 「……そうか」

 

その後は会話もなく、黙々と洗い続けるはず。しかし

 

 「うん?リオ少尉、髪がしっかり洗えていないぞ、それでは髪を傷めるぞ」

 「ん、基地司令より、だめ、リオ、やり直し」

 

基地司令に洗い方について指摘され、シアが基地司令に同意する。

 

 「ええ、だめなの、でも面倒くさいし」

 「ふむ、なら私が「いいから、リオ、こっちくる、私が洗う」そうか」

 

 

基地司令が何か言う前にシアの前に座らされる。基地司令が、なぜか見たこともないようなションボリした顔をしていた。

 

「リオ、髪が長いから、こうやって、手でやるの、いつもいってる、でしょ」

「う、でも、いちいちやるのは、手間だし」

「ん、なら、私が毎回、やる、よ」

「そ、それは」

 

 シアに説教されながら、全身くまなく洗われる、普段より長く時間が掛かった。しかし普段より綺麗になった。

 洗い終わったので、目当ての風呂である。屋内用もあるが、まずは露天風呂から行く。

 

「おお、いつ見ても広い」

「ん」

「うむ」

 

 何故か基地司令もまたいるが、気にせずに、入る。露天風呂は和風に作られており、扶桑の職人の手によって作られたそうだ。

 そこでは、呉田大尉が先に一人入っていた。

 

「お、リオ少尉たちに、基地司令殿」

「ん、ああ基地司令とかは、気にするな、仕事中ではないからな、このリオ少尉を除けば普段は大佐呼びがほとんどだ」

「では、大佐殿、これからしばらくよろしくお願いします」

「ああ、こちらこそ、よろしく呉田大尉」

 

二人が挨拶をしている間に、風呂に先に入る、というか、ここが赤道付近とはいえ、よく夜の外で普通にいられるのだろうか、基地司令や大尉は。

 

 それにしても、星がなかなか、綺麗で、それにいい湯である。

 

 




基地司令苦戦中。
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